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6月に読んだ本の15冊まとめ<読書メーター登録分>

さぁ、今日から7月!ということで「6月に読んだ本の15冊まとめ<読書メーター登録分>」を掲載します。

noteに掲載していない本は②③⑨⑬になります。

かつて私が中高生だった時の読書感想文(かつての私に負けるようで悔しいですが、⑦看護婦物語の文章は今読んでも心がふるえます)が含まれています。ぜひご覧くださいー😊

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2021年6月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:3618ページ
ナイス数:138ナイス

①縁結びカツサンド

2作目である「うしろむき夕食店」を先に読みましたが、やはり前作であるこちらも読んでみたいと手に取りました。
第一話から第四話までありますが、個人的には第二話と第三話でつながっている”摩縫さんの素性”がわかる内容がすこぶるおもしろかったです。
余談ですが、「うしろむき」ではおみくじでしたが、今回はタロット占いでしたね^^
パン屋「コテン」の3代目当主となる和久さんを中心に人々が集い、緩急宜しきを得るなぁと思います。和久さん、おじいちゃんのポリシーをこれからも引き継いでくださいまし!

読了日:06月29日 著者:冬森 灯
https://bookmeter.com/books/16101181

②苦しかったときの話をしようか

USJの立役者と知られる著者ですが、本作では娘さんに向けて書きためた虎の巻を公開しています。
実に豪快で、繊細で、父親でリーダーである森岡さん。自身が苦しんだ経験は言葉1つにも表れていて、「私がビビッているというと周囲が動揺するので昔から別の表現を選ぶようになった。そういうときは“しびれるね~”という変な口癖がついてしまった」と周囲への気遣いもさすがです。
個人的には「不安と向き合うには?」という項目に食い入るように読みました。私も“痛がり屋さん”から脱却したい!
読了日:06月27日 著者:森岡 毅
https://bookmeter.com/books/13779822

③20の短編小説 (朝日文庫)

20人の作家が「20」という数字をテーマに短編で繰り広げた文庫である。その中で木皿泉さん作「20光年先の神様」の和美は、中学3年の時のクラスメイトのトージナホについて祈ったことがある。それは祈りのようであり、呪いのようであり、大きな願いであった。
40年後に彼女と再会して和美はどのような想いにとらわれたか?今度こそ本当の祈りをすると心に静けさが訪れる。今度の祈りはどうなるかはわからないが、真に、誠に、祈ることで救われることもあるのだと思った。
読了日:06月26日 著者:
https://bookmeter.com/books/10143967

④やわらかい砂のうえ

早田さんとの恋が始まり、さぁこれからという時に万智子の
真面目さが顔を出します。
その真面目さに悩みもがきますが、了子さんに「この子は信頼に足る」と大きな励みの言葉をいただき、気づき、一皮向けてすっきりした万智子が早田さんの苦手なことを知って新たに始まりを感じさせるところは、ラストの見どころとなります。相手の弱いところを認めるのはある意味、勇気がいること。しかしながら、そう思えたら自分の気持ちは必要以上に高波にはならない。
一歩ずつ、やわらかい砂の上を歩いていくことは、私たちの気持ち次第であるのですねぇ。
読了日:06月25日 著者:寺地はるな
https://bookmeter.com/books/16156697

⑤青のフェルマータ Fermata in Blue (集英社文庫)

主人公のリオとJBを始めとするたくさんの仲間たち。そして、名もなき野生のイルカ。野生で自由なイルカは決して賢いだけの哺乳動物ではなく、不思議な力があるリオのかけがえのないパートナーである。
そこでリオはイルカに敢えて名前をつけないで、イルカと同体になろうとする。
“求め合うものが一緒だから、それが愛とは限らない”
“大事なものはその時、奪い取らない限り二度と手に入れることはできない”というメッセージにもドキドキした。
読了日:06月22日 著者:村山 由佳
https://bookmeter.com/books/553205

⑥あなたは、誰かの大切な人

「無用な人」という短編は、父が亡くなって1ケ月後に届いた封筒が届くところから始まり、描かれている父は、地味で口数が少ない人。母はいつも「あんな人と一緒にいてもつまらない」と愚痴をこぼすが、娘の私には現代アートの道に理解を示してくれていた。
母にとって、社会にとっては「無用の人」なのかもしれないが・・・短編の父の姿と、自分の父の姿を重ねてしまい、
なんだか切なくなりました。
読了日:06月20日 著者:原田 マハ
https://bookmeter.com/books/8741403

⑦看護婦物語 看護婦物語シリーズ (集英社文庫)

こんなにそれぞれの場所に看護婦がいる。保母や寮母、そして医師の手伝い等をしているが
看護婦がいなければどこもなりたたない。命を預かっている大切な、大切な役目なのだ。
そのプレッシャーに弱気になっては負けになる。しかし、いくら立派な看護婦でもくじけることはある。そこからどれだけ立ち直ることができるかが勝負なのだ。看護婦(今は、看護師)という職業に敬意を表し、感謝の気持ちをこめて。
読了日:06月20日 著者:江川晴
https://bookmeter.com/books/8634509

⑧永遠をさがしに (河出文庫)

4歳から始めたチェロの練習の厳しさは想像もつきませんが、和音も真弓さんも一時はチェロを手放しますが嫌いになれるはずはない。だって、チェロは自分の人生であったから。和音がチェロに向き合う姿勢も大きな変化ですが、和音と真弓さんが日々言い合う姿も軽快で小気味いいです!原田マハさんは音楽の世界にも、”響きの言葉をのせて”物語を生み出してくれました!
読了日:06月20日 著者:原田 マハ
https://bookmeter.com/books/10227635

⑨サキの忘れ物

「喫茶店の周波数」は、ある紅茶専門店に通っていた男性が閉店することを知って最後に訪れます。右隣りにいる2人客は問題なし、しかしその後に来た左隣りにきた女性は店員に終始まくし立て、男性は自分のことでもないのにやや疲労を感じ、そういえば以前にこんな客がいたなと思い出します。そうそう、隣りにいる人の話し声は何気なく聞こえてしまうもの。その話を聞いて親近感や嫌悪感を抱くなどいろいろですが、印象深い人はいつまでも覚えているものですね。
読了日:06月14日 著者:津村 記久子
https://bookmeter.com/books/15995775

⑩スイート・ホーム

とにもかくにも、お互いを想って助け合い、見守ってくれる人たち。それが「スイート・ホーム」
家族だけに留まらず、近所の人やお客さんにじわじわと、大きく広がっていくのです。言葉がなくても伝わった場面が、陽皆ちゃんの恋人がお父さんに挨拶するためスイート・ホームを訪れる際、お父さんが深々と頭を下げる姿。深々と頭を下げるのは何気ないかもしれませんが、なんだか胸がジーンとなりました。あったかい人っていいなぁ。と、しばらく本の余韻に浸っていたい1冊です!
読了日:06月14日 著者:原田 マハ
https://bookmeter.com/books/12663923

⑪優しい音楽<新装版> (双葉文庫)

3編のうち、「がらくた効果」では、ある日、同棲している彼女が公園でホームレス生活をしていた50過ぎのおじさんを拾ってきてしばらく一緒に住むことになります。おとなしいおじさんの性格もあいまって、彼は数日間生活を共にしますが・・・
主人公のはな子のようにけらけら笑って、まぁいいかと気楽に考えることで人生うまくいくこともあるかも、と思うと同時に、人助けをしたつもりでも実は助けられていたという人情深いお話でもありました!
読了日:06月14日 著者:瀬尾 まいこ
https://bookmeter.com/books/13761028

⑫〈あの絵〉のまえで (幻冬舎単行本)

ゴッホ、ピカソ、モネなど誰もが一度は聞いたことがある有名な画家たち。しかし、美術館に行って実物を見たことがある人は多くはないかもしれません。美術館での鑑賞で何が変わるのでしょうか?
著者は、その答えを語りかけるように6編の主人公に託しています。
6編の中でも印象的な作品は「檸檬」で、私自身の心の声が「遅くなんかない、まだ間に合うよ」というところにグッときましたー
読了日:06月06日 著者:原田マハ
https://bookmeter.com/books/15499511

⑬ギフト (ポプラ文庫 は 9-2)

文体が横書きで大きなページ番号。そして、ところどころに淡い色彩のイラストの小休憩が入って絵本のよう。しかし、中身は日常の様々なストーリーが満載で恋人同士の会話や、親のちょっとしたひと言と、友だちをその恋人がいる場所まで車で送るやさしさが詰まっています。きっかけは人とのつながりだけでなく、景色や美術館を訪れることで変わることもある、と改めて感じた本です。
読了日:06月06日 著者:原田 マハ
https://bookmeter.com/books/17150509

⑭スターバックス流 最高の育て方

まず、スタバはロマンティックであり、オアシスの場所であり、この場所で過ごす自分に喜びを感じる空間を提供しているとのこと。しかし、著者はこのように指摘します。コーヒーは生物として生きるための最低限の栄養を与えるものではなく、心に活力を与える栄養素であること。
したがって日本でこれだけ受け入れられたのは、日本が平和な国で心の欲求を求める時代になったから。この一文を読み、確かに私自身も贅沢(=心の欲求)でスタバを利用していますが、もし生活に余裕がなかったら
利用は厳しいのかと思いました。でもスタバは大好きです!
読了日:06月01日 著者:毛利 英昭
https://bookmeter.com/books/13772361

⑮図書館の神様 (ちくま文庫)

早川先生と垣内くんがまるで友だちのようなほのぼのとした会話で心が和みます。早川先生は直球で攻めてきますが、垣内くんはどんなボールも受け止めて器が大きい!
ある日、「さぶ」を読んで感銘を受けた早川先生は、夜12時前に垣内くんに思わず電話をかける場面。垣内くんは「わかりました」のひと言ですが、先生はわかってくれた、と気持ちが通じ合ったよう。
このような一つひとつの出来事に、早川先生のパートナーと弟が加わりさらに色味が増して良かった!
読了日:06月01日 著者:瀬尾 まいこ
https://bookmeter.com/books/573096


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