見出し画像

一人Book Club(1.『何があっても大丈夫』)

イギリスに住み13年になります。

海外に住んでいると、よく母国への思いが強くなると言われていますが、私もその一人。。海外に住むと人生の中で心理的な段階があり、住み始めの頃は何もかも薔薇色状態。目新しくて、楽しくて、日本と同じところ、異なることでもみんな新鮮に思えるらしいです。

でも次の段階になると、ちょっとしたきっかけで「異なること」が目立ち始め、母国と比較し、時には批判的になってしまうそうです。

私も思えば、縁あって外国に住むことになったのですが、自分の中で「日本人」という認識を持っていても今までに思わなかった「日本」とは?「日本の歴史」とは?「日本人」とは?など知らなかったことが出てきます。イギリスでは日本についての情報があまりないので、自分が民間での外交官にならなくてはいけません。

また、外国に住んでいる日本人に対しての呼び方が「同胞」「移民」「邦人」「日本人妻(夫)」「長期滞在者」など色々あって、自分はどこに属するのか、社会的に見たら私は何者?でも日本人ですが。。など自分を見失っていたのも事実です。

そんな時、日本に一時帰国した際 本屋さんで見つけたのがこちらの本。櫻井よし子さん著『何があっても大丈夫』です。

櫻井さんの生い立ち、なぜハワイに行くことなったのか、そして日本を大切に思う気持ち、どういう経緯でジャーナリストになられたのか、など櫻井さんが送られてきたこれまでの人生には及びませんが、共感するところが多く、読み終えた時には人生の師にやっと出会えた感動を覚えました。

私の母も同年代で(櫻井さんとは国は違えど)今は無き満州国で生まれ、終戦後にはリバティ号で日本に帰国しています。祖父母も日本に帰国してからは色々と大変だったようですが、私は母の戸籍に出生地「満州国」と記載されているのを誇りに思っています。事実私の祖父母、母の歴史だからで、一人が欠けても私は存在しないからです。

海外に住み、「自分」というものを見失ったからこそ家族や先祖の歴史、また日本の歴史を通じて世界の中の日本を学ぶ事が、「私」を知ることになると強く感じました。

なので、一人Book Club 第一回目は私の尊敬する櫻井よし子さんの本から思った感想を残しておきます。

みなさんにとって、人生を変えた本、感動を覚えた本はなんですか?

それでは、皆さんにとって良い1日になりますように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?