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プロダクトはユーザーを幸せにすることが最も大事である(オレオレフレームワーク付き)

久しぶりのnoteです。本日は組織ではなく、プロダクトについて。

先日この記事がtwitterで流れてきて、事実はともかく記事に出てくる小谷さん面白いな〜と思い読んでおりました。

SaaSを作っている関係もあり、プロダクトを作る上で心理ロイヤリティを如何に得られるかというのが非常に重要です。心理ロイヤリティの反対は行動ロイヤリティ。

(近くにあるコンビニに行くのは行動ロイヤリティがある状態。セブンイレブンに行きたい!と思うのは、心理ロイヤリティがある状態。)

小谷さんの例は、『50円という安さ』で意思決定をさせておいて、『値段云々ではなく、今度も小谷さんに頼みたい!』という心理ロイヤリティを最終的には得られている。ここに凄さがあります。

この指標を人に適応すると『信用』という言葉に変わり、プロダクトでは『愛着・ファン・信者』という言葉に変わって語られてます。

人もプロダクトも短期的にお金を稼げる人やものから、継続的に関係を築ける信用や愛着・ファンを得た人やものが、勝てる時代になりつつあります。

では何が必要なのでしょうか?シンプルな言葉でいうならば、『期待を超える』ということです。しかしこの期待を超えるという言葉が、サービスやプロダクトに置き換えると難しい。

カスタマージャーニーマップなどで整理すると、ユーザーの期待値は理解でき、期待に応えられていないポイントは明らかになりますが、期待を超えるポイント・超え方を見つけるのは難しい。

そこで自分なりにまとめているフレームワークを今回は紹介させていただきます。まずはそこに至るまでに考えたプロセスを共有します。

Phase1. コスト vs バリュー

僕がこの考え方に初めて触れたのはピクト図解でした。

上記のように、ビジネスモデルを図解した際に、コストとバリューが存在します。当たり前ですが、コスト > バリュー となっているものは、使われない。逆にすごい小さいコストで、大きなバリューが返ってくるのであれば、ユーザーは使います。

あなたが考えているものが、どれだけあなたの頭の中で膨らんでいたとしても、そのバリューを理解できないユーザーは、全くコストを払ってくれません。当たり前で忘れがちな視点です。

使ってもらえなければ何も始まらない。

Phase2. 何のジョブを果たすために、そのプロダクトは雇われているのか?

有名なジョブ理論による考え方。人がなにかを購入や利用するときには、直接的な価値以外にその人が持つジョブがあります。

例えば、僕の場合家で音楽をよく聞きますが、音楽を聞くことが目的ではなく、家でも快適に作業できる雰囲気を作るというジョブのために音楽を流すこともしばしばあります。

プロダクトの利用=目的ではなく、プロダクトの利用=手段ということ。

あなたが企画しているプロダクトや機能は、なにのジョブを解決するためのものでしょうか?

Phase3. ジョブを達成する過程で、どの欲求を満たすか?

僕が最も重要だと思っている点です。例えば、音楽を聞きたい!となった時、Spotify、Apple Music、LINE Musicと選択肢は色々あります。

リリース当初は、曲数が多いからSpotifyだよね〜とか、邦楽が多いからAWAだよね〜みたいな意見をよく聞きました。
それが今やミスチルも宇多田ヒカルも聞けるようになり、曲数や値段だけでの勝負では大差がないように見られます。(僕はSpotify信者ですw)

重要なのは、目的を果たす上で人間の欲求を満たせているか?
その結果ユーザーが幸せになっているか?

欲求の分類は諸説ありますが、ここではマズローの欲求5段階説を用いながら少し具体例を出します。

僕が利用しているサービス・ブランドを下記に記載します。

・NETFLIX:
テレビよりNETFLIXを見る機会の方が多い。暇つぶし以上に、NETFLIXの動画はとても学びが多い。仕事の姿勢や考え方に触れれると、成長・自己実現欲求が満たされる。

・note:
思考整理・アウトプットの一環で始めたけど、書くことでSNSを通して共感や意見をもらえると尊厳欲求が満たされる。

・Airbnb:
純粋に安いから利用し始めたけど、それぞれの家にストーリーが合って、ホテルに泊まるより楽しい。つながりが生まれると所属欲求が満たされる。

・パタゴニア/ナイキ:
丈夫な服が欲しいとか以上に、ブランドとしてかっこいい。組織も好き。
そんなカッコいい服を着ていると、自分もイケてる感じがする。

このようにジョブを果たす上で、更に欲求まで満たしユーザーに幸福を提供できるプロダクトが、『心理ロイヤリティ』を得られていると考えています。

心理学的には、ゲインロス効果と呼びますが、欲求の期待値にギャップが出ると、プロダクトに対する印象が大きく変わります。

どれほどイノベーティブなプロダクトでも、

・かけたコストと以上にバリューがある
・使う目的が明確

上記2つを満たしてなければ、使うことはありません。
僕たちが憧れるようなサービス・プロダクトは2つを満たした上で、更に欲求を満たし、幸せを提供する。

僕たちが作っているwevoxでも非常にこの点を意識しています。

自分が普段用いているフレームワークに当てはめた例を紹介します。
以下の例であれば、『自己効力感』を如何に提供できるかがポイントです。

下記はホームレス小谷さんの例。さすがにここまで打算的に考えられているかは分かりませんがw

冒頭でシェアした記事を読むと、50円 < 小谷さんのバリュー になっていることが凄みのように感じますが、50円は入り口の意思決定にしかならず、依頼をこなす中で、なにかの欲求を満たし、依頼者を幸せにしているはず。

期待を超える=幸せにする → 信用を得る

プロダクトにおいて期待を超えるというのは、『ユーザーを幸せにする』ということです。

・コスト <<< バリューになっているか?
・ユーザーが期待しているものが得られるか?
欲求を満たしてユーザーを幸せにしているか?

幸せの定義は、色々あります。承認欲求も過度に満たせば、幸せになるどころか中毒になりかねません。

世の中が批判しているようなことは、ザッカーバーグもブライアン·チェスキーも考えているはずで、むしろ僕たちが想像できない程の葛藤と戦いながら自分達が思い描いた幸福を提供しようと努力しているはず。

『幸せを提供する』というのは、簡単ではないからこそ、本気で向き合うプロダクトだけが、期待を超え信用を勝ち得ているんだと考えています。


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