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【不機嫌のはけ口】

博心堂鍼灸院の、いんちょです。

最近、不機嫌な人が多い。
いや、ずいぶん前から多かったのかもしれない。
でも、最近、そんな不機嫌な人がさらに増えたように感じる。

そんな会話を、今年に入ってから、馴染みの患者さんたちと良くかわすようになりました。

なるほど、秋になり人出がずいぶん以前のように戻るころ、僕もために溜めていたご用事があり、たびたび外出するようになりました。

一時期、ずいぶん人出が少ないなぁと感じたことのある繁華街も、今ではすっかり元通り。
いや、もしかしたら、以前以上に込み合っているのかも、なんてことも感じます。

それまでソーシャルディスタンス、というやつで、人との距離を程よくとるということを気にしていました。
もちろん僕は今でも気にしていますし、そんな程よい距離を実はとても自然な距離と感じていたので、都合がよいと思っていました。

ところが最近では、人との距離がとても近くなっている。
お買い物でレジに並ぶと僕の前は人との距離が開くのですが、僕のすぐ後ろでは人の鼻息が聞こえるくらい近くに並んでおられることがたびたびある。

後ろの人の荷物が僕の体にコツンコツンぶつかるから、間違いなく距離が近い。


ああっ、これが今の世間の距離感なんだなぁと、そんなことから自分の感覚のずれを感じます。

でもそんな人との距離っていうやつは、人それぞれの感覚がある。

レジで並んでいても、バスに座っていても、周囲の人との距離をとても気にする人もいらっしゃって、そんなことを理由に口論が始まる現場にたびたび居合わせることがあります。


そんなにイライラしなくてもとは思うのですが、実はこれ、たまったうっ憤を晴らしているんじゃないのかなぁって思うようになりました。


実は本日、博心堂鍼灸院は定休日だったので、ちょいとバスで外出する機会がありました。

お出かけ先でもやっぱり、街中での犯罪件数や暴力が増えているねぇという話題に。

用事を済ませて帰路、バスに乗り合わせたのですが、本日たまたま僕の目の前で、男性が二人大きな声で喧嘩を始めました。

僕の目の前だったので、久しぶりの喧嘩の仲裁。

不機嫌な感情が向き合う中で、ニコニコしながら間に入ったので、喧嘩されるご当人たちは、出ばなをくじかれたようでしたね。

感情というやつは同調することで力が強くなります。
怒りの感情に怒りの感情をぶつけると、事が荒ぶる。
でも、そんな中に呑気な感情をさしはさんでみると、感情の向きというやつが混乱する。


でも、たびたびこうした場面に遭遇するのですが、やっぱり世間ではたまったうっ憤のはけ口を探すように過ごしている人が、何となく増えているのかなぁと感じます。

鍼施術を受けに来られる患者さんたちは、気疲れしたり、気持ちが落ち込むような、ココロを消耗する傾向の人が多い。

でも、たまった感情のエネルギーの自然なはけ口を見つけられない人は、乱暴という形で発散するのかもしれないなぁと。

ちょっとしたお出かけだったのですが、たびたびこうした現場に出くわすので、人の世の不調和がまだまだ続くのかなぁということに、ちょっと危惧します。

その人らしい穏やかな情緒をいつも備えておくことが、ココロやカラダの本来の状態を保つためには必須。

少なくとも僕とご縁のある人には、少しでもご機嫌に過ごしてもらえたらなぁって、思いついちゃいましたとさ。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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