NORi

ネガティブなフリが得意な楽天家。 リスペクト→太宰治 中原中也 星野源 紺野キリフ…

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ネガティブなフリが得意な楽天家。 リスペクト→太宰治 中原中也 星野源 紺野キリフキ 短い文章が好きです。#短編小説 #現代詩 アメブロ https://ameblo.jp/n-kotonoha/ 「夢は見るものじゃない。叶えるものだよ/スタートライン(アイカツ)」

マガジン

  • テラサカトモヒロについて

    2002年から2007年頃まで活動していた シンガーソングライター「テラサカトモヒロ」について語るマガジン 【テラサカトモヒロ】とは 作詞作曲はもちろん、アレンジ、プログラミングまで1人でこなす鬼才 奏でるギターは超絶技巧 中性的な声は唯一無二 ハードロックでアコースティックな音楽観 ジャンルの垣根は皆無 選ぶ言葉は「ネガティブ」な世界観 そんな彼のあのころの歌を、ただひたすらに愛でるだけ

  • 創作のもの

    詩や小説など

  • 奇妙な共同生活

    家に帰ると「小さな女の子」が居た 僕と彼女の奇妙な共同生活の記録

  • 好きなモノの話

    好きな人や好きなものをひたすらに語るマガジン

  • 日々徒然

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テラサカトモヒロという男

24歳ぐらいの頃だったと思う。 当時、交際していた幼馴染が 「すごいやつがいるから見てよ」 と言うので、慣れない東京の街のライブハウスを訪れた。 爆音と好みにならない音楽に疲れたころ、その「すごいやつ」が舞台に立った。 無言のままに演奏に入る。 そのライブパフォーマンスに僕は息をのんだ。 爆音で聞き取りづらいはずの歌詞が、気持ちいいほど僕には届いたのだ。 耳障りの良い高音が、ロックなメロディにいびつな様で完成度高く乗っていた。 その日から僕はずっと、その音

    • Round and round

      繰り返すばかりの時間だ 僕らのくだらない人生は また君に出会い また君と別れる 愛おしさと寂しさの 同じ時間を 飽きもせず 繰り返すばかりの時間だ 僕らのくだらない人生は ただ同じ場所をぐるぐると 回るだけの虫のように ちっぽけな僕らは ここでただ くだらない日々を生きている

      • 合わない歩幅

        愛してるよって言ってほしくて きっと私はいつも、物欲しそうな顔をしているだろう ちぎれそうなくらいに尻尾を振る子犬みたいに あなたを見つけては、その後をついて歩くのだ あの家の猫でさえ、撫でてもらえる生き物なのに どうして私はいつだって触れてさえもらえないのだろう 時々自分は、いなくていい人なんじゃないかと錯覚する 愛してるよって言ってほしくて あなたにただそう言ってほしくて 今日もその後を、小さな歩幅で歩くのです。

        • 決まりごと

          淋しいなんて気持ちは いつだって独りよがり あの娘のことなどお構いなしだ 僕だけ一人ぼっちみたいで 哀しいなんて言ってみて あの娘の孤独なんて知る由もない 自分勝手なこの僕を 見ていることも知っているのに 試すみたいに気付かないフリをしてみる 明日の朝には心配そうに 「おはようございます」って 僕を見つけて、あの娘が言うのを待つのです。

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        テラサカトモヒロという男

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        • テラサカトモヒロについて
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        • 奇妙な共同生活
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          2本
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        記事

          メロディをください

          ここには何も無い 感情は無味無臭で 景色は無色透明だ 体温さえも失って 僕らはその存在を 確かめる術を失った 触れることも叶わずに 想う事すら忘れてしまった ぼんやりと流れる時間を ただ見つめる からっぽの瞳があるだけだ そんな僕らの 血液までもがたぎる様な そんな音を、聴かせてください この耳だけはまだ生きているから

          メロディをください

          9%の独り言

          アルコールは僕の脳みそを溶かし 心地よい忘却に誘う そんな快楽と浮遊感の中で 口から出る言葉に裏っかわなんてなくて ただただ君に伝えたい言葉を 吐き出すばかりの身体に変わる そんな時間がとても好きだ 今日もそんなことを思いながら 1人で9%のストロング缶を開ける 伝える君が遠すぎて ため息だけを吐き出した夜

          9%の独り言

          テラサカトモヒロのネガティブについて

          たとえば「腐る」「醜い」等の言葉は「負」を連想させるいわゆるネガティブな言葉。 テラサカトモヒロの歌にはこういった「負」をイメージさせる言葉があたりまえに出てきます。 今更ですが、自殺を連想させる歌も多いですよね。 「ネガティブ」 それは彼自身の世界観をわかりやすく表現するものでもあります。 何度もためらい傷を付けては水槽を赤く染めてみたり 無駄なフェンスを越えてアスファルトに飛び出してみたり 春の香りを嗅ぎに蝶が舞い降りた崖の下へ行ってみたり 白いお迎えが来て笑っ

          テラサカトモヒロのネガティブについて

          孤独中毒

          この世の中の 不幸を全て背負った顔をして 優しさを欲しがっては 孤独を探して手に入れる まるで中毒患者のようにヨダレを垂らし生きている よく研いだ刃物を向けるのは 自分自身 降るほどの痛みを 心臓で感じながら 今日も生きたと血の涙を流す日々 この世の中の 罵詈雑言を全て拾って傷ついて 優しさを欲しがって 孤独を探して手に入れる まるで中毒患者のように効かない薬を飲み生きている あなたの姿を目で追うばかりのこの身体が バラバラと崩れ 消えそうな脆さで脈打った 寂しさに囚わ

          孤独中毒

          ガラクタの恋

          この平凡な日々の中で ただ前を向いて歩く そんな当たり前が なんと困難なことだろう 僕は足を無くした子供みたいに 明日を夢見て泣きじゃくる 掌に納まるものなど何もなく 心はぽっかり空っぽだ 君の頬に触れたくて 伸ばした腕はガラクタで からからと音を立てて 転がり落ちたのは両の目だ 真っ暗闇で彷徨う声は 誰の耳にも届きはしない 始まりがないものだから 終わりがなくて果てがない 僕の躰は錆だらけ 血の色は無色透明だ 嗚呼 君が見えなくて な

          ガラクタの恋

          テラサカトモヒロの表現力について

          歌詞に出てくる主人公の年齢層。これって広くないですか? 「魚のあたまで」幼年期「醜く輝いて」思春期「五本の指」青年期「針のない時計」中年期「最期の手紙」壮年期 幼年期・思春期・青年期に関してはある程度の経験などからありだと思うんです。 中年期・壮年期に関してはそれはもう想像力で書くしかないわけですよネ。 例えばいろんな人から聞いた話しから膨らんだものかもしれないんだけど、そこをここまで書ききる「想像力」はすごい。 そんで、それを表現する「技術」これもすごいんじゃないか

          テラサカトモヒロの表現力について

          小さな女の子

          「こんばんわ」 小さな女の子が僕に声をかけてきた。 「今日も遅かったね。お腹すいたけぇ、はよーご飯にしよーや。」 彼女はなぜか流暢な広島弁で話しかけてきた。 そもそも、なぜここに小さな女の子がいるのか。 いやいや。小さなと言っても小さいにもほどがある。 「小さな女の子」と聞けば、年の小さな女の子を想像するだろうが。そんな単純な話ではない。 ここは、僕が一人で住んでいる一軒家。 仕事から帰ってみると、リビングのテーブルの上で言語が喋られるはずのないサイズの少女が待っていた

          小さな女の子

          あのころの詠

          大人になるという現実を 何を持って証明しよう ケラケラと子供みたいに笑って ウダウダと子供みたいに泣く 気に入らないと泣き叫び 暴れてわがまま突き通す 大人になるという現実を 何を持って証明しよう 腹の中ではぐるぐると 真っ黒のくだらなさが回り 天辺に開いた口の中からは サラサラと嘘八百を吐く 悟ったふりをしては 出来損ないの自分を嘆く 大人になるという現実を 何を持って証明しよう 僕は今でもあの頃のまま 真実なんてものはも

          あのころの詠

          キミとボク

          渇いた身体がキシキシと 崩れるように衰える 誰が見る目も考えず 我が道進んで振り返る 後悔なんてモノはもう カラカラに渇いた砂のよう 焦る気持ちを引きずりながら 永い時間を生きていく あの頃見ていた夢なんて とっくの昔に見えなくなった そんな僕らの未来の先は 未だ見えない先の先 涙を流して転がりながら 僕らは仲間と笑っているよ

          キミとボク

          テラサカトモヒロのライブ その壱

          2004.9.17(金)  四谷フォウバレイ 《曲目》 魚のアタマで B列車寝台 サクラサカズ マダムでございます 電脳の意志 檸檬の木の眺め  約5ヶ月ぶりのライブ。肩ぐらいまで伸びた茶色い髪のテラサカトモヒロがステージに現れ、座った。 早く歌いたくてうずうずしている様子が見えた。ライブハウス全体が、彼一人の存在に圧倒されている。 演奏前からそんな独特な空気を作り出していた。 照明が暗くなり「魚のアタマで」の最後の部分が会場に流れ始め、それに続くように演奏が始まった。

          テラサカトモヒロのライブ その壱

          君に届け

          ここに居ない誰かに 届く言葉を紡ぐには 僕は何をすればいいのだろう ここに居ない誰かに 届けたい言葉があるから 僕は今日も泣き笑い 貴方を想い、生きている

          君に届け

          だいすきな人

          大好きな人に褒められたくて 今日は少し頑張った こんな単純な自分を 今日は昨日より 好きになれた

          だいすきな人