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【大同電鍋】台湾と日本モデルでどう違う?使い方は?どんな料理ができる?

年々台湾が身近になり、その知名度を少しずつ上げている「大同電鍋」
欲しいなぁと思っていても、いまいち使い方が分からない、選び方が分からない、もう少し知ってから考えたい、という人もいるだろう。

電鍋の紹介はこの記事で。
今回は初めての方向けに、それぞれのパーツ、使い方、コツ、調理例の話をつらつらと。

【日本仕様】(写真は6人用)

現在日本で販売されているモデル。Mサイズ6人用とLサイズ10人用の2種がある。
初期モデルより、スイッチがひとつ多く、加熱スイッチのほかに、保温オンオフ切り替えのスイッチがある。
ファンの間では、千と千尋の「カオナシ」になんとな~く似てるという理由から、「カオナシモデル、カオナシタイプ」と呼ばれることがある。
表示は日本語で電圧も100V。
レトロな初期モデルは、コンセントを抜かない限り保温状態が続くが、こちらのモデルは切り忘れの心配がない。これが最大のメリット。
そして、なんといっても「日本で買える日本仕様」なので、何か問題が起こったら問い合わせしやすいのも利点。

品番:TAC-6GS
最大炊飯容量:1.08L (6合炊き)
炊飯時消費電力 :600W
保温時消費電力 :35W
電源:100V 50/60HZ
寸法 高さ× 幅×奥形:240×310×255(mm)
内釜直径 200(mm)
質量:3.2KG
外釜材質:アルミ製
付属品:スチームプレート(ステンレス製)
内釜とフタ(ステンレス製)、アース線、計量カップ、しゃもじ
生産地:台湾


【台湾初期モデル仕様】(写真は10人用)

台湾には上で紹介したカオナシモデルのほかに、この初期モデルも現行で発売されている。主流はこの二つ。
このモデルはスイッチこそ1つしかないが、コードが外せるのが特徴。
これぞ電鍋!!という見た目が好きな人も多い。電圧は110V。

配件:不鏽鋼內鍋、內鍋蓋、飯匙、量杯
型號:TAC-10A-SI
尺寸:高:292mm 寬:311mm 深:311mm
容量:10人份
內容積:1.8公升
消耗功率:800W
電壓:110 V
總重量:3.7KG

台湾では、サイズやカラーも豊富で、オールステンレスの高級モデルや、キャラクターコラボ商品などもある。
台湾の店頭で買う場合、妙に安い値段で売られているセットはその場でよく確認してほしい。買い換え用に付属品が付いていない商品、内鍋がアルミ製のため安価なセットなどを見たことがある。内鍋がアルミ製の場合はご飯を炊いたら悲鳴をあげる結果になる。

台湾での買い方についてはもっと話したいことが多いが長くなるので今回はここらへんで。また、日本への持って帰り方、輸送の方法なども近いうちに書く予定。

電鍋のそれぞれのパーツ

外鍋(本体)と外蓋

ちょっと汚れているのはご愛嬌。
ここに、直接水を入れる。

付属のカップは1合。内容量や、もともとの鍋の温度でも若干左右されるが、カップ1杯入れてスイッチを入れると、おおよそ25分間加熱される。スイッチは水がなくなると上がり調理が終わる。調理内容により、水の量を加減する。

内鍋(内釜)を入れたところ。

炊飯、煮込みなどは主にこの内鍋に食材や調味料を入れる。耐熱容器ならステンレスボウルや陶器も使える。

外蓋を閉めてスイッチオン!あとはほったらかし。

調理時のコツとしては、外鍋に溢れんばかりの水は入れないこと。蓋の間から飛び跳ねてしまうことがある。
6人用には、外水(本体に入れる水)は1.5杯までにすると、水が飛び跳ねにくい。長時間煮込みたいときは、途中で水を足すといい。10人用は、外水は3杯までが目安。多少飛び跳ねてもかまわんよという場合は、あまり気にしなくてもいい。
よくある煮物は1杯もあれば出来上がるが、お粥やお肉をやわらか~く煮たいというときは長時間の加熱となる。
まだ購入に至らず、6人か10人かで悩んでいる方は、ここらへんもちょっと考慮してみるといいかも。
また、内鍋を使わず、手持ちのステンレスボウルや耐熱容器で調理することも可能。

内蓋の用途

これは基本的には使わない。普段の料理には不要。
調理中に使う場面は低温調理とかちょっとテクニカルなことをする時に使っている。温度を保ちたい時ね。
あとは内鍋に材料が沢山入っている時や外鍋に水を多く入れたとき水の跳ね返り防止に使うことはあるけど滅多なことでは使わない。蓋をするとほんの少しだけ圧がかかるように感じる(ひっつく)が、そうはいっても圧力の期待値は低い。
ただ、加熱が終わって内鍋を本体から取り出して置いておく時に助かる。ただの蓋。

謎のハリガネ

そして、これなんやねん!?!?!?
と思う方続出の謎のハリガネは...

蓋掛け。

このフックは左右どちらにでもつけかえられる。
使用には注意が必要。水滴も落ちるし、少しの衝撃で蓋も落ちる
落ちたとき、ステンレスの蓋はまだ硬くていいけど、アルミの蓋はひん曲がってしまうので特にお勧めできない。常に不安と隣り合わせなので改良を望むところ。

蒸し皿

その名のとおり、蒸し物をする際に下に敷くスチームプレート。
茶碗蒸しなどはこのプレートを置いて調理する。
水が跳ねて食品が濡れてしまうのを避けたい場合、たとえば豚まんを蒸すときなどは下に茶碗などを置いて上げ底すると良い。
また、このセッティング方法は熱源を少し遠ざけるので、加熱にムラができにくい。
その時々に適したセッティングで試してみてほしい。

その他付属品は、アース線としゃもじが付いているが、使ってる人は少ないと思う。付属のしゃもじは小さくて厚みがあるので使いづらい。最近よく売られている薄くて凹凸があるしゃもじに、ちょろっと水につけて使用した方が炊いたご飯を掬いやすい。
(...全て褒めはしない正直に言うスタイル)

→現在のしゃもじは改良されて少し薄くなった。

どういったものができる?

調理例

煮たり(秋刀魚のスパイス煮)

炊いたり(ピラフ)

蒸したり(エビ蒸し餃子)

デザートも。(さつまいものプリン、桃のコンポート)

「一緒くた料理」もできる。↓

写真は手前左から、蒸したまご、長ネギの甘辛煮、かぼちゃサラダ。
右上のピンク鍋に入っているのはベジブロス。野菜くずを集めて、水と少量の酒で煮ている。この野菜くずで取ったダシを煮込み料理に使えば美味しくなるし、エコ。左上は冬瓜と豚肉の煮物。
実はこれ、全部まとめて一回の加熱で作ったもの。(かぼちゃのサラダのみ、蒸しあがってからマッシュして具材を混ぜるという工程がある)
左上のステンレスの蒸籠は二段分セットで販売されている純正品だが、残念ながら日本未発売。(→現在は誠品生活で販売中!)

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大好きな電鍋だから、「電鍋は何でも出来る」と言いたいところだけれど、紹介したモデルではこんがり焼いたり揚げたりということは出来ない。(というか焼くことはできるけど推奨はされていない)だから過度な期待はできないが、蒸気でここまで幅広く出来るということを考えると、非常にポテンシャルが高い商品だといえる

ガス火にはかなわない部分もあるが、機器をうまく使い分けたりすることで、料理のバリエーションは広がる。
電鍋を使えば時間を有効に使うことができるし、容器セッティングの方法に頭を悩ませるのも楽しい。
部屋の模様替えや、宝箱の中身を整理するような感覚で、家にある耐熱容器を並べたり重ねたりして、ああでない、こうでない、あらぴったりはまったわ♪、と楽しんでみてほしい。

思わぬ発見にありつけたときの、ちょっとした気分の高揚があなたにもありますように。


Mimi(電鍋料理研究家)
桃鍋企画 https://www.facebook.com/momonabekikaku/
大同電鍋愛好会in日本 https://www.facebook.com/groups/550257328436570/

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光文社 月刊Mart1月号 大同電鍋特集です(∩´∀`)∩
電鍋で簡単に出来るレシピを提供しております。よければご覧ください。
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