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地域おこし協力隊が地域を選ぶ理由に「この町だから」なんて強い理由なんてなくて、ぶっちゃけただのご縁だと思う件

タイトルに書いた内容は、ここ1ヶ月の間で私が「ずれてるよなあ」と感じた協力隊➖受け入れ行政間のギャップです。


<コトの発端>

私がとある地域系のイベントに出展していた時。ブースにやってきたとある移住希望者のMさん。職業をきくとフリーランスデザイナーで自立してバリバリやられているお方。

お話をきくと

Mさん「地域にデザインで貢献したいと思っています。

そこで地域おこし協力隊の制度を利用してみたいなと思っていまして・・・」

とのこと。

そもそも専門スキルのある方が協力隊になるのは心強いですし、しかもそのスキルがデザイン!

地域で埋もれているデザインニーズを丁寧に掘り起こしたり、地域の微妙なデザイン(お金を出して直すまででもないけどこちらからみると絶対やったほうがいいと思うやつ沢山ある・・・)をがんがんリデザインしていただきたい〜〜〜!!

と思い、ちょうど私が企画したおすすめのお試し暮らしサービス「ワークステイ」を紹介してみました。


ワークステイ

https://taiki-workstay.amebaownd.com/

ITやデザインなど場所を選ばない働き方ができる方やまちづくりに興味のある方を対象として、普段の仕事を持ち込んで暮らしみていただくお試し暮らしサービス。1週間〜2ヶ月の滞在が可能で、体験住宅は家賃1ヶ月35000円で水道光熱費&ネット料金込み。滞在の最後にまちづくりの企画書を提出して受理されると謝礼( 35,000円。1ヶ月家賃が実質0円!)が支払われるという仕組み。


Mさん「この制度いいですね!行きたいです!」

私「じゃあ後ほど詳細おくりますね!1回試してみたほうがいいですよ〜見極め大事!」


とトントンと話しが進み、


出会って約1ヶ月後、Mさんは私の町にやってきてワークステイをしていました。展開はやすぎ。フットワーク軽すぎ。



滞在中もMさんは地域住民と交流をしながら、特産品の商品ラベルのリデザイン、名刺のデザイン、チラシフライヤーのデザインなど沢山のお仕事を掘り起こしていきました。

実際に暮らしてみることで、今の自分が地域のためにできることがありそうだ、大好きなデザインで地域に貢献することができるかもしれない、と確信したMさん。地域おこし協力隊という進路がより現実的かつ魅力的に思えてきました。


本気で地域おこし協力隊になりたいと思ったMさんは、

滞在最後には町長や課長に

「この町で地域おこし協力隊になりたいと思います!雇ってください!」

と直談判。(素晴らしい!)



しかし、ここで意外な反応が返ってきます。

行政:「う〜ん。でもなんでうちの町なの??」


えええええええええええええええ!!!!!!

なにその上から目線!!!!!!



まだ30歳くらいの若くて都会でバリバリ仕事をしているフリーランスデザイナーさんが、

実際に自分で飛行機代をだして地域に足を運び、

お試し暮らしまでして地域に貢献できるかを見極め、

滞在中も農家さんの商品ラベルや町民の名刺、町のチラシデザインなど

数々の仕事を掘り起こし、地域のデザインニーズに応えようとしてくれている。

こんな人なかなかいないのに。

なのに!!!

なぜ!!!!


行政:「なんでうちの町なのかの理由がないとねえ」



ちーん。



もうね、ぶっちゃけこの町に決めた理由なんて、

「ご縁があったから」

これしかないと思うんですよね。


地域の人が優しいとか、食べ物がおいしいとか、自然が豊かだとか、他にももちろん色々あるとは思うけれど、そんなの大抵の地方は大体あてはまる。


地域に飛び込みたいと思ったときに、

たまたま目の前に現れた地域が、うちの町だった。

ただそれだけ。


「ご縁があったから。」

それに尽きると思う訳です。


その後も、行政から

「もっとうちの町でやりたいことを明確にして企画書だして」

という依頼がMさんにあったそうで、

Mさんは一生懸命企画書を書いてくれたそうです。(私は見ていないので内容はわかりません)



その地域だからこそやりたいこと、できることなんて、

実際に地域に入ってみないとわからない。

私だって、移住前にやりたいと思って出した企画と、

実際に協力隊になってから進めている企画は必ずしも一緒ではない。



それに、「うちの町を選んだ理由」を聞こうとするのはよいけれど、

そもそもMさん滞在中にあなた方(行政)は、Mさんに町を知ってもらうよう好きになってもらうように働きかけたのですか??と問いたい。


私は(勝手に)移住コンシェルジュをやっているので、

滞在後も町内を車で案内したり、町民との懇親会をセットしたり、「お困りないですか??」とアフターフォローしたりと、

限られた時間の中で町を知ってもらいたい、少しでもよい思い出を持ってほしいと活動していたけれど、

その間にあなた方(行政)は何をやっていたんだろう??

たぶん、Mさんと一度もお茶すら飲んでいないと思う。


人にそれなりの依頼をするなら、

自身もそれなりの努力なり工夫なりをするべきだと思うのです。


行政のこのような的外れな対応をみていると

本当にがっかりした気持ちになります。

こんな町で本当にごめんなさい、と恥ずかしい気持ちになります。


この人は地域によい影響をもたらしてくれそうだ、

お互いに良い関係が築けそうだと確信したのであれば、

下手にあれこれ要求せずに、

生まれたご縁を大事にしよう、というシンプルな気持ちで受け入れるのではだめなのでしょうか?

地域に足りないスキルや地域の余白と、

相手のスキルや経験が合致して、

お互いに面白い・意味のあることができそうだと思えるなら、

そこにこじつけたような「この町でなければいけない理由」なんて

必要ないと思うのです。















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