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【元気がない】

博心堂鍼灸院の、いんちょです。

古くからおなじみの患者さんから、「先生、元気ですか?」と直球で尋ねられました。

なんでも、前回お会いした時にも、そんなことを気にしていただけたみたい。


そもそも、ぼくはそんなに元気な方じゃありません。

バイタリティというやつが、そんなにあるわけじゃない。


実はそんなあまりパワフルでない自分のことを、僕自身、よく知っているから、以前はあまり患者さんと積極的におしゃべりをしませんでした。

ひとつには、施術に集中した方がいいと思ったから。

施術後、患者さんからご本人の体調や症状について、細かく聞かれることがありました。

できるだけ精密にお答えするように、施術中からそんな回答の準備をしていたわけですね。

そんなわけで、ついつい寡黙に。


でも、東日本だ震災以降、メンタルケアって大事だよねぇ、って思い始めてから、患者さんのココロを受け止めて差し上げることができればと思い始めました。

幸い、鍼施術の方法もいろいろ工夫して、あまり精密に施術を施さなくても、精度が下がらにで済む方法も見つかりました。

そんなことをきっかけに、できるだけおしゃべりする機会を増やそうかなぁと。


そうはいっても、ただのおしゃべりで、患者さんたちのココロの不安やわだかまり、イライラや具体的に抱えている問題解決まで、行き届いたケアに結びつけるのは難しい。

そこでぼくは、鍼灸学校在学中から鍼灸学と同時進行で学んでいた、易占や九星気学などをはじめとする「占い」の手法を、鍼施術に取り入れようとし始めました。


構想から現在の状態に至るまで、結局、震災が2011年3月11日ですから、ほぼほぼ10年弱の準備期間が必要だったことになります。

今では鍼施術と同時進行で、「占い」という入り口で相談業も請け負っていますが、振り返るといろいろすったもんだがあったもんだ。


で、梅雨後半戦を迎えている今年の東京都の7月。

気持ちと体の落ち込みを抱えておられる患者さんが増えている。

気持ちとカラダが、わざわざ落ち込みたがっている、というのが正解ですね。
※カラダは体調や心理面に合わせるように、カラダのトーンを自然と上げたり下げたりしているわけですね。
※わざわざの落ち込みは、クールダウンしているのだろうね。

アクティブな気持ちにならないで、ふーっとため息交じりに気持ちを落ち着け、軽く落ち込んでいることに居心地の良さを求める「ココロ」が、今、人の胸の内には宿っている。

カラダもそんな「落ち込む気持ち」同様、カラダの働きをトーンダウンさせたがっている。

そんな元気を抑えて過ごしたがる人たちと向き合う日が、7月に入ってから増えています。

そんなわけで、ぼくの患者さんたちへの接し方は、トーンを落として、元気を抑えめにしている。
※意図的に、僕の方でもトーンを落として、一緒にクールダウンする方向へ言葉かけのトーンを下げていく。

きっとこんな雰囲気が板についちゃったから、僕の元気がないように見えているんじゃないかな。
※普段から、そんなに元気じゃないけど。


6月後半から、股関節や腰、ひざや足首の症状を訴える人が増えています。

これ、カラダからのSOSです。

「もう歩けない」「もう立っていられない」「もう動きたくない」という足腰をわざわざ動かさないように従っている「休憩を要望する」ための体からのブレーキですね。

すでに「首側まらない」「目を開けていられない」「頭痛がする」などの「見たくない」「考えたくない」という上半身の身体症状を使った、思考することや悩むことへの急ブレーキも始まっている。


ぼくはそんなブレーキが順調に働くように、カラダのトーンが楽に落とせるように、気持ちが楽に落ち込めるように、最近患者さんたちと接しています。

割とディープな話題を真正面から伺う機会が多い。
僕の目の前で涙を流されてお話してくださる方も多い。

こうしたココロとカラダの息抜きが、十分適うことで、再びココロとカラダには、丈夫なばねが備わるわけです。

最近、僕が元気に見えないのは、僕の一日のトーンが低調気味に設定されているからかもしれませんね。


基本的に僕はそんなに元気な方じゃない。

そして、向き合う人とどう過ごすのがいいのかなぁっていところで、ますます元気じゃなく見えることが、これからもたびたびあるかもね。
でも、人さまにご心配頂くような態度で過ごしていたことには、反省。

お借りしたDVDを見て、気分の転換をしていこうかと。
馴染みの患者さん、お気遣いと良い気付きをいただき、ありがとう。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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