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選挙結果振り返り(2024 4.7投票)


 4月は選挙の季節だなぁ、と感じるワケですよ。
 ちゃんと振り返って検証しなければならないし、今週やってる選挙は件数も多ければ内容も濃くてどれを取り上げれば良いのか既に頭を悩ましているし、そして原稿は溜まる一方だし、PCは調子悪いし、アレコレ抱えてると押しつぶされそうで筆が進まないし・・・
 そんなこんなで忙しいのですが、それでも続けるコトが大切。 振り返っていきましょう。 まずは取材済みの2件から。




◆【取材済】長野県・小諸市長選挙

 3期目を目指す現職に、元外交官の新人が挑む一騎打ちは現職が3選を果たしました。

 新人は外交官時代に親交が有った蓮舫氏が応援に来たのですが、如何せんそれが序盤の月曜日で、そこで吹いた “風” を投票日まで引っ張れなかったのが痛手でした。 且つ現職が2期8年で積み重ねた実績は確かで内容に賛否は有れど前職の時代より良くなっているという点に異論を持つ人は少ないのでしょう。 手堅く票を固め最終的には “ゼロ打ち” で勝利しました。
 コチラについては後日レポートを出しますので、詳細はそこで。


◆【取材済】長野県・東御市議会議員補欠選挙(定数1/2人)

 2020年の市議選でトップ当選した人が県議選に立候補(→当選)するために辞職したコトを受けて行われる選挙で、2度目の市議選挑戦となる38歳と地元の名産品販売イベントなどを手掛ける37歳の個人事業主という若い男性2人が立候補した選挙は、個人事業主の候補が大差をつけて当選しました。

 運動量、組織力、候補者のヤル気、ほぼ全てにおいて個人事業主の新人が上回っていたのでこの結果も納得です。 とはいえ落選した候補も11月の本選で3度目の挑戦をしていただきたいと願っています。
 残念ながら投票率が「22.23%」という驚きの低さでしたが、同日実施予定の市長選が無投票になった上に、当選した市長が、

 当選直後の報告会でおにぎりを配ってしまうという大失態をやらかしてしまっては、投票する気も失せるわな・・・

 では、残り7件の選挙を。


◎栃木県・矢板市長選挙

 3期目を目指す現職に市議を辞した新人が挑む一騎打ちは新人が現職を制し初当選を果たしました。

 この結果が昨日の選挙でイチバンの衝撃でした。 新人は昨年の市議選でトップ当選したあと1年足らずで市議を投げ出し市長選に転じた人。 若い人にありがちな、一気にトップを狙ってずっこける人のパターンだと思っていましたが、グラフをデデンと載せたインパクト大の選挙公報で市民の関心を引くコトに成功した(投票率前回比プラス6.73ポイント)のと、自民がガッツリ支援していたコトが大きかったのでしょう。
 一方現職は推し進めてきた「スポーツツーリズム」なる政策に賛否が分かれ、更に “トップとしての振る舞い方” に批判が有ったようで、そこに相手陣営に自民が入っちゃうと、厳しかったようです。


◎大阪府・太子町長選挙

 2期目を目指す現職に町議を辞した新人が挑む一騎打ちは現職が圧勝。 2選を果たしました。

 大阪維新の市長に対するは自民・公明・立憲・国民民主・連合大阪の推薦を受けた元町議という 「大阪維新 vs 反大阪維新」の構図でしたが、結果はやはり維新現職の勝利。 強いですね。 ただ選挙公報を見ると「府・国との太いパイプ」という言葉が使われており、刷新感がウリの維新も権力を持てば自民と似たり寄ったりになっているのが笑いますが。

 合併計画も有るようなので町民に寄り添ったカタチで進めていただきたいものです。


◎大阪府・茨木市議会議員補欠選挙(定数2/3人)

 大阪維新の市議2人が辞職(1人は県議転身、1人は病気療養のため)したコトに伴う補欠選挙で、9年ぶりの選挙に挑む維新の候補と4度目の市議選に挑む共産の候補、そして無所属で元ガンバ大阪のJリーガー候補の3人で争う選挙は維新の候補とJリーガー候補が当選しました。

 大阪維新の議員が抜けた分の補選なので同党の候補が大勝するのは然るべきであり、Jリーガーの知名度やインパクトに自民の支援が加われば当選するだろうし、そんな2候補には共産候補が太刀打ちできるワケもないだろうし、と順当な結果となったのでした。


◎奈良県・広陵町議会議員選挙(定数14/16人)

 現職10人新人6人が立候補し、政党別では公明2人、共産2人、維新1人で、女性候補が4人出ている選挙は男性の新人2人が落選しました。

 御年74歳の維新候補。 民主党出身で前回は無所属で6位当選し今回が維新候補として初の選挙でしたが、結果は2位! 得票も35%増で維新効果は絶大でした。

(クリックやタップで拡大してご覧ください)
(「№18」については、後程…)

 これで(大阪を除く)近畿ブロックで議員選は統一地方選後の無敗記録は続きます。 やはり関西圏における維新の強さは強固のようです。

 特に大阪府外で初の維新知事を誕生させた地なので当然といえば当然なのですが、イロイロやらかしていて大丈夫かと、傍から見ていて心配になりますが、ね。
 一方、共産候補は6位8位で当選。 投票率が前回から2.05ポイント増えたコトも要因でしょうが、両候補とも前回から順位も得票数もアップしています。 維新が台頭してきて厳しさを増しているであろう中で素晴らしい結果といえるでしょう。


◎兵庫県・高砂市長選挙

 2期目を目指す現職に大阪維新の男性と元市職員の女性の新人2人が挑む選挙は現職が新人を制し2選を果たしました。

 大阪維新が首長獲りにやってきましたが、なんと結果は最下位の大惨敗! 「トゥクトゥク」で選挙運動しているのが話題でしたが、現地で選挙を見た方の感想を見ると活動地域が市の東側に偏り、戦略の主となるものは交差点での辻立ちだったという点を見ると、恐らくスタッフの数や党の熱量が足りなかったのかなぁと。 それにしても3位は衝撃です。
 当選した現職は「自公が支援する2期目狙いの現職」という最強コンボで圧勝。 特に高砂市の場合、いわゆる “学会票” を獲った候補の勝ちというのが鉄板のようなので、この結果も当然かと思われます。
 そして男性2人の間を縫うように2位に入った女性候補。 女性市長誕生の期待と現職批判票が集まったと見られていますが、大きな組織のバックアップも無い中でこの結果は「次」に繋がるのではないでしょうか。 その「次」が何になるのか、注目したいですね。 4年後なのか、3年後の市議選なのか、はたまた国政選挙なのか・・・


◎広島県・福山市議会議員選挙(定数38/56人)

 現職29人新人27人が立候補し、政党別では公明が7人、共産が3人、立憲・れいわ・参政が1人ずつ立てた、女性候補9人出ている選挙は現職2人新人16人が落選。 女性候補は6人当選し前回から1人増えました。

 なんと! 参政党候補が44位と全く届かず大惨敗!

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 投票日前日に神谷代表が、前々日に高井ボードメンバーが入ったのに、この結果。 同党の中国ブロックは他のブロックに比べて “上手く行ってない” というウワサを聞きましたが、その影響でしょうか。 何はともあれ、これは痛すぎる結果です。 だって、落選しちゃうと各所が大きく取り上げるから。 私みたいに(汗)。
 一方れいわは9位で当選。 参政党とハッキリクッキリ明暗が分かれました。 コチラはコチラで告示前に候補がボランティアを募集したら「やはたオカン」とかいう人が「弱く見えるからそんなコトしないで!」という趣旨で反対するという内ゲバが有ったようですが、結局その人も現地で候補者スタッフとして動き、丸く収まったかどうかは分かりませんが影響は少なく上位当選となりました。 無所属を含め保守系候補が多く、左派支持票の受け皿が共産とれいわしか無かったというのも大きかったようです(参政党が票を獲れなかったのもその構図が要因のひとつと見られています)。
 とはいえ共産は3候補立てましたが2候補が最下位当選と次点で明暗分かれるという結果で1人落選。 更に1議席減らしました。 れいわが出てきた煽りを受けたからなのか、それとも他で見られる退潮傾向のひとつなのか。

 そして日本維新の会と無関係の「福山維新の会」の候補が前回の37位から8位にジャンプアップ! 政務活動費をポスター等の選挙活動に使っていて、その姿から某掲示板では「柔道着」呼ばわりされていますが、前回は同団体から2候補(柔道着の息子→落選)出ていましたが、2人の票を足した数をも上回る大躍進です。 情報によると柔道着は自転車で常に市内を走り回っているようなので顔が売れている人のようです。 やはり普段の活動って大事ですね。 それを頑張れば政務活動費の疑惑が出てもびくともしないのですから。
 その他、地域政党「ふくやま、刷新」は現職2候補が共倒れで落選。
 石丸伸二安芸高田市長が応援演説したトライアスロン選手は何故か石丸氏よりも自身の鍛え上げられた黒光りする上半身をポスターに載せて落選。
 上半身に “アート” が施された、左右の小指の長さが違う候補も落選。
 現職で2期目を目指した前市長の息子も、あえなく落選。 などなど拾い上げればキリが無いほど個性に溢れた(もしくは「アレ」な)候補が多数出ているので、気になる方はチェックしてみると面白いと思いますよ。


◎徳島県・徳島市長選挙

 告示直前に内藤佐和子市長が不出馬を表明し、国民民主が推薦する元衆院議員と共産が自主支援し内藤市長リコールで動いたグループが応援する元市長による一騎打ちとなり、元市長がゼロ打ちで初当選しました。

 内藤市長も退任の言葉で「市の課題を考える選挙に」と期待する一方で「共産党やリコールの会が応援する候補がいいのか国会議員を3期務めた候補がいいのか」と発言し、元市長に票が集まらないムードを作ろうとしていましたが、結果はゼロ打ちで元市長の当選。 しかも自民支持層の多くは元市長に票を投じたようです。
 しかも、内藤市長が出ないせいで盛り上がらないと散々言われていましたが、フタを開ければ投票率が前回を2.49ポイント上回るという驚きの結果に! 結果として内藤市長の影響力が如何に小さくなっていったかを如実に表す選挙となってしまいましたとさ。


以上です
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