見出し画像

見た目の分厚さに負けていた書籍たちと向き合うシリーズ_『学習する組織』

2024年のスタートは、悲しい天災や事故が続き、いつもどおりにただ居るだけで、「共感力が高い」という自分の特質が弱みと感じられるような環境でした。自分にもできる僅かなことをさせて頂いた後は、激流のごとく入ってくる情報から務めて少し距離を置いて、家族との時間や紙の本に向き合って過ごしておりました。「見た目の分厚さに負けていた書籍たちと向き合うシリーズ」として、本の感想をご紹介できればと思います。

まずは、人事界隈の人間なら知らぬ者はいないと言っても過言ではない名著「学習する組織」です。厚みがガッツリで、カバーの黒色がクールながらもズドンと重い。しっかり読まなくては!という謎の心理プレッシャーがかかったりもする本です(苦笑)。

以下、感想です。というよりも、体験のシェアです。

  • 見た目の重厚感に反して、中身はさらりと読めてしまいます。

  • 例えるなら「流れる水」を見ているような感覚です。単純で透明な流れの中に大事なことが秘められている様子。ただそれは「美しい。」と眺めただけでは実は理解できていなくて、実際に手で掬い取って口に運んで味わってみて初めて分かるもの、という印象です。

  • しかしながら、読んでいる最中に不思議と、自分が目の前で解く必要があると考えるイシューに対して、様々なアイディアが噴出しました。シャワーを浴びている最中などに時々体験するように閃きが降ってきました。

事象はシステムに支配されていて、システムが事象のパターンを生み出している、という「システム思考」の理解が進むと、組織が生きているシステムであることがなんとなく分かってきます。生きているシステムだからこそ、短期的な視点で個々の課題の施策を打つだけでは効果が低く反動が起きてしまいます。長期的視点でもって、システム自らの生きる力(学習能力)を高めるようなレバレッジポイントを見極め、打って響かせることが必要です。そして、それが実現できたら、どれほど素晴らしいことでしょうか!

自分の体験から物を申すのも恐縮ですが、組織に関して強く解きたいイシューがある方には、ある種の『没入』『フロー状態』体験をつくってくれるかもしれません。降ってきたアイディアを、向き合う「システム」に照らしての「見立て」と「実践」に実際に落とし込むことができるまで、ともに伴走してもらいたい一冊となりました。

最後までお読みいただきありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?