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ドラマ【コード・ブルー 3rdシーズン】名台詞集

フジテレビドラマ「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命」の3rdシーズンより、心に残った台詞をまとめました。


●作品情報

公式サイト


●名台詞集

3rdシーズン

一人で背負わない方がいいよ

「白石も変わんないね。一人で背負わない方がいいよ。」

「コード・ブルー 3rd season」第1話 - 緋山美帆子

リーダーとして救命の現場を取り仕切るようになった白石。
人手不足に加え、新たに入ったフェロー達の教育もあり、うまくまわらない現場をなんとかまわそうと背負い込む白石に対して、周産期医療センターから救命のヘルプにやってきた緋山がかけた言葉です。
情に厚く仲間をよく見ている緋山らしい台詞でした。

指揮官になれ

「何してる。お前が一番重い患者につきっきりでどうする。現場は指揮官を求めてる。消防も救急も警察も、目的は同じだ。ひとつでも多くの命を救うために仕事をしている。その方法を一番よく知っているのが医者だ。だから現場は医者の判断で動く。だが医者がただ大勢いたところで機能しない。引っ張ってく人間が必要なんだ。白石、指揮官になれ。お前は仲間の能力をよく知っているし、患者とその家族、両方のことを考えて決断することも出来る。他の組織の人間ともうまくやれる。治療が出来る医者は他にもいる。緋山も藤川も、それに俺もいる。行け。」

「コード・ブルー 3rd season」第1話 - 藍沢耕作

事故現場で重症の少年の対応につきっきりになってしまった白石。
脳外科からヘルプに来た藍沢が白石に代わり少年を診ながら、白石に言った言葉です。
救命のリーダーになり、人員不足やフェロー教育も重なり、追われる日々の中で自分のすべきこと、出来ることを考える暇も失っていたような白石。
藍沢に言われたこの言葉で、自分の役割をあらためて考え、行動に移し始めた白石でした。
藍沢も白石も緋山も藤川も冴島も、9年の時を経て大きく成長し、組織を動かしていく立場になった。
3rdシーズンでは、組織論や人材育成の観点でもとても響く台詞や印象的なシーンがたくさん登場します。

お前が決めたことならみんな聞く

「一人でやろうとするな。もっと周りの人間をこきつかってやればいい。お前が決めたことならみんな聞くさ。」

「コード・ブルー 3rd season」第1話 - 藍沢耕作

藍沢が白石にかけた言葉です。
白石の人間性や、周囲から得てきた信頼を感じさせる台詞でした。

だって頼れるから

-白石恵「しょうがないなあ。いいよ、うちきて。ただし私の言うことには従ってもらうからね、家でもここでも。緋山先生には手足になってもらうから。」
-緋山美帆子「なにそれ。あんたの下で働けって?」
-白石恵「そうよ。だって頼れるから。」

「コード・ブルー 3rd season」第1話 - 白石恵

白石と緋山の会話です。
二人は「友達」ではないけれど、強い信頼関係で結ばれた同士、戦友のような関係。
そんな二人の関係性が感じられる台詞で、このシーンはとても好きです。

よくやった

「あともう一つ思い出した。黒田先生に"よくやった"って言われた時、すごく嬉しかった。信頼できる上級医からの"よくやった"って、フェローにとっては魔法の言葉。悩みも疲れも、その一言で吹き飛ぶ。」

「コード・ブルー 3rd season」第2話 - 白石恵

横峯が行った現場の処置について藍沢が"よくやった"と声をかけていたのを見ていた白石。
その後藍沢と二人の時に会話した中での白石の言葉です。
1stシーズンから観てきた身としては、黒田の"よくやった"や"その通りだ"の言葉に支えられながら成長してきた彼らをよく覚えているので、今度は指導する立場になった白石や藍沢のこの会話には、胸が熱くなりました。

成功も失敗も一緒に背負ってやる

「"親の心子知らず"、確かにそうだ。でも親だって子どもの心はわからない。優しくすればいいのか厳しくすればいいのか、実際よくわからないし、勝手な決断に振り回されたりする。でも、それでいいのだと思う。彼らの成功も失敗も、一緒に背負ってやる、その覚悟さえあれば。」

「コード・ブルー 3rd season」第2話 - 白石恵

フェローたちの育成に悩んでいた白石のモノローグです。
白石たちを指導してきた上司たちも、白石たちの成功も失敗も、一緒に背負ってくれた。
自分が追いかけてきた背中、尊敬する人からもらったものを、今度は自分が返していく。
人が人を育てるとは、まさにこういうことですよね。

あなたの顔を見るとみんなが安心する

「誰もパニックにならない現場なんかないわ。大きな不幸を目の当たりにして、みんな不安になってるから。そういう時、誰かがその不安に気付いてあげてほしい。医者やそのほかのスタッフもみんな張り詰めてる。そういう時、あなたの顔を見るとみんなが安心する、雪村さんにはそういうナースになってもらいたいの。焦らず、成長していってほしい。」

「コード・ブルー 3rd season」第4話 - 冴島はるか

冴島が後輩ナースの雪村に言った言葉です。
「あなたの顔をみるとみんなが安心する」、この言葉は、冴島が以前緋山に言われた言葉です。
冴島はこの言葉を胸にこれまでやってきた。
これはきっと、冴島にとってのプライドであり、この言葉に支えられ、鼓舞されながら、ここまでやってこれたのだと思います。

闇の中にいる時こそ、気合で明るくすんだよ

「闇の中で暗くなってたら、自分自身がどこにいるかわかんなくなるだろ。だから闇の中にいる時こそ、気合で明るくすんだよ。そしたら周りも見えてくるから。」

「コード・ブルー 3rd season」第4話 - 緒方博嗣

後遺症により料理人に戻れなくなってしまった患者の緒方が、落ち込む緋山に明るい調子でかけた言葉です。
この時緋山は、元々自分がいた周産期医療センターにもう自分の居場所がなくなってしまったことで落ち込んでいました。
闇の中は暗く苦しいものだけれど、もがいてもがいて、気合で明るくしていくしかない。
このポジティブな言葉に、笑顔になった緋山でした。

笑ってあげればいい

「医者は負けず嫌いだ。けれど、どんなに考え尽くしても患者に適した医療が見つからない時、それは、医者の負け? 負けじゃない。医者が患者に提供するのは、医療だけじゃないから。誰かを勇気づけたいと思った時は、笑ってあげればいい。医者が見せるふいの笑顔は、案外、手術や薬よりも患者の心を癒すのかもしれない。」

「コード・ブルー 3rd season」第4話 - 緋山美帆子

緋山のモノローグです。
迷ったり悩んだり臆病になってしまいそうな時、誰かのふとした笑顔に救われることがある。
その力に医学的な根拠がなくとも、確かな力がある。
そう一番信じているのは、緋山たちかもしれません。

人は幸せになるために結婚するんじゃない

「結婚の目的は幸せになることなのか?そもそも幸せってなんだ?俺にはよくわからない。だが、わかってることがひとつある。お前は、毎日悲しみに溢れるこの救命で、みんなに明るさをもたらしてる。それはすごいことだ。結婚なんかすれば色々あるだろう。でもどんな時でもお前の家庭はきっと明るい。人は幸せになるために結婚するんじゃない。辛い毎日を二人で乗り越えていくために結婚するんだ。俺はそう思う。」

「コード・ブルー 3rd season」第5話 - 藍沢耕作

冴島が流産し、つわり中に唯一食べられるからと取り寄せていたトマトを、一人で食べていた藤川。
その藤川のもとにやってきた藍沢が、一緒にトマトを食べながら言った言葉です。
一方、病室にいる冴島のもとには、緋山と白石がやってきて、他愛のない話をして、冴島の久しぶりの笑顔を引き出しました。
今回も、今までも、仲間に辛いことが起こった時は、いつも支え合ってきた5人です。

自分に落胆し続ける

「もう昔の自分じゃない。医者としてそれなりに経験も積んだし、感情をコントロールする術も身につけた。ある程度やれるという自信もある。それでも医療の現場では出会ってしまう。激しく揺さぶられてしまう自分に。そして落ち込む。医者を続けている限り、私たちは、自分に落胆し続けるのだろう。」

「コード・ブルー 3rd season」第6話 - 白石恵

第6話冒頭の白石のモノローグです。
医療現場に限らず、この時の白石たちくらいに、ある程度経験を積み、出来ることも増えてきた頃。
昔のように幼くもなく、ある程度感情をコントロールして、冷静に仕事が出来るようになってきた頃。
それでも、揺さぶられ、落胆することって、ありますよね。

だから私は手を抜かずにやりたいの

「たった1枚。たった6行。
心臓、西日本循環器病研究センター、10歳代・女性。
肺、東北医科大学盛岡病院、40歳代・男性。
肝臓、函館国際病院、10歳未満・女児。
膵臓、九州医科大学病院、20歳代・男性。
腎臓、和歌山市民病院、60歳代・男性。
小腸、北陸医療開発センター、30歳代・女性。
匠くんの身体は日本中に運ばれていく。この6行は匠くんが17年間生きた証。そしてこの1行1行にこれから生きる6人の未来が書かれてる。だから私は手を抜かずにやりたいの、書類仕事を。」

「コード・ブルー 3rd season」第6話 - 緋山美帆子

脳死判定を受けた少年の臓器提供にあたり、摘出現場に立ち会った緋山と名取。
いつも書類仕事を後回しにし、摘出現場でも自身の経験を積むことにしか頭がいかない名取に対して、書類を見せながら緋山が言った言葉です。
緋山も、1stシーズンの頃は、フェローは書類仕事が多いと文句を言っている場面がありました。
緋山も多くの経験を積んで、今、こんな風に仕事に取り組む医者になった。
緋山が静かに、でも強く名取に伝えたメッセージは、心に残りました。

遠回りすることで見える景色もある

-名取颯馬「山口匠くん17歳。富津高校の2年生。バレー部ではセッターを務めてた。明るい性格で友達も多い。将来は教師になりたがってた。」
-緋山美帆子「なにどうしたの急に。」
-名取颯馬「ご両親に聞いたんです。俺なりに彼のことを知ろうと思って。そうすれば少しは残された家族の痛みに寄り添えるかなって。」
-緋山美帆子「うん、それで?」
-名取颯馬「全然寄り添えませんでした。」
-緋山美帆子「そっか。」
-名取颯馬「結局他人事でした。可哀想だなとは思うけど、それ以上じゃない。俺にとっての彼は、4日前にたまたま診た患者の一人で、その患者が今日は臓器提供者になった、それだけです。…俺は、緋山先生が羨ましいです。患者やその家族に寄り添えるのが羨ましい。」
-緋山美帆子「7年前さ、6歳の脳死の子どもを診たの。野上翼くん。その時私は患者と家族に近付きすぎてキャリアを失いかけた。おかげでずいぶん遠回りもした。でもその時、ある先生に言われたの。遠回りすることで見える景色もあるって。名取、人それぞれでいいんだと思う。どんな景色が見えるかは。」

「コード・ブルー 3rd season」第6話 - 緋山美帆子

ひとつ前のやりとりの後、亡くなった匠くんのシャンプーをして身体を整えていた緋山が、名取との会話の中でかけた言葉です。
「遠回りすることで見える景色もある」は、緋山がフェロー研修を修了出来なかった時に田所からもらった言葉です。
名取にとって緋山は、立派な医者。
でも緋山も、さまざまな経験をして、遠回りして、迷って、もがいて、今も自分が正しいのか、医者とはなんなのか、考え続けている。
誰かになろうとしなくていい。自分なりの医者になれ。
緋山のメッセージで、名取も変わり始めます。

落胆が成長に繋がる時期はとっくに過ぎてしまった

「自分に落胆することは悪いことじゃない。心底自分が嫌になって初めて、人は変わろうと思えるから。落胆は、成長に繋がる。でもそれは、若い人の場合だ。私たちはもう、昔の自分じゃない。落胆が成長に繋がる時期は、とっくに過ぎてしまった。今の私たちに求められるのは、成長ではなく、結果。それだけだ。」

「コード・ブルー 3rd season」第6話 - 白石恵

第6話最後の白石のモノローグです。
もう新人ではなくなり、若くもない。
この言葉が刺さった人は多いのではないでしょうか。

なぜ生き残ったのか

「直接の死因は、大動脈破裂による失血死でした。怪我のほとんどは左半身に集中しています。おそらく将さんの右側にはあなたがいましたよね。事故の瞬間、将さんが何を思っていたのか、それは誰にもわかりません。ですが私は、この検死結果を見て思いました。将さんはあなたのことを守ろうとしたのだと。美央さんがなぜ生き残ったのか。それは、将さんがそう望んだからだと思います。」

「コード・ブルー 3rd season」第7話 - 緋山美帆子

おばあさんを救おうとして踏切事故に巻き込まれ、当日挙式予定だった夫・将を失くした美央。
美央も病院に運ばれたが、なぜ自分だけが生き残ってしまったのか、夫と一緒に死にたかったと呟いた。
その様子を見ていた緋山が、将の検死結果を美央に伝えた時の言葉です。
緋山らしい、患者と残された家族に寄り添った言葉でした。

灰谷先生だけなんだよ

「でもさ、あなたも私も、結局自分のためじゃん。家を出たいとか、かっこいい仕事に就きたいとか。灰谷先生だけなんだよ、人のために医者になったの。灰谷先生は、誰かを助けたいって思ったから医者になった。私が患者だったら、灰谷先生みたいな先生に診てもらいたいって思う。」

「コード・ブルー 3rd season」第7話 - 横峯あかり

現場に向かう際、処置を焦るあまり機長を急かしてしまった灰谷。
その後ヘリは着陸に失敗し、また灰谷が現場で処置にあたった患者は、手の施しようがなく救うことが出来なかった。
客観視出来ず、すべてが自分のせいだと思い込み、一人で蹲っていた灰谷。
それを見つけた横峯がかけた言葉です。
このフェローたちにも、絆が芽生え始めています。

1回の事故で世間は騒ぎ立てる

「田所先生と黒田先生とで始めたドクターヘリは、16年間無事故だった。1万回以上も出動、5000時間以上のフライト、ずっと安全に私たちを運んでくれてた。それを1回の事故で世間は騒ぎ立てる。どうしても安全に飛んだ1万回には目を向けてくれない。」

「コード・ブルー 3rd season」第7話 - 白石恵

着陸失敗し修理から戻って来たヘリを診ながら、白石が藍沢に言った言葉です。
いろいろなことに当てはまることですよね。
たった1回。その1回で、責められ、絶望に追いやられることがある。
でも、それまでの1万回を、5000時間を、ちゃんと知っている人がいる。
自分の患者を救えずトロント行きを辞退しようとする藍沢への、白石からのメッセージでした。

白石以外にいないじゃないですか

-白石恵「緋山先生や藍沢先生のほうが私なんかよりリーダーに向いてるんじゃないかって。二人は決断力もあるし頼りがいもある。」
-橘啓輔「俺も正直そう思ったよ。ここだけの話しな、俺も迷った。お前たちの誰にスタッフリーダーを任せるか。迷って緋山に相談したら、白石以外にいないじゃないですかって。私や藍沢はタフというよりは自分勝手なだけだ、決断力があるように見えるのは人の事を考えずに自分の事だけを考えるからだって。自分の事を後回しにしてスタッフたちの悩みや苦労に耳を傾けられる、白石みたいな人間がリーダーにはふさわしいんだって。あいつがさ、強硬にお前のことを推したんだ。」

「コード・ブルー 3rd season」第8話 - 橘啓輔

灰谷やフェローたちの育成のことで悩み、緋山と言い合いにもなり、自分はリーダーに向いていないのではないかとこぼした白石に、橘が伝えたことです。
3rdシーズン第8話は、白石と緋山の絆が強く感じられる、とても好きな回です。

緋山先生に聞いてもらいたい

-白石恵「大丈夫。緋山先生は必ずうちに帰ってくる。何の問題もなく。」
-緋山美帆子「なによいきなり。調子のいい励まし。部屋見つかったって言ったでしょ。問題なかったとしても、帰るのは私一人の部屋。口うるさい大家がいるところなんてこりごりです。それにさ、部屋も散らからなくて済むしさ、よかったでしょ?」
-白石恵「そうね。昨日は何週間かぶりに落ち着いて眠れたわ。とりあえず今夜はいくら片付けても一瞬で散らかす同居人はいないんだって。でも…寂しかった。少し。…結構寂しかった。昨日誰もいない家に帰って気付いた。部屋を貸して救われてたのは私の方だったんだって。この数週間辛いこともあった。正直私には責任が重すぎるって感じる仕事が続いたし、そんな時、誰かに話を聞いてもらいたいって思う。その相手は、緋山先生がいい。ごちゃごちゃまとまりのない私の話を、緋山先生に聞いてもらいたい。まあ嫌かもしれないけど…。」
-緋山美帆子「嫌じゃないけど…。昨日は、私も不安になって八つ当たりしただけ。でも…ありがとう。調子のいい励ましでも嬉しい。…(泣きそうな白石を見て自分もこらえて) やめて。」
-白石恵「大丈夫だからね。」

「コード・ブルー 3rd season」第8話 - 白石恵

感染症疑いの患者の治療中に指に針が刺さった緋山、エボラ感染の疑いで検査中隔離され、不安なが募り眠れなかった夜明け、白石が病室に来た時の2人の会話です。
白石と緋山の2人のこの関係性が大好きです。

救命はチームだ

「よくやった。灰谷はしんいちくんの痛みの原因を注意深く観察した。だから異変に迅速な対応が出来た。横峯のレボアの発想は患者が助かる可能性を見い出した。名取にはカットダウンのスキルがあった。レボアの挿入に成功し、俺たちが来るまで命を繋ぐことが出来た。お前たちは全員、動脈塞栓ひとつ満足に出来ない半人前だ。だが3人揃うことで、12歳の子どもの命を救った。お前たちがダメだと言ってるんじゃない。救命はチームだと言ってるんだ。」

「コード・ブルー 3rd season」第8話 - 藍沢耕作

灰谷、横峯、名取の3人が連携し、ひとりの患者の命を救った。
その後に彼らに対して藍沢がかけた言葉です。
救命はチームだ。
この点こそが、彼らがもう一歩成長するために必要な気付きでした。
藍沢も、かつて自分が上司や仲間から学んできたこと。
それを今度は、後輩たちに伝える。
こうしてまたフェローたちは、成長していきます。

あんたは駆け出しの医者。そしてこれは、治る怪我。

-名取颯馬「俺…」
-緋山美帆子「気にしなくていい。なんでもなかったんだから。」
-名取颯馬「でも…」
-緋山美帆子「私がいた周産期医療センターに小児外科が併設されてるんだけど、そこの小児科医がこんなこと言ってた。子どもはよく怪我をするけど、その分治りも早い。それは、何度も怪我をすることで、痛みを知るためだって。それで、他人の痛みも理解出来るようになる。だから、治る怪我ならたくさんしたほうがいいって。あんたは駆け出しの医者。そしてこれは、治る怪我。だから、気にしなくていい。」
-名取颯馬「…緋山先生が…死ななくてよかった。」
-緋山美帆子「ICUでフェローだけでレボア入れたんだって?カットダウンして。」
-名取颯馬「…はい。」
-緋山美帆子「救命デビューだね。おめでと。」

「コード・ブルー 3rd season」第8話 - 緋山美帆子

感染症の検査結果が陰性となり、隔離室から復帰出来た緋山。
緋山の元へ一番にやってきた名取との会話の中で、緋山がかけた言葉です。
このシーン、名取先生が泣き出す時のお芝居と、それを受けての緋山先生の絶妙な表情が、とても素晴らしく、何度観ても泣いてしまうシーンです。

何かあれば俺がどうにかしてやるからって?

-藍沢耕作「人なんか所詮育てられない。俺は灰谷を信じたわけじゃない。ただ周りがあれこれ言って萎縮させるより好きなようにやらせた方がいいと思っただけだ。」
-白石恵「何かあれば俺がどうにかしてやるからって?いつもハッとさせられるわ。あなたのやり方には。」

「コード・ブルー 3rd season」第8話 - 白石恵

灰谷の育て方についての藍沢と白石の会話です。
藍沢も、白石も、緋山も、藤川も、冴島も、それぞれのやり方や考え方はったく違って、でもそれぞれが、人を育てようと、チームを良くしようと、日々向き合っている。
誰かのやり方が正しいとか間違いとかではなく、いろいろな角度からそれぞれの役割で人を育成していくことも、チームワークが必要な作業です。
こんな風な会話をするようになった彼らの成長から、時の流れを感じます。

仲間はいる

「確かに医者には、休日に一緒に買い物や旅行に行くような友達はいない。けれど、仲間はいる。決して馴れ合いではなく、かといって敵でもない。長い年月と体験の共有。成功体験はもちろん、辛い体験、悲しい体験、恥ずかしい部分も含めて、お互いをさらけ出す。そんな時間を経て初めて、私たちは仲間になる。でも、ごく稀に、時間を必要とせず仲間になれる相手もいる。生まれながらに通じ合える相手。そんな人間に出会えた人は、とても幸運だと思う。だけど、せっかく出会えたそんな相手と、ちょっとしたボタンの掛け違えで、傷付け合うことになってしまったら。運命は、残酷だ。」

「コード・ブルー 3rd season」第8話 - 緋山美帆子

第8話ラストの緋山のモノローグです。
今回はチームワークがキーワードの回でした。
このモノローグのもと、隔離生活から解放されて白石の家に戻ってきた緋山が、白石と何気ないひとときを過ごすシーン、ハグするシーンが流れたのもあり、よけいにぐっとくる台詞でした。

いいチームになってきた

-橘啓輔「白石のおかげだよ。お前がみんなを引っ張ってくれたから、いいチームになってきた。」
-白石恵「…いえ。みんなのおかげです。」

「コード・ブルー 3rd season」第9話 - 橘啓輔

救命のチームワークがよくなってきている様子を見て、橘が白石にかけた言葉です。
フェローがやってきた当初は、同様の患者が3名運ばれてきた際に、1名しか助けられなかった。
それが今回は、3人とも命を救うことが出来た。
みんなのおかげですと答える白石らしさと、その嬉しそうな表情に、ほっとし、嬉しい気持ちになりました。

1秒で出来ることなんかたかが知れてる

「1秒で出来ることなんかたかが知れてる。でもそれを3600個積み重ねると、1時間になる。1時間あると何が起きるか。」

「コード・ブルー 3rd season」第9話 - 白石恵

第9話冒頭の白石のモノローグです。
第9話はこの後、やっと機能するようになってきた救命チームが、それぞれの進路を選択したり、事故現場で二次災害に巻き込まれたりと、たった1時間でバラバラになってしまうというストーリー。
"ほんの1時間で想像もしていない悪いことが起こることがある"という流れでした。
でもこの"1秒を3600個積み重ねると1時間になる"の台詞は、物事はコツコツとした積み重ねでしか成し得ず、その積み重ねこそが結果を生むのだと、ポジティブな意味でも印象に残るものでした。

私以上に私の事を信じてくれました

-緋山美帆子「そんなの真に受けてどうするんですか。今すぐ移植承諾の連絡をすべきです。今回逃したらまたいつ臓器が見つかるかわかんないんですよ?」
-橘啓輔「わかってるよ。そんなことは俺たちが一番よくわかってる。でもな、実際に移植を受けるのは優輔なんだ。移植後も厳しい治療はずっと続く。人の命をもらったという責任も重い。そのうえあいつがずっと後悔したまま生きていくと思うとあまりにも…辛い。」
-緋山美帆子「何言ってるんですか。親が子どもを信じなくてどうするんですか。私が患者の家族に訴えられた時、何て言ってくれたか覚えてますか?患者が怖くてどうしようもなかった私に言ってくれたんです。"逃げるな、オペをしろ”って。あの時橘先生は、私以上に私の事を信じてくれました。優輔くんもいずれ必ず理解します。橘先生の気持ちを。」

「コード・ブルー 3rd season」第9話 - 緋山美帆子

息子の優輔にやっと移植のチャンスが訪れたが、優輔が手術を受けることを拒み、承諾を躊躇っていた橘。
その話を聞いた緋山が、橘を真っ直ぐに見つめて言った言葉です。
人は、いざ自分のこととなると、どうしても弱気になってしまう。
いつか自分が誰かの背中を押したように、今度は誰かが自分の背中を押してくれる。
それが今回、橘が育ててきた緋山であったことに、とても胸が熱くなるシーンでした。

とにかく向こうへ真っ直ぐ歩くんだ

-藤川一男「翔くん、いいかい。この線路に沿って、とにかく向こうへ真っ直ぐ歩くんだ。そうすると辻が谷って駅に着く。そこまで行けば誰か大人がいるから。大丈夫。分かれ道もないし、真っ直ぐ行くだけだよ。翔くん、数はいくつまで数えられる?」
-中村翔「1000」
-藤川一男「おおすごいね。じゃあね、一歩歩く度に数えてごらん、1000までを2回。」
-中村翔「でも真っ暗だよ…」
-藤川一男「(ライト付きのペンを渡し) これ君にあげる。小さくてごめんな。(怯える様子を見て) あれ?1000数えられない?」
-中村翔「数えられる!」
-藤川一男「じゃあ大丈夫だ。さあ、行って。」
-中村翔「(歩き出して) 1、2、3、4、5、6…」
-藤川一男「そうだ。その調子。」

「コード・ブルー 3rd season」第10話 - 藤川一男

地下鉄の事故現場で二次災害に巻き込まれ、翔という少年をかばったが、自身が崩落した天井の下敷きになり身動きが取れなくなってしまった藤川。
怯えるが軽症の翔に対して、優しく語りかけてなんとか出口へと向かわせようとする藤川のこのシーンには、藤川のキャラクターがとてもよく表れていました。
また、少年に命を、希望を託すような藤川の台詞には、込み上げるものがありました。

指示を出すというかたちで俺たちを守ってくれ

「そうだ。医者が二次災害に遭うなんてあっちゃいけない。だからお前はここにいろ。これ以上被害を出さないために情報を全て集約し、医療スタッフ、消防、警察に指示を出せ。この混乱だ。誰にでも出来ることじゃない。お前だから信じて任せられるんだ。指示を出すというかたちで俺たちを守ってくれ。」

「コード・ブルー 3rd season」第10話 - 藍沢耕作

藤川が二次災害に遭い、指示をした自分の責任だと現場へ向かおうとした白石。
その白石を止めて、藍沢が伝えた言葉です。
以前にも同様のことがあり、白石は藍沢の言葉により、指揮者というポジションで現場を救いました。
白石にも多くのトラウマがあり、こうした状況になると、責任感から駆け出そうとしてしまう。
そんな白石のことをよく理解し、信頼している藍沢だからこそ、かけられる言葉でした。

私達にはその生き延びた命を救う方法があります

-緋山美帆子「この崩落事故で、わかってるだけでもう7人亡くなっています。ひどい事故です。でも、お腹の中のお子さんはそんな不幸を生き延びた。奇跡と言ってもいい。私達には、その生き延びた命を救う方法があります。でも、あなたの許可なく瞳さんの身体にメスを入れることは出来ない。わかりますか?あなたの許可がないと、このまま子どもは死んでしまうんです。」
-名取颯馬「村岡さん。多分あなたは、今まで自分の人生に真面目に向き合ってこなかった。人生の困難な決断をしなければならない時、きっと誰かに背負わせてきた。そうすれば失敗も責任もないから。奥さんは親になる重圧や恐怖を、あなたの分まで二人分背負って決めてきたはずです。でももう奥さんはいません。子どもの人生じゃない。あなたの人生を、あなた自身で決めてください。」

「コード・ブルー 3rd season」第10話 - 緋山美帆子

事故現場で救命対応にあたっていた緋山と名取。
診ていた女性はもう処置の施しようがないが、胎児は助けられる状況で、妻もおらず子どもに障害が残る可能性もある状況で自分には育てられないからと、胎児も諦めようとする夫に対して、緋山と名取がかけた言葉です。
名取の成長も感じられるシーンでした。

じっと待ってあげてくれませんか

-緋山美帆子「待ってください。名取先生が偉大な医師であることは存じ上げております。ですが、息子さんが優秀であることも私は知っています。」
-名取将馬「偉大な医師は針刺しミスなんかしない。」
-緋山美帆子「もちろんです。知識や経験はまだまだ足りない。これから先、失敗もするでしょう。落ち込むことも数えきれないほどあるはずです。でも彼はそれを乗り越えて行ける。自分の力で。彼からその機会を奪わないであげてほしいんです。彼は頭が良よくて手先が器用なんです。その分性格は不器用だけど。人の痛みを理解する心も持っている。ちゃんと自分の道を歩き始めてるんです。だから、じっと待ってあげてくれませんか。きっと、私の指導なんか必要ないんです。あなたの指導も。」

「コード・ブルー 3rd season」第10話 - 緋山美帆子

救命に残りたいと父親に伝えた名取だが、病院に戻ってくるように言われてしまった。
その会話を聞いていた緋山が、名取の父親に直接言った言葉です。
人を育てるということはとても難しくて、手を差し伸べてあげることよりも、じっと待つことは、もっと難しい。
それが出来る指導者は、とても偉大だと思います。
名取の性格や変化をよく見ている緋山だからこそ言うことの出来た、指導者として愛のある台詞でした。

迷いながら9年ここでやってきたら

-藍沢耕作「黒田先生の救命は超えられそうか?」
-白石恵「ああ…。多分無理ね。いや絶対無理。」
-藍沢耕作「そうか。」
-白石恵「でも落ち込まないことにした。どうせ無理だから。他の誰かみたいに仕事をしようと思っても。灰谷先生が教えてくれた。こんな私でも出来る医者に見えるって。迷いながら9年ここでやってきたら、後輩からそんなこと言われた。それなりに役に立ててるってことだよね?」
-藍沢耕作「もちろんだ。」
-白石恵「私は私なりの救命をつくっていくしかないんだってわかった。強いリーダーシップもない。すぐへこむ。いつも迷ってばかり。そんなリーダーがつくる救命、それを精一杯やっていくしかないんだって。」
-藍沢耕作「そうか。なるべく早く見せてくれ。」

「コード・ブルー 3rd season」第10話 - 白石恵

トロント行きを決めた藍沢と白石の会話です。
フェロー達にとって、藍沢も白石も緋山も、出来る医者。
でも彼らがそう思われるようになるに至るまでのこの9年の道のりは、もがき続けて、苦しみ続けて、迷い続けて、掴んでも掴んでも消えていく光を必死に追い求めるような日々だった。
その道のりを知らない人から、「出来る」とか、「完璧だ」とか、「強い」といった言葉をかけられることって、時にとても苦しいものだけれど、でもそんな風に見える自分になれたことも、役に立てているのかもしれないと受け入れたこの白石の言葉は、とても心に響きました。
人は誰も、自分の道を歩くしかない。
どんなに誰かに憧れたって、どんなに自分が嫌いだって、自分を生きていくしかない。
仲間がいる今、決して孤独じゃなくなった白石たちは、また強くそれぞれの道を歩み始めます。

求めるのは光そのものじゃない

-緋山美帆子「明日は必ず来る。しかし、その明日に何が起こるかは誰もわからない。突然天井は落ち、道は塞がれ、愛する人を失うかもしれない。小さな私達に成す術はない。」
-白石恵「先の見えない暗闇に一人佇み、時に心が折れそうになる。この先に光が無かったら?歩いた方向はまるで逆で、光から遠ざかる結果だったら?」
-藍沢耕作「そんな時は思い出してほしい。一人では辛い暗闇を、共に歩ける仲間の存在を。求めるのは光そのものじゃない。光を一緒に探すことの出来る仲間だ。それさえあれば、歩き続けることが出来る。だめなら向きを変えて、また歩き出せばいい。仲間と共に。」

「コード・ブルー 3rd season」第10話 - 藍沢耕作

3rdシーズン最終話、第10話最後のモノローグです。
9年かけて、この答えに行き着いた藍沢たち。
その時間を共にしてきたような感覚の視聴者にとって、とても胸が熱くなるような台詞でした。




以上、ドラマ「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命」の3rdシーズンの名台詞集でした。

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