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自分と仲良く 〈手強い強迫さんだけれど〉

強迫症の人を毎日苦しくする、不快な考えである強迫観念。
強迫観念というのはほんとう~に強力で抗えない。とても苦痛なのでで無くなってほしいと思えば思うほど、追いかけてくる気がする、強迫さん。
(いつも嫌ってしまうので、たまには「さん」づけで 笑)
強迫症って本当にきつい病気だなぁ…と私が感じてきたのは、以下のような点から。
 
・強迫観念には四六時中追いかけられ、気を休める暇がない。
 (私の場合はひどいときは一日中強い不安にみまわれて、睡眠も安心して   取れなかった。)
・深刻な気分になる、苦痛が大きい。
・回復するのに時間がかかることが多い。休んでいても良くならない。
・行動範囲がうんと狭まる。社会生活が滞る。
 (症状によって働けなくなったり、ひきこもり状態になったりする。)
・人との交流がしづらくなる。孤立してしまう。
・人にわかってもらいにくい、またオープンにしづらい内容の症状である。
 (なぜそんなことが気になるのか?単に神経質なだけなんじゃないか?
  と思われるなど理解されにくい)
 
(※ ひとりひとりの状況により異なります。)

 
自分の病気のことをオープンにしづらいというのは、精神の病気全般に言えることだと思うが、強迫症の場合は、自分の陥っている状態(症状)を人に説明するということ自体すごくエネルギーがいると思う。
(少なくとも私はそうだった)

たとえば症状を言葉にしてみると、
「さっき触れてしまった汚れのようなものに何かのウイルスが入っていたら?と心配でたまらない…、その手で他の物を触ってしまったから、そのウイルスはいろんな物に拡がってしまったかもしれない、どうしよう…。それらを触りたくないけれど触っても大丈夫だよね?、ふつうは気にしないことなんだし…でも安心できなくてすごく苦しいなぁ。人に会う予定だから出かけないといけないけれど、会う友人にもウイルスを広げてしまうかもしれない…。もしもそうなって友人が病気になったらどうしよう?私のせいだ。気になって仕方ないから会うの止めようかな?」
(不潔恐怖・加害恐怖がある場合)
その頃私の思考回路はこのような状態に陥っていた…。
 

*よかった本の紹介
そんなことを思ったのは、最近読んでいた強迫症(OCD)の当事者の方によって描かれた漫画が、すごくよかったからです。2冊とも、症状についてのこころの描写がほんとう~に細やかによく描かれていて感動しました!
ご自分の症状のすべてをオープンにしようとする姿勢にも心打たれました。
強迫症の症状というのはバリエーションがあり人によってまちまちですが、パターンは似ていると思います。
2冊とも症状は不潔恐怖などを中心に描かれていますが、私自身の症状のパターンとも似通っていたので、”こういうことが心配になり苦しくなるのは私だけじゃないなぁ”と励まされる思いがしました。

『強迫性障害です!』   著:みやざき明日香    星和書店
『うちのOCD』  著: しらみずさだこ   星和書店

漫画だと気軽にさらっと読めていいです。
わかるわかる!という感じでした^^


また、こちらの本は、8名の当事者の方の体験談が載っています。
とてもたいへんできつい症状がある方の体験もあります。読みながら、私自身すべてが滞って八方塞がりで救いがどこにもない気持ちになり、絶望感でいっぱいで希死念慮があった頃のことを思いました。
過酷な状況を乗り越え、光を見い出していった方たちの体験談は、今ちょうど苦しんでいる方にとっての灯りになるのではないかと思います。
出版からは少し経っていますが、とてもおすすめの本です。

『強迫くもりのち晴れときどき雨』 著:梨本恵里子  長崎出版

もし手に入らなかったら図書館で借りてみてくださいね。



好きなお茶の紹介♪ 奈良の自然栽培農家の羽間農園さんの番茶。
本当に深い味わいでおいしいです。
最近おやつばっかり食べている私です…