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秋、カルチャースクール俳句講座に思うこと

俳句と書いておきつつ、のっけから通っているフラメンコ教室の話題で恐縮だが、来月からクラスに新しい生徒さんが来ることになった。
長い間、個人レッスン状態だったので、どんな感じになるかちょっと予想がつかない。だかが、こちらも少しドキドキしている。
先生が体験レッスンを見た感じでは「経験が浅い」とのことで、その生徒さんにどうアプローチしつつ、これまでのレッスン内容を維持するかを考えておられるよう。

秋はやはり習い事をスタートしたくなる時期なのだろうか。
私の担当しているカルチャースクール俳句講座は退会者もいるが、有難いことに体験者や新規加入者も続いており、新しいお仲間を加えて気持ちも一新する思いだ。

今もこれまでも生徒さんは初心者・未経験者がほとんどだが、開講年数が長くなるにつれまったくの初心者以外に下記のような方々も参加して下さるようになった。
1)俳句結社に入っていた方
2)通信講座で俳句の添削を受けていた方
3)地元の句会に所属している方
4)ネットの句会や投句は経験済みの方

ただ、この4タイプ、退会するケースと継続するケースにどうやら分かれるらしい、と気づいた(ウチの講座だけかもしれませんが)。

1)と2)のタイプは、残念ながら数カ月通った後に退会された。
でも、この二つの場合はすぐに辞めちゃったとしても仕方ないかなあ、と思う。
1)は「自分の結社や先生が言っていたことややり方(作り方)が違う」という側面が退会の原因にあるようだ。ある意味、無理もない。またフラメンコの話で恐縮だけど、今やっているブレリアという曲、前の先生と今の先生の指導や言っていることが多少違うところがあり、正直混乱することがある。どうしてもこれまではこうしていた、という「先入観」があるからだ。

2)の場合も1)と似た「先入観」が退会の原因としてあるように感じている。
添削の先生の指摘と私の指摘が異なること。
実際、その点に違和感があるような表情をしていた生徒さんがいた。

でも、ウチの講座を辞めてもどこかでご自身に合う俳句講座、あるいは俳句結社や句会に所属できていればそれでいい、と思う。
楽しく学び表現するためのとば口にウチの講座がなってくれればいいな、と思っている。

一方、3)、4)のタイプの方は長く続けて下さる方が多い。
3)の方は武者修行を兼ねてという方も多く、所属している句会での経験を基に講座では講評をしてくださるので、カルチャ―俳句講座オンリーの生徒さんには刺激と学びになっているのではないだろうか。
また、私自身も他の句会のやり方や評価される句の傾向がわかり、栄養になっている。

4)の方はこの中で一番実践を積んでいて、いい意味で投句や句会(他者に自分の俳句を「作品」として評価されること)に慣れているタイプだと思う。そのうえで、まだ「慣れ切っていない」瑞々しさが作品の中に光っている方が多い。
このタイプの方々は、ときおり自分で結社の初心者向け句会等を見つけて自主的に参加される方が多く、ウチの講座では(以前はやっていたけど今は時間的に難しいため)やっていない席題句会などを経験されている。
こういった他流試合がまた句を魅力的に磨くので、今後も適度に挑戦していただけると嬉しい。

最後に。
複数の俳句講座を担当してそろそろ10年近くなるが、変わらないことがある。
それはどのクラスもまったく雰囲気が違うこと。
そして、参加者が違うから当たり前なのだが、出てくる俳句のタイプが全く異なること。
正統派の句が多いクラスもあれば、変化球の効いた「超結社句会」みたいな俳句作品が並ぶクラスもある。毎月驚く。そして超面白い!

全クラスで同じ兼題を出しているので多少は発想が似ているものもあるのだが、「この作品が結社の句会に出ていたらどうだろう」というびっくりする発想と表現の俳句も複数存在する。
そういう作品と出会えた時の喜びは格別だ。
そして、私も負けずに自分の言葉と季語で勝負したい、という思いを新たにするのだ。

そういえば、私がフラメンコを10年ぶりに再開するために今の先生に連絡を取ったのも晩秋だったなあ……
すべての人にとって新しい出会いがある秋でありますように😊


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