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晴れの日も雨の日も#267 うそ

あなたはウソつきだね
心は置き去りに 

夏川りみ 木蘭の涙

できればウソつきと呼ばれることは避けたい。しかし、これまでウソなんかついたことが無いなんてのはそれこそ大ウソだ。
相手のためを思っての「いいウソ」や、ウソをつく他にスベがないことも実際にはあるというのが大人の知恵だとも言う。ホントのことを言おうとしていても、結果的にそれがホントではなくて、聞く人からするとウソじゃないか、ということだってある。
夏目漱石大先生ではないが、とかくこの世は住みにくい。


コーチングでは相手のことをそのまま受け止めるというのが出発点であり大原則だ。
ところが、相手が語っていることが、相手のホントのホントの思いなのかどうかアヤシイことがある。相手も決してウソを言ってその場を切り抜けようとしている訳ではないのだが、世間的な「正しい」、あるいは刷り込まれてしまっている「正しい」に引っ張られて、心の中の本当の思いや、問題の本質とちゃんとミートしていないことは少なくない。
あるいは、ちゃんと考えていたつもりが、実はそれは表層的で、しゃべっていく内にその奥底にある本当の思いに気づく、なんてこともよくある。
こういうこととコーちゃんは日々格闘をしている。



「なあなあ、おじいちゃん。なんで人間てウソつくんやろ」

タケシくんとおじいちゃんもウソについて会話しているようだ。

「そうじゃのう。とりあえずその場だけ何とか切り抜けたいとか?」
「ボクもお母さんに叱られるのがイヤでウソつくことあるわ」
「やっぱり自分が可愛いからとちゃうか」
「そうやなあ。自分を知らんうちに守ってるんかなあ」
「いずれそのウソがバレて、結局叱られるんやけどな笑」
「騙したろと思ってるつもりはないんやけどなぁ」
「悪意をもって作為的につくウソはいかんけど、絶対正直に生きるんやいうて肩肘張ってるのもなんか窮屈やぞ」
「確かにねえ。それも良し悪しかなあ。清き水には魚住まずって言うし」
「なんや、タケシ、そんな言葉知ってるんや」

なるほどなるほど〜。


ところで「話が違う」というようなこともしばしばある。特に状況が変わって最初の話通りに行かなくなった時。
おまけにそういうことはフツーに起こりうる。というか状況の変化なんて起きるほうが当たり前なのだ。
だから契約書を結んだり約束をしたりする。で、それが履行できなくなると「ウソつき」と言われる。

かといって、ウソつきになりたくないから頑張ってそれを守ろうとすると、めちゃめちゃ無理が生じたり、場合によっては相手にはウソをついてなくても、自分自身にウソをつくことにもなりかねない。
だからこそ密なコミュニケーションが大事なのだ、状況の変化も共有する必要があるのだ、なんていうとあまりにも陳腐な結論だが。


社会生活をしていく上では信用とか信頼というのは死命を制するぐらい重要な問題だ。人様にウソばっかりついていると信用も信頼も勝ち取れない。しかし、自分にウソをつくことも幸せな人生にはつながらない気がする。

できることなら、タケおじ会話ぐらいユルク捉えられるといいんだけどなあ

西宮夙川、河口近くにてたくさんの鯉のぼり発見。端午の節句ももうすぐ。

今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之

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(続く)

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