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人のセックスを笑うな(読書感想文)

 タイトルはずっと知っていたけれど、なんとなく激し目の内容を想像して敬遠してきた気がする。ナオコーラさんのエッセイから入って、この方好きだな、って思ったので読んでみたけれど、イメージと全く違う内容で読み終えるまでタイトルのことは忘れていた。

 初めてナオコーラさんの小説を読んでみて、エッセイの紹介に書いていらした「誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書く」という言葉がとてもしっくりきた。
 読みやすくて軽やかなのに、淋しさとかどうでもいいやって投げやりになる気持ちとか、久しぶりに若い頃に感じていた気持ちが蘇ってきて、ほろ苦い様な懐かしさを感じた。

 情熱と自分らしくいられる場所と...絶妙なバランスの中で生きている私たちの危うさや脆さ、何気ない日常の輝きを思った。

 タイトルに込められたメッセージはなんだろう、って考えてみると私自身は「その人その人のその瞬間を誰もジャッジできない」と捉えた。読んでみて、このタイトルが好きだと思った。

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