想像力vs意志力

想像力がもたらす力は意志の力よりも強い。煙草をやめたい喫煙家がいるとしよう。煙草をやめたいのにやめられない。頭ではやめると強く考えいるのに、身体は煙草を強烈に欲する。これは、昔の私自身でもあります。頭はやめたいと言いながら、身体は吸いたいという。この矛盾さが苦しかった。そして、煙草を吸った瞬間に身体は落ち着くのである。では、なぜ、やめられなかったかというと、頭で頑張っていたからである。つまり、意志の力でなんとかしようとしていたからである。

「煙草をやめる」と頭の中で決意しても、簡単にその約束は破られます。なぜなら、想像の中では位置付けが変わっていないからである。意志で煙草を断ち切っても、想像の中では未だに強烈な印象が残ったままであるなら、想像は意志を上回り、また煙草を吸わせるという行動を取らせるのである。私が煙草を吸っていた時とやめた今の頭の中を比べてみると、明らかである。煙草を吸っていた時は、頭の中が煙草でいっぱいになっていた。時間があると、煙草のことを無意識に思い出し、それにより、煙草を吸う。煙草を吸った時の気持ち良さという想像が四六時中、頭と身体に染み付いていた。その習慣的想像力が煙草を吸わせていたのである。一方、煙草をやめた今はというと、頭の中に煙草という概念自体ないのである。頭の中で煙草のことを想像することがないから、煙草を吸いたいとも思わないのである。要するに、行動を引き起こす想像力という引き金が煙草から外れているのである。

行動を引き起こす引き金は、想像力である。意志の力で歯を食いしばって、頑張ろうとしても、想像力には勝てないのだ。もし、行動を変えようと思うなら、まず頭の中にあるイメージを変えること。どんなイメージが頭の中でいっぱいになっているかを知ること。そして、自分が本当にやりたいことを知ることが肝心である。本当にやりたいことで頭の中でいっぱいにするのです。どんなに小さな願望でも構わない。まず、目の前の小さな願望から見つけ、頭の中をいっぱいにするのだ。すると、想像力が味方となって、願望に沿った行動へと変えてくれるのです。

“どんなイメージで頭の中をいっぱいにしたいですか？”

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