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なぜ、賃上げをしても個人消費は伸びないのか~コストプッシュインフレへの懸念

景気を良くして個人消費を増やすために、労働者の賃金を上げろという人は多い。

  しかしそうなると、企業は人件費のコストが上がって、それが商品価格に反映され値上げになるのである。

  賃上げは結果的にコストプッシュインフレに繋がるのも事実で、確かに消費税や所得税などは増収になるが個人消費が必ずしも増えるわけでもない。

   しかも、賃上げしても個人消費が冷え込む可能性もあり、そうなると単に企業が抱え込んだ内部留保が家計に移るだけである。

   一見、いい事づくめの賃上げにもリスクはある。

   また、法人税を増税しても、企業がそれを商品価格に転嫁するからコストプッシュインフレになる。

  どうも政府も財界も、インフレが良くてデフレがダメという固定観念があるみたいだが、コストプッシュインフレならば良くないインフレである。

   日本人にモノが行き渡り、メルカリなどで不用品を売買できる市場まで普及した現代は、資本主義が成熟し変容し次の段階への過渡期である。

   無理に景気を良くするとか、個人消費を増やそうとか力む必要はないと思う。

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