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読書記録□ウォークインクローゼット

おそらく初・綿矢りさ🙋

✒️:綿矢りさ
📕:ウォークインクローゼット

カバーが可愛くてあらすじもろくに読まずに購入。
表題作に加え「いなか、の、すとーかー」
二作の中編を収めた一冊。

両タイトルの共通項は"公的自己意識"。
西加奈子さんが扱うそれよりもかなりライトで、主人公も取り立てて個性が強い訳じゃない。

特に後者タイトルはストーカーエピソードこそインパクトがあるものの、その行動に至る迄の心理が理解し難い。
被害に遭う主人公は、確かにことなかれ主義だし八方美人要素強めだけど…
そこまで思い詰めさせる程だろうか?
サイコキャラを描くにしては、人物描写足りてないのでは…
…と言う具合でモヤモヤが残ります。

そして表題作。
こちらは尾形真理子の帯コメント
「服は口ほどにモノをいう」
が主人公を総括し表現している。

他者(特に男性)にどう見られるかで服を選ぶ彼女。
そんな主人公の思考や行動、そしてファッションや風景の描写により
…おや、これは私が苦手な
"等身大(適齢期)女子ストーリー!"
ではなかろうかと序盤で少し辟易と…

けれどけれど
読み進めると女子女子してると思っていた主人公も、程々に毒も持ち合わせていて読みやすかった。

昔は自己表現の手段が少なかったから
それこそ"◯◯系"と括られたファッションやメイクが、自身のブランディングの為の最有効手段だったけれど。
今はSNSの浸透により食べるものや訪れる場所も、それになり得る。
…大変ね、ほんと👻👻

このままだと、何をもって自分の意思とするかも判断がつかない。

おやつは仕事先でノベルティとして頂いた
アイシングクッキー🐻🐻

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