杉山直隆@ライター/30sta! 編集長

ビジネス・経済ライター、時々編集者/「30〜40代、どう学び直せば良いか?」を考えるメ…

杉山直隆@ライター/30sta! 編集長

ビジネス・経済ライター、時々編集者/「30〜40代、どう学び直せば良いか?」を考えるメディア「30sta!」(http://30sta.com/)を開設/ 天狼院書店ライター入門/東洋経済、THE21、NewsPicks、しんきん経営情報、のりしお/専大法→編プロ→16独立

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はじめての「1人インタビュー取材」で失敗しないためのポイント。取材3000件の実体験を元にまとめました

こんにちは、ライターの杉山です。 はじめて1人で取材に行くことになったら…。楽しみな半面、失敗するんじゃないか…と心細くなりますよね。 そこで「はじめての『1人インタビュー取材』で、失敗しないためのポイント」をまとめてみました。(※リンク先ですみませんが、私の会社のブログです) ライター歴27年間で3000件ぐらい取材してきた実体験をもとにしました。 あと、下調べのやり方もよく聞かれるので、以下にまとめました。よかったら参考にしてみてください。 ※私が書いた「文章のつ

    • 『Mr. Bike BG』に学ぶ、文章の「つかみ」の書き方

      普段、読むことのない雑誌やウェブメディアをチラ見してみると、自分の発想にない「つかみ(書き出し)」のヒントが得られることがあるので、おすすめです。 たとえば、先ほど読んだのが『Mr. Bike BG(ミスター・バイク バイヤーズガイド)』2023年9月号。 私、多少はバイクに憧れた時期もあったのですが、免許を取るまでの情熱がなく、バイクと縁遠い人生を送ってきました。そんな私でも引き込まれてしまう文章のつかみが『Mr. Bike BG』にはあった……!!。 たとえば、巻頭

      • 『ビール王国』に学ぶ、文章の「つかみ」の書き方

        「こんな暑いなか、原稿書きなんてもういいでしょ。 キンキンに冷えたビールをグイッと飲みたいわ~」 とビールの雑誌を見ていたら、マネしたくなる「つかみ」の宝庫で、 最後まで読み込んでしまいました。 まずはこちら。 く~っ、今すぐにそのビールを飲みたい。 短い文章で、IPAの味わいとブルワリーの特徴が一発で伝わってくるつかみですね。 続いて、こちら。 「えっ、香りは? 苦味は?」という1行目だけで、一体どんなビールなのか、と引き込まれてしまいますね。吉田さんの驚きを短文で

        • 『dancyu』に学ぶ、文章の「つかみ」の書き方

          雑誌『dancyu』といえばグルメ雑誌の代表格ですが、グルメ系だけでなく、その他の記事の「つかみ」を考えるときにも参考になります。 たとえば、2023年7月号の記事。 特集「美しいラーメン」で紹介されていたラーメン店「麺笑巧真」のつかみをご覧ください。 ラーメン店の紹介記事のつかみというと、スープやラーメンの描写や、オーナーや店長の経歴が多いと思いますが、この記事では「来店していたお客様の反応」をつかみに持ってきています。 ラーメンの描写がないのに、「年配のご婦人」「

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        • 文章はつかみで決まる
          13本
        • 取材ライターの日常
          3本
        • 30sta! ~30~40代の新たな挑戦を後押しするメディア
          2本

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          『おとなの週末』に学ぶ、文章の「つかみ」の書き方

          雑誌に学ぶ、文章の「つかみ」の書き方。 今回取り上げるのは、『おとなの週末』2023年7月号の第1特集記事「三ツ星おにぎり」です。さまざまなおにぎり店のレポート記事ですね。 飲食店のレポート記事のつかみというと、 ・佐賀の郷土料理が堪能できる居酒屋 と店の概要から入ったり、 ・下町情緒が残る谷中銀座商店街の外れに店を構える とロケーションから入ったり、 ・ミラノの高級リストランテで5年間修行した店主が2019年にオープンしたイタリアンレストラン と店主の紹介から入ったり

          『おとなの週末』に学ぶ、文章の「つかみ」の書き方

          『Begin』に学ぶ、文章の「つかみ」の書き方

          文章の「つかみ」を考える時、参考になるのが、「雑誌の記事のつかみ」です。 雑誌はさまざまなタイプのつかみが一気に読めるので、ヒントを得るのに効率が良いんですよね。 たとえば、商品やサービスのコラム記事をよく書いていた時、私は、男性ファッション誌の『Begin』を参考にしていました。 とくに注目していたのが、商品紹介のコラムです。オヤジギャグというか韻を踏むというか、独特な言葉遊びが面白くて、商品に興味がなくてもつい読んじゃうんですよね。好みが分かれるとは思うのですが、私は

          『Begin』に学ぶ、文章の「つかみ」の書き方

          文章が苦手な人でも「つかみ」が書けるようになる「要素出し」のコツとは?

          こんにちは、ライターの杉山です。 先日出版した『文章はつかみで9割決まる』では、 文章のつかみを考える時の基本的なステップとして、次の5つを挙げました。 目的をはっきりさせる 要素を出して、何を書くか・書かないかを決める プロットをつくり、「つかみ」を考える 文章を書きながら、「つかみ」を考える 推敲して、「つかみ」を磨く このうち、意外と行き詰まるのは、2の「要素出し」かもしれません。 本では、「まだどの要素が『つかみ』になるかはわからないので、ひとまず要

          文章が苦手な人でも「つかみ」が書けるようになる「要素出し」のコツとは?

          書き出しのネタは、ありふれた生活の中にこそ埋もれている【今日のつかまれたつかみ #4】

          毎回、何を書こうか迷ってしまう文章のつかみ(=書き出し)。 「今日のつかまれたつかみ」では、私(ライター杉山)が心をつかまれた事例を通じて、つかみ・書き出しを発想するヒントをお伝えします。 今日の事例は、2つあります。 まずは、大塚たくまさんの 「バスマジックリン最大のタブー「実はこすってる」問題を花王に聞いてみた」。以下をご覧ください。 確かに、バスマジックリン、「こすらず落とす」と分かっていても、こすっちゃうんだよなぁ…。バリバリこすっている派の私は、この5行のつ

          書き出しのネタは、ありふれた生活の中にこそ埋もれている【今日のつかまれたつかみ #4】

          書けなかったライターが「読み手を理解する」ために実践したこととは? ~「文章はつかみで9割決まる」おまけ原稿 #3~

          こんにちは、ライターの杉山直隆です。 なぜ駆け出しライターの私は、つかみや文章を書けなかったのか? その原因は、「読み手を理解していない」こと。 そこで、読み手を理解するためにあれこれ試行錯誤し始めた、という話を以下で書きました。 今回は、読み手を理解するためにしていたその他のことをご紹介します。というか、今も実践しています。 以下を読むと、ものすごく努力している感じに見えるかもしれませんが、本人は努力しているつもりはありません。苦痛なことをしても続かないので、でき

          書けなかったライターが「読み手を理解する」ために実践したこととは? ~「文章はつかみで9割決まる」おまけ原稿 #3~

          【今日のつかまれたつかみ #3】一九七四年に出版された「ドラえもん」の第一巻には、次のようなシーンが登場する。ママに…

          最初の数行だけで、読み手の心をわしづかみ。読み手は続きを読まずにいられなくなる。そんな「つかみ」を独断と偏見で紹介する──。 こんにちは、ライターの杉山です。 今日の「つかまれたつかみ」は、稲垣栄洋氏の『雑草はなぜそこに生えているのか』です。 あの何でも持っているドラえもんが草むしり機を持っていない(出してくれない?)のはなぜか? 続きが気になりますよね。 こうした、常識をくつがえすようなエピソードは、つかみの鉄板ネタです。さらに、多くの人が知っている「ドラえもん」の

          【今日のつかまれたつかみ #3】一九七四年に出版された「ドラえもん」の第一巻には、次のようなシーンが登場する。ママに…

          【今日の『つかまれたつかみ』 #2】何が女たちを狂わせたのか。

          最初の数行だけで、読み手の心をわしづかみ。読み手は続きを読まずにいられなくなる。そんな「つかみ」を独断と偏見で紹介する──。 こんにちは、ライターの杉山です。 今日の「つかまれたつかみ」は、音楽プロデューサー・浦久俊彦さんの『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』の「つかみ」です。 このつかみ、「彼が脱ぎ捨てた~」から始めても意味が通りますが、 「何が女たちを狂わせたのか」という一文があることで、読み手をぐっと惹きつける「つかみ」になっていますよね。 冒頭の一

          【今日の『つかまれたつかみ』 #2】何が女たちを狂わせたのか。

          スタンダードを知る ~「文章はつかみで9割決まる」おまけ原稿 #2~ 

          こんにちは、ライターの杉山直隆です。 前回の記事で、かつての私が 「定番パターンをマネしているのに、つかみが書けなかった」こと。 その大きな原因は、「読み手を理解していなかったこと」にあった とお話ししました。 「このままではいつまで経ってもつかみは書けない」。そう感じた私は、読み手を理解するために必要なことを試行錯誤し始めました。 そこで行き着いたのが、「スタンダードを知る」ことです。 『文章はつかみで9割決まる』に載せなかった原稿を、以下に掲載します。 スタン

          スタンダードを知る ~「文章はつかみで9割決まる」おまけ原稿 #2~ 

          なぜ定番パターンをマネしても書けなかったのか ~「文章はつかみで9割決まる」おまけ原稿#1~

          こんにちは、ライターの杉山直隆です。 先日、『文章はつかみで9割決まる』という本を発刊したのですが、 ページ数の都合上、載せなかった原稿が何本もありました。 一部の人にしか役に立たないような細かい話も多いのですが、誰かの役に立つかも…? ということで、その一部をこちらに掲載します! 1つ目の原稿は「なぜ定番パターンをマネしても書けなかったのか」。駆け出しのときの失敗エピソードで、本でも同じようなことを書いているのですが、別パターンとしてご紹介します。 定番パターンを

          なぜ定番パターンをマネしても書けなかったのか ~「文章はつかみで9割決まる」おまけ原稿#1~

          【今日の『つかまれたつかみ』 #1】ある朝、眼を覚ました時、これはもうぐずぐず……

          『文章は「つかみ」で9割決まる』という本を出しました 最初の数行だけで、読み手の心をわしづかみ。読み手は続きを読まずにいられなくなる。そんな「つかみ」を独断と偏見で紹介する──。 こんにちは、ライターの杉山直隆と申します。 今年5月に『文章は「つかみ」で9割決まる』という本を発刊しました。 「読み手の心を惹きつける文章のつかみ(書き出し)を書くには?」というテーマの本で、小説からノンフィクション、エッセイ、最近のバズったウェブ記事まで、さまざまなつかみの実例を取り上げて

          【今日の『つかまれたつかみ』 #1】ある朝、眼を覚ました時、これはもうぐずぐず……

          文章はあきらめた方が上手くいく

          「まずあきらめることによってどうにか筆がすべりはじめるのだ」 小説家の島尾敏雄がこんな言葉を残している。 原稿を書こうとしても良いアイデアが出てこないので、なかなか書き進められない。けれども、良い物を書こうとしないで、あきらめた方が書けるようになる、という話だ。 矛盾するような話だが、これはすごく身に覚えがある。 良い原稿を書きたいと力めば力むほど、1行目から前に進まないし、やっと進んでもあまり良い感じにならない。机の上で、散歩しながら、風呂の中で、考え続けても、名案

          文章はあきらめた方が上手くいく

          たった5分、AI文字起こしがより快適に。一括変換テクニック集

          こんにちは、オフィス解体新書・ライターの杉山です。 どんどん精度が上がってきている「AI文字起こし」。 多い時で月20件以上取材する僕にとって、もはやなくてはならない存在です。 ただ、AI文字起こしは、精度が高いが故に、余計な話し言葉も拾ってしまい、読みにくくなることがあります。 そこで、僕は、AI文字起こしをしたテキストをWordに落とし、頻出する「余計な言葉」を一括変換しています。 使っているツールはnottaとRimoです。 ちょっと直すだけでも、かなり読みやすく

          たった5分、AI文字起こしがより快適に。一括変換テクニック集