ブラックな「心の声」から距離をとってみよう
こんにちは、心理士のなべたです。
自分のなかの「心の声」に影響されて、悲しくなったり、やりたいことができなくなったりした経験はありませんか?
例えば、チャンスが目の前にあっても、内心「これはやめておいた方がいい」と思ってしまい、結果的に行動に移せないことってありますよね。
この記事では、そうした心の声とどう向き合うかについてお話しします。
参考にした書籍はこちらです。
フュージョンとは
僕たちは知らず知らずのうちに心の声と「フュージョン」しています。
フュージョンとは、何かと何かが一つになってしまった状態を言います。
「私は太っている。だから彼には愛されるはずがない」というのもフュージョンです。
太っていることと、愛されないことは別問題です。
にもかかわらず、それが絶対的に正しいことだと信じて疑わない、それを「フュージョン」といいます。
他にも「発表があるけど、きっと失敗する」と発表と失敗をフュージョンさせてしまったりもあるかもしれません。
状況は違いますが、どちらの場合も、自分の考えを真実だと思い込んでしまう点で共通しています。
心の声はいろいろなことをつぶやきますが、「○○が悪い」「○○のせいだ」などブラックなつぶやきをする心の声には注意が必要です。
「心の声」という着ぐるみを脱ぐ
心の声とフュージョンしてしまっても、僕たちはそれになかなか気づくことができません。
だってそれが自分の考えだと、それが正しいことなのだと、思い込んでいるからです。
不安や思い込み、自身のなさに取りつかれているときは、「心の声」という着ぐるみと、すっかりフュージョンしてしまっている状態なのです。
フュージョンに気づく
その着ぐるみを脱ぐのが「脱フュージョン」です。
でもその前に、もっと大事なことがあります。
それは自分が着ぐるみを着ていること気づくことです。
実はここが難しいのです。
「思考は着ぐるみでしかない」「思考は思考でしかない」。
そう考えようとしても、心の声は「いやいや、何を言っているのさ。私は私でしょ?」と主張をしてきます。
この声を聞き流して着ぐるみを脱ぐのはけっこう大変な作業なのです。
脱フュージョンとは
脱フュージョンをするための方法はいくつかあります。
その一つが、頭に浮かんだ心の声に「○○と考えている」と語尾に加えることです。
例えば「愛されるはずがない」と思ったら、「愛されるはずがない、と考えている」です。
それだけでいいんです。
ほんのわずかですが、思考との距離ができます。他の例も同じです。
「きっと失敗する」ではなく「きっと失敗する、と自分は思っているんだ」に変換するのです。
そして着ぐるみを脱いだら、その着ぐるみをちゃんと見てみましょう。
それがどんな着ぐるみなのか、いつどんなときに自分を乗っ取り、自分にどんな影響を与えていたのか。
その確認こそが、心の声と距離をとるために必要なことなのです。
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