2016大寒その2_5

思いつきの鍼灸日誌 【上の方のぎっくり腰】

【寒いときには、ぎっくり腰は要注意】
過労や寝不足、無理がたたってぎっくり腰になること、あります。
特に寒い時、そんなぎっくり腰がおこりやすい。
ああっ、無理をしたなぁ、なんて気がつくのは、そんなカラダの急ブレーキがかかった時。

まだ大丈夫、まだ大丈夫、なんて、何となく不安を抱えながら過ごしていると、突然の痛みに襲われる。
「魔女の一撃」なんていうそうですね。


【下の方のぎっくり腰は、過労が原因】
初めてぎっくり腰になった時、とても切なくなるひと、多いみたい。
自分の体なのに、自分じゃ動けないなんて、情けなくなるのかな。
そんな頑張り過ぎのぎっくり腰は、腰の下の方でおこりやすいです。

ここのところ、そんな「下の方のぎっくり腰」ではなく、「上の方のぎっくり腰」を訴える方が増えています。
まあ、ぼくの鍼灸院限定での話ですがね。


【上の方のぎっくり腰は、消耗が原因】
「上の方のぎっくり腰」を訴える人の脈をとれば、過労ではなく「消耗」。
カラダの燃料切れが原因みたい。

急に寒くなってきていることもあるのでしょうが、がんばれないカラダで、いつもと同じように過ごしているから、体中に十分なエネルギーがいきわたらないのでしょうね。


【上の方のぎっくり腰は、腸の血流と関連】
エネルギー不足しているのは、「腸」。
腸の血流不足で反り腰になり、姿勢の負担のかかっている腰の上の方を、にわかに痛めてしまうみたい。

やっかいなのは、腰と背中の間の筋肉ではなく、内臓疲労からくる腰骨を中心とした関節。
原因は内臓の「貧血(鉄欠乏性貧血とかじゃなくて、不十分な血流が原因ってこと)」。


【鍼施術では、腸の血流促進で、ぎっくり腰対策】
鍼の施術でカラダの外側から鍼を当てながら、お腹の中が温まり、腸への血流が促されるように誘導します。
(このあたり、鍼灸師さんのファンタジーな感覚のお話。医学的にどうなっているかなんて、カラダの外から触ったってわからないからね。)

経験と理論と感覚を兼ね合わせて、そんな腸のコンディションが高まるように、鍼を当てていく。
この目で見えないカラダの内側に触れる感覚、鍼施術の探究心を刺激する「おもしろみ」です。
(楽しんじゃ不謹慎かもしれないけど、興味深く観察していくことで、人のカラダの不思議に迫るお仕事が鍼灸かな、なんて思います。)

カラダが慢性的に疲れてしまっておきる「上の腰のぎっくり腰」。
疲れが腸に現れることで、腰の症状となるわけですが、抵抗力や免疫力の低下に負担が現れると、止まらない咳症状やアレルギー、あるいは、感染症も心配。

元気いっぱいの時には良いのだけど、燃料切れしているときには、カラダのマルチタスクはかなわない。
まずはゆっくり休むことと、忙しさからちょっと手を離すココロのゆとりを持つところから、始めたらいいんじゃないかな、なんて思います。

「それがなかなかできないんだよねぇ」という腰痛患者さんたち。
そんな時の鍼灸師さん。
必要そうだったら、いつでも声かけてね、ってところかな。

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