見出し画像

1日8時間以上スマホを見ていたわたしが、脱スマホに成功した話

みなさんはスマホを毎日どのくらい見ているだろうか。
と聞かれた時、恐怖でスクリーンタイムを確認できない方はきっとわたしのお仲間である。

わたしはつい最近まで1日8時間以上スマホを見ていた。(仕事ではなく娯楽としての使用で、だ)
“スマホ断ち“しようとした回数は数知れず…今ほどSNSなどがなかった受験生の頃ですらスマホの存在に苦しめられてきた。

そのわたしが現在、たった2週間で1日平均約2時間にまでスマホ時間を抑えることに成功している。
一体何が効果的だったのか、自分でも振り返って分析しつつ、スマホ時間を減らすコツを書き残しておけたらと思う。

これまでのスマホ時間

まずはわたしのスマホ依存がどの程度なのか書いておこう。

これは6/6(日)〜6/12(土)のiPhoneのスクリーンタイム。平均で7時間29分、最長の日で10時間54分をスマホに捧げていた。
ちなみに毎週土日は外出していてスマホを見ないので、そのことを差し引くと平均時間はもっと恐ろしいことになる。

(iPhoneでもAndroidでも「設定」からスクリーンタイムが確認できます)

それが今では1日平均1時間54分、最長の日で2時間8分しかスマホを見ていない。
(本当に必要なものしか見ていなくても2時間は使ってしまうという事実には驚いた…)

ちなみに今、わたしは休職しており毎日がフリータイムだ。
にも関わらずスマホに時間を使わずにいられているのは本当に快挙と言っていい。

脱スマホを試みた理由

わたしは細々とした「やりたいこと」が常にあるタイプだ。読書や勉強、筋トレなど…
が、いつも「時間がない!」と手がつけられない。
これは中学生の頃からで、TODOリストが気づけば巨大に膨らみ、ただの願望リストに成り果てている。友達から誕生日プレゼントに何が欲しいかと聞かれ「時間」と答えたことがあるくらい「時間がない感」を常に感じていた。(友達はとても困った顔をしていた。申し訳ない笑)

「やりたいのにできないなんて、本当にやりたいことじゃないのかもしれない。」なんて、自分の熱量を疑って気持ちがマイナスになることもあった。
これじゃいけない!やりたいことをやれる自分になろう。でも、どうすれば…
と考えていた時に出会ったのがこのnoteだ。

Twitterでよく、「好きなことのはずなのに、時間がとれない」という悩みを見かける。

たとえば「絵を描くのが好きなはずなのに全然描く時間がない」という悩み。そこにたたみかけるように「いや、本当に好きなら時間を作ってでも描くはず」というマッチョな意見で、なおさら自信をなくす。これは文章を書く自分にも全く共感できる悩みだった。

好きなことだったはずなのに時間がとれない、という人は、もしかしたら自分のように、強すぎる刺激に時間を奪われているのかもしれない。

正直言って、自分のような凡人の「アウトプットしたい」という欲求など、天才クリエイターが生み出したゲームや動画がもたらす快楽には敵わない。

(中略)

でもそれは、「かきたいという想いがない」というわけではない。単純に、快楽をもたらすものが身近に多すぎるだけ。

だから「やらない力」が求められるのだ。

「やりたいことができない」という悩みと、長年の「スマホ見過ぎてるなあ」という悩みが繋がった瞬間だった。

スマホとは、天才たちが頭脳を集結して作った快楽の沼だ。それにハマったが故に、わたしは心に芽吹いた「やりたいこと」まで疑ってしまっていた。

あまりにももったいない。

やりたいことの息吹を守るため、スマホ時間を削減することに決めた

まずは目的地を明確にする

スマホ断ちにあたりまず大事だと思ったのが、「なぜスマホをやめるのか」「スマホをやめてどうなりたいのか」という目的地の確認だ
「大げさだなあ」と思われるかもしれないが、これまでドラッグがごとく使っていた快楽を手放すのだ。スマホの短期的な快楽の代わりに、長期的な快楽が得られると脳が理解する必要がある。

というわけで、スマホ断ちのモチベーションを高めてくれたものを3つ紹介する。具体的な方法を先に知りたい方は、ぜひ次の章にスキップしてから戻ってきてほしい。

①『時間術大全

GoogleとYouTube出身の著者が書いた時間術の本。
GoogleとYouTubeといえば私たちの時間を奪っている代表格だ。その“人の時間を奪うプロ”が、どうすれば自分の時間を守れるか教えてくれる

著者のジェイク・ナップはグーグルで、ジョン・ゼラツキーはユーチューブで、人の目を「1分、1秒」でも長く引きつける仕組みを研究し続けてきた「依存のプロフェッショナル」。

そんな人間心理のメカニズムを知り尽くした2人だからこそ、本書の時間術は、
「人間の『意志力』などほとんど役に立たない」
という、徹底して冷めた現実的な視点から組み立てられている。

(Amazon商品紹介より)

「中田敦彦のYouTube大学」でも要約解説の動画が出ている。

前編:https://youtu.be/pAoZmzkvh6Q
後編:https://youtu.be/aVNydc7AmSw

わたしたちの行動がいかにスマホの支配下にあるか認識でき、現状に危機感を持てる。ぜひラジオ感覚で聞いてみてほしい。


②DaiGoの「時間富豪」シリーズ

お金持ちは幸せだ、と多くの人が考える。
しかし最近の研究は、金銭的な富豪ではなく、時間にゆとりを感じられる「時間富豪」こそ幸せであると示している。

そして、人々の時間不足の感覚を強めている犯人こそスマホだ。

スマホの時間が浮くことで幸福度までアップする。その科学的な裏付けを知ると、いっときの感情に流されにくくなりスマホ断ちの成功率が上がるはずだ。


▽おすすめの動画
時間に余裕ができて収入まで上がる働き方【時間富豪入門】
時間と余裕を増やす【14のToDo】

▽おすすめの本
『超時間術』


③自分の人生の目的を確認する

ラストはもっと視座を上げて、「人生」レベルでスマホ断ちの意味づけをする方法だ。

誰もが「幸せに生きたい」と願っている。その形は人によるけれど、この記事を読んでくれているあなたは「スマホを丸1日見ることが幸せ」とは思っていないだろう。

「自分は何をしているとき幸せか」を知り、幸せな時間を増やし、幸せでない時間を減らす。そのために、今わたしは「人生の羅針盤」を作成している。

「人生の羅針盤」とは、自分の価値観を知り人生の軸を作るツールだ。

・何をしていると幸せか
・何を大切にしているか
・今ここにいる理由は何か
・人生でやりたい30のこと

この4つを深く深く掘り下げて、自分だけの地図を作っていく。
それができれば他の方法でも良いが、これまで試した自己分析法の中でもおすすめなので試してみてほしい。


▽「人生の羅針盤」作成の方法
https://www.youtube.com/watch?v=6xiWPkq5vBc
ブログ版はこちら:https://liberaluni.com/valuemap-190530

効果があった方法4つ

長くなったけれどここからが本題。
とはいえ、ここまでの前段もリバウンドしないために非常に重要なので、1つでも良いからぜひ取り組んでみてほしい。

①スマホを不便にする

・アプリを厳選する

貯金するときまず固定費を見直すのと同じように、時間を貯めたい時も基盤から見直すのが手っ取り早い。スマホにおいては、「どのアプリを入れるか」が全ての基盤である。

わたしたちの1日は、朝起きたときに見るスマホ画面に何があるか、その瞬間からほとんどの行動が決定される。ニュースを見て、メールとLINEをチェック、そしてなんとなくSNSを1周する…ふとした隙間時間もスマホを開くと同じように過ごしているのではないだろうか。
この流れを断ち切るには、目にするものをガラリと変える必要がある。習慣を作っているトリガーを取り除くのだ。

わたしの場合、YouTube、Hulu、Instagram、Twitterは全削除。これらは iPadに移動した。今スマホで使うのはLINE、電話、メールとヘルスケアアプリくらいだ。iPadがない場合はPCで見ることにしよう。あるいはホーム画面ではなくAppライブラリにアプリを移動するだけでもいい。ポイントは見るために手間がかかるようにすること。減らしたい行動は、実行に手間がかかる仕組みにするのが鉄則だ。

スマホを捨てるわけではないのだから、この方法が合わなければ再インストールすればいいだけ。やらない理由を探す前に、まずアンインストールしてみよう。

・パスワードの保存を削除する

スマホにはパスワードを記憶してくれる超便利な機能がある。だが、見る時間を減らしたいアプリはパスワードの記憶を削除しよう

たとえアプリごと削除しても、見たくてウズウズする瞬間が絶対にくる。すると、脳内で悪魔が「ブラウザで見ちゃおうぜ」と囁いてくるはずだ。

そこで、あらかじめ障壁を用意しておく。

「減らしたい行動は手間を増やす」の法則。メアドやパスワードをちまちま打っているうちに我に帰れれば万歳。もちろん、見てしまったとしてもログアウトするのを忘れずに。


②集める情報を精査する

アプリそのものを厳選した次は、アプリの中身の厳選だ。
見る時間は減らしたくてもSNSやYouTubeの時間を0にする必要はない。だが、ひとたび開けばあらゆるコンテンツがわたしたちの気を引いてくる。気づけばどうでもいい情報しか見てなかったな…とならないように、自動で収集する情報と能動的に取りに行く情報を仕分けしよう

・YouTube、Twitter、Instagramのフォローを厳選する

わたしの場合、YouTubeは30人以上フォローしていたが10人未満にまで減らした。フォローする人数が10人を超えると、日々更新された分を見るだけで1時間は超える。
だが結局は更新されても見たり見なかったりのクリエイターもいるはず。そういう人は思いきってフォローを外そう。本当に見たくなったら検索してでも見るはずだし、思い浮かばなくなったならそれほど見たいわけじゃなかったということだ。


・ニュースの表示を消す

ニュースアプリを消しても検索ツールは消せない…という場合は、検索画面に出てくるニューストピックスを非表示にしておこう。
調べたいことがあったはずが、いつの間にかガッキーと星野源のインタビューを見ていたということになりかねない(つい先日なったばかりである)。


③スマホを見ない時間を作る

・無理のない使用制限をかける

iPhone(iPad)にはスクリーンタイムという機能があり、デバイス自体の使用時間もアプリごとの使用時間も制限することができる。
SNS系のアプリにはそれぞれ制限をかけた方が使い過ぎを未然に防げるのでおすすめ。ここでポイントなのが無理のない制限をかけ、徐々に短くしていくということ。無理な目標を立て破る経験を重ねると、いつしか制限が意味を持たなくなってしまう。8割くらいの成功率で達成できる目標を意識しよう。

ちなみに、わたしはSNS系のアプリを19:00〜21:00しか見ないと決めている。だがスクリーンタイムではそうした設定はできない。
そこで、19:00〜21:00以外の時間はiPad自体に制限をかけ、その代わりSNS系のアプリ以外は「常に使用可能」の設定にしている
ややこしいが、これで19:00〜21:00以外の時間はSNS系アプリのみ使用不可になるiPadが完成する。

・ながらスマホをやめる

食事中やお風呂、トイレなど、つい暇を持て余してスマホを見ていないだろうか。暇な時間はついスマホに手が伸びてしまうが、食事中などはスマホを遠くに置いておけば15分くらいスマホなしの時間が過ごせる。現代ではこれだけでも立派なデジタルデトックスと言っていいくらいだ。
ここまでの方法はハードルが高くても、今日から、トイレだけでもデジタルデトックスを始めよう。


④スマホで得ていた報酬を置き換える

最後に、上記の方法を遂行するためのサポートアイテムをあらかじめ用意するようにしよう。

脱スマホによる長期的報酬は冒頭で確認済みだが、そうはいっても日々の誘惑にはどうしても抗い難い。そこで、娯楽の代替手段を考えておくのだ。
たとえば、読書、3分間のテトリス、軽い運動など。「スマホが見たい!」という瞬間にサクッと気を紛らわせて、同等くらいの快楽が得られると良い。


まとめ

つらつらと書いたものの、結局はよくある習慣術を実践したに過ぎない。

①目的を明確に定める
②ステップは小さく、8割くらい達成できるレベルに
③あらかじめ障害を予測し、対策を立てる
減らしたい行動には手間がかかるように、もっと言えばやりようがない環境にする

わたしの例を参考にしつつ、自分なりの脱スマホ計画を編み出してもらえると嬉しい。

ここまで、約5700字にも及ぶ長文を読んでいただきありがとうございました!

おまけ:失敗に終わった数々の試み

こう見ると、わたしがまるで意志が強くてすんなりスマホ断ちできた人ように見えるかもしれない。なので、これまでのわたしがどんな具合にスマホを使っていたか、いかにスマホから離れられなかったかを書き残しておきたい。

わたしのルーティーンはこんな感じだった。

・YouTube、Hulu、Instagram、Twitter、noteをひたすら徘徊し、気づけば夜
・お風呂、トイレ、食事中、移動時間などわずかな隙間時間でも必ずスマホ
・メイク中で画面が見られない時でさえ、YouTubeで何かしら流し聞き

完全に中毒である。ちなみにスマホ依存のチェックはこちらからできる。
(今やってみたら54点で、まだまだたまに見るスマホを待っている自分が見える。もっと依存していたころにやっておけばよかった…!)

スタンダードな方法は色々と試した。が、続かなかったり破ってしまったり散々だった。

でも、こんなわたしも、やり方を工夫すれば少しずつ変わることができた。
そして今、こうしてnoteを書いたり読書をしたり、望んでいた時間の使い方に近づくことができている。

せっかくここまで読んでくれた方には、ぜひこの10分を次に生かしてほしい。
さあ、まずは紙とペンを用意して。スマホをやめたらなにがやりたいか、書き出すところから始めてみよう。

やりたいことができる日々が手に入りますように。一緒にがんばりましょう!

この記事が参加している募集

習慣にしていること

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?