久しぶりに手紙が届いた。
卒業以来、彼女との連絡は大概手紙。
手紙は良い。
メールやSNSみたいに即時連絡はできないけど
時間やあたたかみ、息づかいを感じる。

このところ、結婚や出産で
彼女への手紙を滞らせていた。
結婚、出産をSNSで事後連絡した。

久しぶりに届いた彼女からの手紙には
「出産おめでとう」の文字と
「さびしかった」という気持ち。

同じ大学で、同じ専攻だったわたしたち。
席を並べて講義を受けることはなかったけれど
朝まで飲んだこともあるし、
いろんなことを語り合った。
多文化共生や、言語教育や、もちろん恋愛についても。

彼女からの手紙を読んで気づいたことは、
わたしがそれだけ旦那にのめり込んでることと
妊娠と出産に支配されてたこと。

支配っていったら聞こえが悪いけど
当然、うれしい支配ではあるのだけど
ある程度の自由が制限されたのは事実で。

今は絶賛育児中なわけだけど、
手紙を書けるくらいの心の余裕は
持ち合わせておきたい。

彼女への返事を、明日投函します。
息づかいよ、届け。