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読者記録□パラレルワールド・ラブストーリー#250-7

テーマとストーリーのアンマッチ。

✒️:東野圭吾
📕:パラレルワールド・ラブストーリー

映画化される前に…と手に取った本作は
早めの冬休みを頂き
常夏へ逃避した帰りの飛行機にて読了。
※数年前のはなし。

記憶改編がテーマですが
ストーリーは「友情か恋愛か」
主人公が密かに一目惚れしていた女性を
親友の恋人として紹介される所から始まり
3人の関係がこじれていく様を
記憶改編前と後というそれぞれの時間軸で
交互に描いていく。
…なかなか複雑だけど新鮮な構造。

研究を生業とし学校も職場も共にする3人。
故に主人公は様々な場面で嫉妬に駆られる。
"親友から彼女を奪いたい"
"親友よりも早く成果を出して認められたい"
…物語はややこしくて(良い意味)面白いけど
嫉妬心に我を失う主人公は見ていられない…
自身では如何ともし難いことに執着する
一番みにくい感情だと思う。
…好青年だったのになぁ、主人公よ。。

一方親友・智彦の決断には胸が痛む。
その決断を知ってか知らずか
ラストシーンでの渦中女子の台詞が響く。
「自分なんてないのよ。
あるのは、自分がいたという記憶だけ。
みんなそれに縛られてる。」
確かに自分なんてものは他人から見たら
その人の行動や言動で構築されている訳で
その裏にある考えや想いなんて
意図的に表に出さない限り伝わらない。
なんともせつない…

取り留めがなくなってしまいましたが

主人公は記憶改編の技術で
一部の記憶が失われる訳ですが
そんな技術よりも
お酒を飲んでもきちんと翌日に
記憶を取り戻せる技術の方が余程必要では…?
…こんなことを考えてしまった
自分の浅はかさに猛省。

おやつはニューヨーカーから頂いたグミ🍬

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