【しつこい頑固の正体】
博心堂鍼灸院の、いんちょです。
年を取るにつれてだんだんなっていくという頑固。
年齢に関係なく頑固、というひともいらっしゃいます。
あるいは、ある人限定で頑固になることも。
頑固って意地を張って、自分を譲らないというメンタリティ。
生年月日を基にした占いなどでも、「頑固な星回り」と呼ばれる人やタイプはいらっしゃいます。
そんな頑固も、詳しく調べていくと、いろいろな頑固がある。
自分にゆとりがないために人に譲れない、自分がてんぱっている状態が慢性化している頑固。
こんなひとは、いつも歯を食いしばって肩が上がっています。
肩が上がっているのは、いつも自分のキャパを超えた負担を背負い込んでいるから。
過剰な緊張感や忙しさ、無理を強いられていると、人は自然と頑固者になります。
小さい子でも、こんな風に状況がよくわからないで過ごしているとか、無理なストレスをかけ続けられることで、徐々に頑固になっていくときがある。
ストレス過多が慢性化する頑固は、肩をあげて歯を食いしばっている。
年とともに徐々に頑固になっていく人は、口元がいつも「への字」になっている。
これは足腰が縮こまりこわばって、フットワークが悪くなっている証拠。
年をとっても口元がいつも微笑んだような顔つきをしている人は、フットワークもよいし精神的にも柔軟性を備えていられる。
決まった人に対してだけ頑固になる。
こんな人は、そんな苦手な人の前に出ると、顎を引いて口をつぐんでしまう。
相手に興味があったり、聞き入れようとする姿勢の人は、顎をあげて口をにっこり開いて、受け入れる姿勢を取ろうとする。
いつも意見が合わなかったり、苦手意識があったり、自分を振り回してばかりで苦手な相手、というときには、こんな自分を揺り動かさない防御姿勢をかたくなに固辞して、自分の頑固を押し通す。
でもそんな頑固な精神状態になっちゃうのは、精神を維持する力に余裕がなくなっているから。
精神力というやつが十分に備わっていると、思考が円滑で柔軟になるため、話をしていても面白いし、話題も豊富で幅広い。
精神力が消耗すると、こうした思考力にゆとりがなくなるため、同じ話ばかりしたり、人の話や意見が耳に入らなくなる。
思考を柔軟にして、自分の考えを変えていくことが疲れちゃうんでしょうね。
そんな精神力の消耗具合や思考の柔軟性を確認できる場所が背筋です。
背筋がスッキリ伸びていて、しなやかに立ち居振る舞いをしている人は、視野も広いし思考も柔軟。
歩く姿もスッキリしていて、無駄な力や力みを感じません。
そんな背筋の人は、頑固さからはずっと離れた存在。
背筋がこわばっていたり、猫背になって背筋が縮こまっているようだと、後姿を見ただけで、「この人頑固そうだなぁ」って思ったりします。
頑固が悪いわけじゃない。
自分のペースで生活習慣を維持できるのは大したもの。
でも、突然の変化に対応できるだけの臨機応変さを備えていないのは、なにかと生きづらいかもしれない。
鍼施術を受けに「頑固を直してくれ」というひとはいません。
でも、鍼施術を続けていくうちに、背筋がスッキリして「頑固の根っこ」がしなやかさを取り戻し、精神力にゆとりが出始めると、「しつこい頑固さ」というやつのなりが潜まります。
精神とカラダはつながっている。
もし、自分の頑固さが気になるようなら、ちょっと背中をのぞいてみてください。
でも、自分の頑固よりも、人さまの頑固さの方が、良く見えるものなのですけどね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
※関連記事をメルマガ「Vol.382 2020.6.19」に掲載します。
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