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【#96】長野県議会議員選挙 安曇野市選挙区レポート(2023 4.9)

 相変わらずレポートが遅れてしまい申し訳御座いません。 3月の体調不良以降、心身共に不調が定期的に襲ってくる状態にあり、その際は全く何も出来ず(本職に行く以外は)ベッドに寝込んでしまうため執筆が遅れています。 元気なうちにどれだけ書けるか、調子が良い時の自分に喝を入れてペースを少しでも上げられるよう頑張りますので、御容赦ください・・・

 では、今回の県議選レポートは安曇野市選挙区です。 コチラは「鞍替え」が有ったりした選挙でしたが、このレポートではある候補が主張している「共同親権」について多くのスペースを割き、私の意見も書いてあります。 難しい、あまりにもデリケートな問題ですが、この機会に腹を決めて取り上げてみようかと。 賛否が有るのは承知していますが、読んでいただけると嬉しいです。

 なお、この記事を含めた「長野県議選レポート」12本を1本あたり県議選の基本価格¥200で購入できるマガジンを販売していますので、是非ご購入を検討いただきたく存じます。




◆概要

  • 安曇野市のみでひとつの選挙区となっている

  • 有権者数:80,450人

  • 衆議院は長野2区に属し、


◆立候補者(定数2/4名)

寺沢 功希 (48) 無所属 現 3期目を目指す 自公推薦
原 拓也  (48) 無所属 新 理学療法士
小林 陽子 (51) 無所属 新 元安曇野市議
草間 康宏 (43) 維新  新 会社役員

 定数2に4名立候補しました。 目を引くのは維新の候補がいるコト。 長野県議選で維新が候補を立てたのは長野市と松本市と、ここ安曇野市です。 何故安曇野市に? という疑問は一旦横に置いといて、良く見ると定数2なのに現職が1名しかいません。

◆前回(2019年)の選挙結果

無投票

 通常、無投票だと候補者(当選者)の書き出しはしないのですが、今回の構図を説明するために必要なので見ていただきます。

[当]望月 雄内 (77) 自民  現 8選(自民)
[当]寺沢 功希 (48) 無所属 現 2選(改み)

※末尾に所属会派を記入
(自):自民党県議団
(共):共産党県議団
(改み):改革・創造みらい(立憲社民系)
(県公):県民クラブ・公明(公明系)

 これまで8期県議を務め、落選したものの衆院選出馬経験も有る自民長野県連の重鎮、望月氏が今期限りで引退しました。 そうなると当然後継候補を立てたのですが、それは誰か? 前回の結果と今回の候補者一覧を見比べてみて下さい。 決定的な違いが、ひとつ有ります。


◆POINT 立憲系 → 自民系の、華麗なる?転身

 今回唯一の現職である寺沢候補、今期までは立憲社民系の会派「改革・創造みらい」に所属していました。

改革・創造みらい HPより引用 後列右から3番目が寺沢候補)

 ところが今回、立憲社民系から自民系に鞍替えし「自公推薦候補」として立候補したのです。 元々保守系の思想を持っている方のようですが、長野県議会で保守(右派)の受け皿となる会派は「自民党長野県議団」と公明党所属議員と無所属議員が組んだ「県民クラブ・公明」の二つ。 公明とは組みたくなく、更に同じ選挙区に自民長野県連の重鎮である望月氏がいるというコトで立憲社民系の会派に入っていたようですが、今回は望月氏が引退したので晴れて(?)自民の推薦を受けるコトが出来たようです。 華麗なる転身、というか、裏切り、というか・・・ 
 一方、裏切られた形となる立憲系は今回小林候補を支援しており、選挙事務所には立憲の下条衆院議員や羽田参院議員からの為書きが貼られていたようです(事務所に行けなかったので小林候補のTwitter画像で確認)。 このような構図を見るに当選する2名が大体見えてきた気がしますが、それでも「順位」「票差」が気になります。 果たして “裏切り者” に対して有権者はどのような審判を下すのでしょうか。

 では、候補者に触れていきます。 が、まずは明らかに一枚落ちる候補を無料部分で御紹介。


◆原 拓也(はら たくや)候補

 原候補は安曇野市出身。 神戸大学大学院で保健学の博士を取得し、安曇野赤十字病院などでリハビリや介護に従事していたようです。 今回「最優先 子育て支援」を旗印に初当選を目指します。

 何故この方が「一枚落ちる」と言い切れるのか。 それは情勢調査や支持母体が無いコトも然りですが、何より私、この方を知っていて、

 2021年の安曇野市議選(定数22/28人)に立候補していて、27位で落選しています。 28人立候補した市議選でブービー落選する人が同じ安曇野市選挙区の県議選で2位以内に入れるワケが無いのは明らかでありまして。 更に、

(2021年安曇野市議選取材で撮影)

 市議選取材時にお会いしたコトも有りました。 自宅兼事務所に厚かましくも伺った私に丁寧に接してくれて人物としては好印象なのですが、さりとて「政治家」として適任かと言えばそんなコトはなく。

(2023年県議選の選挙公報 拡大してご覧ください)

 コチラが今回の選挙公報ですが「明石市の泉房穂前市長が行なった施策を導入しよう! 」と訴えていて、自身が介護などに携わってきた経験から訴えたいのだろう、、、 と、思うじゃないですか。 では市議選の公報と比べてみますれば、

(2021年市議選の選挙公報 拡大してご覧ください)

 こうなるワケです。 訴えていたのは今回の県議選ではひと言も触れていない「行財政改革」。 それもそのハズで、この方はHPのプロフィールに、

・2020年大阪都構想大阪維新の会ボランティア活動に参加。大阪維新の会の身を切る改革等を学ぶ。
・2021年衆議院選挙大阪選挙区・大阪維新の会ボランティア活動に参加。大阪維新の会の身を切る改革等を学ぶ。
・2022年参議院選挙東京都選挙区・日本維新の会ボランティア活動に参加。日本維新の会の身を切る改革等を学ぶ。
・2022年日本維新の会・維新政治塾にて、日本維新の会の身を切る改革等を現在学んでおります。

 と、維新で活動(しかもボランティア)して都度都度「身を切る改革」とやらを学んだとアピールしているのです。
 ところで、これだけ熱心な “維新信者” が安曇野市にいるのであれば維新長野はこの方を候補者として立てれば済むハズですが、そこは市議選ですらブービー落選した人。 維新長野は彼を全く相手にせず草間候補を連れてきて擁立しました。
 で、そうなったら維新色を隠して「明石市の~!」と訴えるという、どうしようもない軽さ。 こーいう「政治家になる」コトをゴールと設定しているような方はお引き取りいただきたいものです。

(取材中、一瞬見かけた原候補)

 取材で安曇野市内を移動している際、原候補の姿を見つけたのですが、さして聞きたいコトも無く次の予定も有ったので通り過ぎたのでした。

 そんな原氏、現在は何をしているかというと、

原氏Twitter より引用)

 衆院選で維新から東京29区で出馬予定の海老沢由紀氏のボランティアをしているようです。 また維新のボランティアですか・・・
 それをするよりも貴方の専門分野である介護に、貴方のチカラを必要としている方がいると思いますよ。 何か、残念です・・・

 ちなみに繰返しになりますが、長野県内で行われた全12選挙のレポートを随時リリース中でして、

 それをまとめて購入できるマガジンを¥2,400で販売中です。
 安い価格では無いと承知していますし、遅筆なため12本のレポートが揃うのは時間がかかりそうですが、1本あたりだと県議選の基本価格¥200で購入できてバラで買うより断然おトクですし、不定期でリリースする県議選レポートの買い忘れも防げますので、もし宜しければご購入を検討いただきたく存じます(頑張って早くリリースできるように頑張りますスミマセン…)。


◆小林 陽子(こばやし ようこ)候補

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