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湯島の本屋さんに大衆演劇雑誌あります

『演劇の友』、いかがですか?
大衆演劇・旅芝居の雑誌です。
2016年まで隔月で通販や劇場で販売していました。
5月から始まった湯島のシェア本棚「はこハブ」(本屋「出発点」)の中の1棚(1箱)にバックナンバーを置かせていただいているのですが、
「こんな雑誌があったのですね」と言って下さるお客様もいるようで、
改めてちょっと書いておこうと考えました。
 
2011年8月に創刊。
当時、業界誌は3社から3誌出ていたのですが、
(『演劇グラフ』、演劇グラフから独立した『花舞台』、そして『演劇の友』、現在はいずれも廃刊・休刊)
この雑誌は業界初のDVD付マガジンとして登場しました。
私は創刊から何号かは中のコラムを書かせて頂いており、
途中からはコラムをやめて本誌の文とキャッチコピーの(何冊かの何コーナーかは除く)ほぼ全てを書くことになりました。
 
現在はYouTubeをはじめとする動画投稿サイトが身近な時代です。
誰でもが動画を作成し投稿を出来ます。
写真も、自分でスマホで撮って、思い思いの加工や投稿も当たり前です。
旅芝居の業界でも、これらを使った宣伝が協会や劇団・役者によって行われたりもしていますし、お客さんも楽しんだり、自分でやったりもしています。
ですが当時はまだちょっと早いというか今ほどではなかったため、
ちょっと色物的というか、やはりちょっと早かったのかもしれません、とは思ったりします。
でも「美」や「見た目」にこだわる役者さんたちや、
遠方でなかなか「推し」(という言葉もなかった)劇団を観られないお客さんたち、どちらもにとても好評で、うれしいお声やお言葉をいただいていました。
 
これら動画部分は、
コロナ禍の旅芝居を盛り上げるひとつのきっかけになればとの想いから作られたYouTube「演友ちゃんねる」にも少しずつ少しだけアップされています。

 でも同時に、紙面も大変おもしろいんじゃないかなあ、って。

これは伝説の座長大会の際
伝説の座長大会の際のお芝居

デザインを担当していた編集長(彼女とのコンビだから出来た!)と共に、
各劇団の芝居がみひらき1ページでわかるようにこだわりました。

旅芝居の芝居は「一期一会」です。
例えば同じ外題でも、新作でないものでも、同じものはひとつもありません。セリフも違ったりするし、その日の役者や客席の状況によって入れられる笑いも含めて。
よい悪い好き嫌いを超えてのそれらを漏らさないように、
という本気の遊び心(笑)で作りました。

1ページの情報量は多いし、やりすぎ(多すぎ笑)だったことも多々。
でも、芝居のあらすじやキャッチコピー、
いやそれだけじゃなく全文章、全企画は「自分が書きたいこと・好きなこと」ではなく、「その芝居や舞台や劇団や役者(おおきく言えば業界)のカラー」を捉える、作るようにしました。
そんなことは仕事としては当たり前のことです。
でも敢えて書いておきます、業界の色々を見ていて考えていて。
そんな敢えてド派手さやきらきらしさを(も?)全面に出したりしたことで好き嫌いはわかれたかもしれません。

でもね、「大衆演劇とは」や「摩訶不思議な人間世界」、そのさまを、
その中の芝居を、盛りだくさんかつ真剣に紹介できていたのではないかなあ。
いろいろ非常に特殊(としか言いようがない)な世界ですが、
我々、ほぼほぼ、びっくりするくらい忖度なしにやっていたのに
役者さんや劇団さんには大好評でした。「素の、ええ顔」、みれます(笑)
 
このような雑誌は(いろんな意味で)もう二度とあらわれないでしょう。
しかし、我々がこの雑誌でやっていたこの形式や切り口や内容は、
自分(たち)で言うのも傲慢なようですがはっきり言います、
その後の、いえ、今の、旅芝居の世界にいろいろとかなりの影響を与えたし、与えています、似たようなことをやられているのもよく見ます。
あまり大きなことを言わないし言いたくもない性格ですが、
これは、ほんとうに、真顔で思います。いろんなことを、思います。

私的には文やキャッチコピーはプロレス雑誌(週プロとか昔の他のとか)のイメージで書いてた。
週プロと、小悪魔ageha的な。
プロレス雑誌、伝統芸能雑誌、ヤクザ雑誌、風俗情報誌、ホスト雑誌、たくさん読んでたあの頃。

旅芝居・大衆演劇を知らない方も、今、お好きな方も、
また旅芝居ではなくいろんな伝統芸能や舞台がお好きな方も、
よければお店でお手にとり、また、もしよろしければご購入も、していただければ、とても嬉しく思います。
全バックナンバーは揃っていませんがほとんど、全て1冊ずつですが、置いています。
初期のものは探り探りで薄かったのと、かかわっていなかった数号もあるので、外していますが、うつりかわりの激しい世界故に劇団やメンバーやなど情報としては古くも、資料としては、とても、貴重です。

休刊中ということもあり、今、手にとって見ていただけるのはこのお店でのみ、ほんとです。
 
正直(まだ置いて二か月経ってへんけど)、
「もう演友は棚から撤収しようかなー」とかも考えたりもしました。
棚に置きたい本や、それらのスペースでやりたいことや試行錯誤したいこともたくさんありまして。
でも、うれしいお言葉や、なにより「知らない世界(人間)との出会い」(おすすめしたり賞賛できる世界かと訊かれると答えには困ります)という意味で、やはり、おもしろいかな、いいかな、で、もう少し、置いてみます。

と、いうことで、改めてのご紹介でした。
 
わたし、桃花舞台の棚(箱)、2箱のうちの、右の箱です。
右の箱に、この通称〝演友〟と、
舞台や興行関係の本、フィールドワークの本、社会学の本、
奥にプロレス本(も増やそうと思ったらいっぱい持っていけるねんけどそれは趣味やん?笑)にしています。
来月頭、またまた関東行きの棚整理の際、
舞台や落語や映画の古本というか古雑誌も、増やそうかなとも考え中。
右の箱はたぶんそんな場所にします。芸能と社会学コーナー(笑)
左の箱は、これがメインというか、
「是非おすすめしたい」というわたしのテーマというか、
「皆と皆で一緒に」みたいな本たちです。
ぜひ、左の箱と併せて、右も、みて下さいませ。
手書き自己紹介ペーパー(無料)も持って帰っていただければ、うれしいです。
わたしがこの先、この先も、書いて、書き続け、書き上げるための、皆さんとの繋がりの場所です。

行き方の一例や、いろんな詳細は以下に。
何度か貼っていますが、よければご参照下さいね。

しかし暑い。
今日コンビニ前で、若い兄ちゃんがお年寄りに優しい優しすぎるお節介を言うていました。
「じーちゃん、マスク外せるとき外しや。マスクの中って40度くらいになるらしいで」
お節介かもやけど本気本音の一言やんってなんか笑いながらじぃん、でも笑いました。 

長くなりました。 

ばてず、どうぞ、元気でいて下さいね。

◆◆◆
以下は、すこしだけ自己紹介 。よろしければお付き合い下さい。
(先日のプチ告知2つも追加📚🆕
『本で旅する』よろしく&本屋さん来てくださればうれしいです!)

構成作家/ライター/コラム・エッセイスト
中村桃子(桃花舞台)と申します。
大衆芸能、
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。

普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。

劇場が好き。人間に興味が尽きません。

舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。

某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリーに。

詳しいプロフィールや経歴やご挨拶は以下のBlogのトップページから。
ご連絡やお仕事の御依頼はこちらからもしくはDMでもお気軽にどうぞ。めっちゃ、どうぞ。

lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。

その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note
「桃花舞台」を更新中です。
各種フォローもよろこびます。

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5月1日から東京・湯島の本屋「出発点」で2箱古本屋も、やってます。

参加した読書エッセイ集もお店と通販で売ってます!

旅と思索社様のWebマガジン「tabistory」では
2種類の連載をしています。
酒場話「心はだか、ぴったんこ」(現在18話🆕!!)と
大事な場所の話「Home」(現在、番外編を入れて4話)

旅芝居・大衆演劇関係でも、
各種ライティング業をずっとやってきました。
文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。
担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、YouTubeちゃんねるで過去映像が公開中です。
こちらのバックナンバーも、
さきほどの「出発点」さんに置いてます。

今後ともどうぞよろしくお願いします。
あなたとご縁がありますよーに!

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