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【体の声というやつ】

博心堂鍼灸院のいんちょです。

心の声というやつがあるみたいですが、カラダの声というやつもちゃんとあるわけです。
どちらかというと、カラダの声の方が、僕の仕事柄、なじみがあります。
10月頃から股関節の声が大きくなり、11月には首肩の悲鳴がよく聞こえます。
博心堂に来られると、そんな声が穏やかになるわけです。
僕も安心です。


こんなことをツイッターでつぶやきました。

ほんと、カラダの声というやつはとても素直で雄弁です。
もちろん日本語で体から声を発するわけではないのですが、上手に体の声を解読していくことができると、生き方まで変わっていくことがあるかもしれません。

先日、10年前にひざを痛めていこう、たびたびひざの症状に悩まされ続けてきた患者さんが、11月に入るころから痛みがとても強くなり、医療機関を複数受診してから、博心堂鍼灸院にたどり着かれました。

膝のケアをするためにも、なんで膝が痛くなったんだろうね、というところから問診を掘り下げていきます。


実はこの問診。
話題を膝のことに集約していくのではなく、生活や仕事、人間関係や過去の出来事などにまで、おしゃべりを拡大していくんです。

ひざを痛めた原因は、ひざ意外に原因があることが多い。
生活習慣に無理があれば、そんな生活習慣を見直すことが、ひざの完治に向けて必要な要素になる。

人間関係やストレスが原因であれば、そうしたストレス源をどうやって解決するかで、姿勢や動作を変えることができるようになり、ひいては膝への負担がかからない体の使い方を手に入れることができるようになる。

まずはひざの痛みの原因を幅広く求めるようにして、生き方の中での原因を探し出し、ひざをいたわれるような新しい生活を見つけ出すようにするわけです。


大事なのは体の声。
鍼施術を続けていくにしても、カラダの声が変わっていくことがとっても大切。

最初、悲鳴が上がるような体の声も、徐々に声が小さくなればそれでよし。
でも、甲高い悲鳴がうなるようなうめき声に変わっても、鍼施術がかなっているかどうかは疑問。

同時に鍼施術をしている目的と、日常生活の工夫がかなっているかなども、日々の問診で確認することも大切ですね。
脈を整える鍼施術をしているのに、脈に負担をかけるような生活をしていては、ひざを使わないでいても症状は楽にはならない、っていうこと。

鍼灸師は毎日つねに患者さんの体をケアし続けることはできません。
世間の常識なのか、鍼灸院へ足を運ぶのは週に1回程度のようで、ほんとは毎日診たくても、現実それがかなわない。

だからこそ、カラダのことを鍼灸師さんと患者さんとでしっかりシェアして、カラダの不都合をいたわるような効果的な生活をしながら、定期的に鍼施術を受けてもらえたらなぁと思っています。

体の声の翻訳は、鍼灸師さんの得意分野。
そんなカラダの声の翻訳を聞きに、博心堂鍼灸院へ足を運んでくれる患者さんたちと過ごす時間が、僕にとってはとっても愛おしいのさ。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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