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歌姫と狐

テレビのリモコンボタンを押したらあゆが歌っていた。昨夜のFNS歌謡祭だ。
安っぽくてギャルっぽい狐の面ダンサーたちに囲まれての『A Song for xx』。
あの頃の、やはりなんというか今風ではないような人間みがない人形みたいなメイクで、
人間みがないのになんかもうめっちゃ人間すぎる歌い方&歌を歌っていた。
99年の曲らしい。デビュー25周年らしい。
 
あゆ世代だ。いや何センチ何ミリか上くらいかな。
世代や年齢をごまかしている訳じゃない。
ほんとに知らないというか興味がなかった。
好きでもなかったし通ってこなかったけれど世代だと思う。
でもすこし前に仕事絡みであゆとかavexとかを調べなあかんことがあってちょっと詳しくなったりした。なんでやねん。
 
メンタルぐらぐらゆらゆらの、
「泣ける、最高」or「うざ、うるさ」がはっきりわかれそうな歌たちを、
ハイトーンというと聞こえはいいが演歌より演歌でブルースよりブルースかもしれない歌い方で、きらきらギラギラどろどろに、でもキラキラ歌う。
その姿はカリスマだった。過去形あかんか。昨夜もやっぱりカリスマだったたぶん。
 
ステージに立つ様に物語がある。
滲むというより背負う背負わされているみたいな、
中のいろいろと、熱心なファンのいろいろとを。
そんなこんなでヒットしたあのドラマや
あの周辺の現実とフィクションが入り混じる物語も、
なんというか、彼女だから、浜崎あゆみならではなんやろうなあ、
って今更過ぎることを書いてしまう書きたくなってしまう。
 
同世代(ちょっとずれる)でのカリスマだと安室とか倖田來未も居た。
けれど、あゆのあゆさというかあゆみというか「あゆ味」はすごいなあと今思う。
情念という言葉は使うのも使われるのも好きではない。
でもわかりやすく二文字でいうとそれがしっくりぴったりなのかもしれない。
ギャル情念? なんだそれホスト万葉集みたいやな。
 
観終わってトレンド検索などついしてしまった。
たくさんのあの頃のファンや今もファンやファンじゃない人たちがつぶやいていた。
 
「私たちの世代を代弁する「ギャル歌姫」は令和にはいない。
令和を代表する歌姫はAdoなんだろうけれどギャルじゃない」
 
「このファーストアルバムはお年玉を握り締めて買いに行ったアルバムだ」
 
「正座して観た」
 
「それが私とayuの物語のはじまり」ってつぶやいていた人も居た、ぐっときた。
 
狐の面ダンサーたちは概ね不好評だった。
邪魔だよね。うるさいよね。要らないよね。イミフだよね。鬼滅じゃないんだから。
でもふと思った。いい意味で。あの狐ダンサーたちはわたしたちなんじゃないかな、って。これまでやそして今のこれからの。
 
 

LUNA SEAも出てた。
遠い目になったよ。2023にテレビで生中継で聴く聴ける『ROSIER』。結成35周年だって。
わたしのまわりはこれらのバンド(複数)に馬鹿ハマりしている人だらけでした。
あのリズムだのなんだのが懐かしくて、
でもなんか時代でめっちゃあの時代のリズムな感じで、ほんでもってあの歌詞で、笑いながら口から出た、「ださっ(笑)」
でもおじさんになったLUNA SEAはおじさんじゃなくておじさんでなんだか悪くないなって。
つまりわたしたちも歳くってる、もとい、重ねてる訳や。笑ってまいますね。

というような話をつい先日呑みながらしたところだった。
 
昔よく行ってた呑み屋の客で「俺はLUNA SEAのサポートドラムやったんや」というおっさんが居ました。
嘘やと思っていたらほんまでした。
すごいイキったほんまに嫌なやつでした。
「ごめんそれあんましデカい声であちこちで喋らんとってくれる? LUNA SEAのイメージ悪くなるから(笑)」って会うたびにわたしは言うてた。元気にしてるかな。笑

 

去年のFNS歌謡祭観たときはこんなん書いてた。 


いろいろ書こうとしていたことはたくさんあるしメモやら下書きしてるのになぜこんなことを書いたんや笑

◆◆◆
以下は、自己紹介 。よろしければお付き合い下さい。

構成作家/ライター/コラム・エッセイスト
中村桃子(桃花舞台)と申します。

旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。

普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。

劇場が好き。人間に興味が尽きません。

舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。

某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。

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