見出し画像

コーヒーが飲みたくなる(かもしれない)、ちょっとした話。

ライター業をそこそこ長く続けてきた私ですが、実はかつて、「コーヒー」の世界に片足を突っ込んでいたことがあります。



自分にとってコーヒーが特別な存在になったのは、社会人になって数年、初めての一人暮らしを始めた頃。当時住んでいたアパートの近くに、コーヒー豆の自家焙煎店ができたことがきっかけでした。

それまでコーヒーに対して特別な思い入れはなかった私。でも、ある日なぜかその焙煎店が気になって、恐る恐る店の中へ。すると、気のいい店員さんが、あれやこれやとコーヒーの魅力を語り始めてくれたのです。

話を聞くうちに、どうしても自分でコーヒーを淹れたくなり、即ハンドドリップのセットを一式購入。

…そう、私はすぐに影響されるタイプ。この好奇心のおかげで趣味の幅はわりと広いのですが、ハマらないものはすぐに飽きてしまいます。でも、コーヒーはストライクゾーンど真ん中でした。
その日以来、毎日のように自宅でドリップするようになり、すっかりコーヒー沼へ…。

それから数年、コーヒーの奥深さに魅了され、もっとコーヒーを極めたいと思うように。最初はただ楽しいだけだったのが、ちょっと詳しくなってくると、「もっとおいしく淹れたい!」だとか、「いろんなコーヒーを飲んでみたい!」だとか、いろんな欲が出てきたのです。

趣味で楽しむだけでは飽き足らず、ライター業を続けながらコーヒー豆の焙煎所や喫茶店で勤務し、「コーヒーマイスター」という資格まで取得しました。

そして、気づけばカフェの開業をも視野に入れていたのです。
(今思えば、よくあれだけ夢中になっていたなぁ…。)

まあその後、いろいろと考えて開業はやめたのですが、今でもコーヒーは私の癒しアイテムです。

コーヒーの味わいは、どうやって決まる?

さてさて、皆さんはコーヒーがお好きですか?

「大好き!毎日飲んでる!」という愛好家もいれば、「苦くて無理…カフェオレならまあいける」なんていう方もいるでしょう。

コーヒーは嗜好品。難しく考えず、好きなように飲めばOK!それは間違いありません。
でも、ほんの少しの知識が身につくと、コーヒーの楽しみ方はもっと広がります…!

というわけで、ここからは私がコーヒー沼にハマるきっかけにもなった、ちょっとした豆知識を語ります。
よかったらぜひ、続きも目を通してみてください。

ひとことで「コーヒー」といっても、その味わいはさまざまです。
飲んだときに「なんとなく苦みが強い…」「酸っぱい感じがする」「軽くてゴクゴク飲める!」といったように、いろいろな印象を持つことがあります。

そのような「コーヒーの味わい」を決める大きな要素として、「産地」「精選(精製)」「焙煎」の3つが挙げられます。

1つめの「産地」とは、国のこと。コーヒーは植物であって、気温や降雨量など、気候条件が揃った場所でないとうまく育ちません。
コーヒーの代表的な産地は、南米(ブラジル、コロンビアなど)、中米(メキシコ、グアテマラなど)、アフリカ(エチオピア、ケニアなど)、東南アジア(インドネシアなど)など。これら各土地の条件が、味わいに影響します。
(産地ごとの「銘柄」についてもいろいろあるのですが、やたら複雑になってしまうので、ここでは割愛します)

そして、コーヒーといえば「茶色い豆」を想像する人が多いでしょう。
実は、あの豆の大元は「コーヒーノキ(コーヒーの木)」という植物にできる、赤い果実(コーヒーチェリー)。果実の中にある「種子」が、しかるべき工程を経て「コーヒー豆」として市場に流通します。

コーヒーチェリー

2つめに挙げた「精選(精製)」とは、コーヒーチェリーから、種子を取り出すための工程のこと。
果皮や果肉を取り除くために、洗ったり、乾かしたり…。この「処理の方法」もさまざまなパターンがあり、コーヒーの味わいに影響します。

そして3つめの「焙煎」は、コーヒー豆に熱を加えていく工程です。
精選したばかりの豆は「生豆(なままめ/きまめ)」といい、ごくごく薄い緑がかった色をしています。そのままではおいしく飲めません。

世界のコーヒー農園で精選した生豆は、麻袋や樽に詰められ、日本に輸入されます。
その後、各コーヒー店や焙煎所にて、仕入れた生豆を焙煎。熱を加えていくことで化学変化が起こり、苦み・コク・酸味など複雑な味わいをまとった、あの「茶色い豆」ができあがります。この焙煎の具合でも、コーヒーの味わいは変わります。

浅煎りと深煎り

あれこれ語ってきましたが、すごく単純に言うと、どの豆でも焙煎度が弱い(あまり熱を入れない)と「酸味」が引き立ちやすく、焙煎度を上げていくと「苦味」が出やすいという傾向があります。

これは深煎りの豆。焙煎を強くするほど、もともと豆に含まれる油分が浮き出てきます。

そして、コーヒー業界も、いろいろな変化が起こっています。
ここ10年くらいでしょうか、日本では、あまり焙煎を強くせず、豆本来の特徴を生かし、繊細な味を楽しむ「浅煎り」といわれるコーヒーがはやりました。
(浅煎りを楽しめる店舗としては「ブルーボトルコーヒー」が有名)

浅煎りだと、ハイグレードで質の高いコーヒー豆そのものの瑞々しさ、フレッシュな味わいを楽しむことができます。

ただ、私個人としては苦みが強く、どっしりとしたコクの強いコーヒーが好み。ですので、自分でコーヒー豆を買ったり、いろんなコーヒーを揃えている専門店で飲むときは、しっかりと焙煎してある「深煎り」、もしくは、その少し手前で焙煎を止めている「中深煎り」のものを選ぶことが多いです。

一番好きなコーヒーは、インドネシア産の「マンデリン」という銘柄です。

(個人的)深煎りコーヒーにおすすめのスイーツ

そして、コーヒーをよりおいしく楽しむには、ぜひスイーツを合わせてほしい!(笑)

というわけで、最後に「深煎りコーヒーに合うおすすめスイーツ」を紹介します(私の主観によるものです)。
ランキングは、こちら!

  1. チョコレート

  2. チーズケーキ

  3. どら焼き

深煎りのコーヒーには、基本的には重めで、しっかりとした味わいのスイーツが合います。

コーヒー×洋菓子の組み合わせはイメージできても、「どら焼き」は、えぇっ!と感じる方もいるかもしれません。

実は、コーヒーは(一部の)和菓子にも結構合うのです。もし機会があったらお試しくださいね。

コーヒーについて語っていたら、楽しくなってしまいました。

やっぱり好きだなぁ、コーヒー。

もっと歳をとったら、どこかの田舎で静かに喫茶店を開いているかもしれません(笑)。
そんな妄想を膨らませられるくらいのゆとりを持って、人生を過ごしていきたいものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?