フジテレビドラマ「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命」の3rdシーズンより、心に残った台詞をまとめました。
●作品情報
公式サイト
●名台詞集
3rdシーズン
一人で背負わない方がいいよ
リーダーとして救命の現場を取り仕切るようになった白石。
人手不足に加え、新たに入ったフェロー達の教育もあり、うまくまわらない現場をなんとかまわそうと背負い込む白石に対して、周産期医療センターから救命のヘルプにやってきた緋山がかけた言葉です。
情に厚く仲間をよく見ている緋山らしい台詞でした。
指揮官になれ
事故現場で重症の少年の対応につきっきりになってしまった白石。
脳外科からヘルプに来た藍沢が白石に代わり少年を診ながら、白石に言った言葉です。
救命のリーダーになり、人員不足やフェロー教育も重なり、追われる日々の中で自分のすべきこと、出来ることを考える暇も失っていたような白石。
藍沢に言われたこの言葉で、自分の役割をあらためて考え、行動に移し始めた白石でした。
藍沢も白石も緋山も藤川も冴島も、9年の時を経て大きく成長し、組織を動かしていく立場になった。
3rdシーズンでは、組織論や人材育成の観点でもとても響く台詞や印象的なシーンがたくさん登場します。
お前が決めたことならみんな聞く
藍沢が白石にかけた言葉です。
白石の人間性や、周囲から得てきた信頼を感じさせる台詞でした。
だって頼れるから
白石と緋山の会話です。
二人は「友達」ではないけれど、強い信頼関係で結ばれた同士、戦友のような関係。
そんな二人の関係性が感じられる台詞で、このシーンはとても好きです。
よくやった
横峯が行った現場の処置について藍沢が"よくやった"と声をかけていたのを見ていた白石。
その後藍沢と二人の時に会話した中での白石の言葉です。
1stシーズンから観てきた身としては、黒田の"よくやった"や"その通りだ"の言葉に支えられながら成長してきた彼らをよく覚えているので、今度は指導する立場になった白石や藍沢のこの会話には、胸が熱くなりました。
成功も失敗も一緒に背負ってやる
フェローたちの育成に悩んでいた白石のモノローグです。
白石たちを指導してきた上司たちも、白石たちの成功も失敗も、一緒に背負ってくれた。
自分が追いかけてきた背中、尊敬する人からもらったものを、今度は自分が返していく。
人が人を育てるとは、まさにこういうことですよね。
あなたの顔を見るとみんなが安心する
冴島が後輩ナースの雪村に言った言葉です。
「あなたの顔をみるとみんなが安心する」、この言葉は、冴島が以前緋山に言われた言葉です。
冴島はこの言葉を胸にこれまでやってきた。
これはきっと、冴島にとってのプライドであり、この言葉に支えられ、鼓舞されながら、ここまでやってこれたのだと思います。
闇の中にいる時こそ、気合で明るくすんだよ
後遺症により料理人に戻れなくなってしまった患者の緒方が、落ち込む緋山に明るい調子でかけた言葉です。
この時緋山は、元々自分がいた周産期医療センターにもう自分の居場所がなくなってしまったことで落ち込んでいました。
闇の中は暗く苦しいものだけれど、もがいてもがいて、気合で明るくしていくしかない。
このポジティブな言葉に、笑顔になった緋山でした。
笑ってあげればいい
緋山のモノローグです。
迷ったり悩んだり臆病になってしまいそうな時、誰かのふとした笑顔に救われることがある。
その力に医学的な根拠がなくとも、確かな力がある。
そう一番信じているのは、緋山たちかもしれません。
人は幸せになるために結婚するんじゃない
冴島が流産し、つわり中に唯一食べられるからと取り寄せていたトマトを、一人で食べていた藤川。
その藤川のもとにやってきた藍沢が、一緒にトマトを食べながら言った言葉です。
一方、病室にいる冴島のもとには、緋山と白石がやってきて、他愛のない話をして、冴島の久しぶりの笑顔を引き出しました。
今回も、今までも、仲間に辛いことが起こった時は、いつも支え合ってきた5人です。
自分に落胆し続ける
第6話冒頭の白石のモノローグです。
医療現場に限らず、この時の白石たちくらいに、ある程度経験を積み、出来ることも増えてきた頃。
昔のように幼くもなく、ある程度感情をコントロールして、冷静に仕事が出来るようになってきた頃。
それでも、揺さぶられ、落胆することって、ありますよね。
だから私は手を抜かずにやりたいの
脳死判定を受けた少年の臓器提供にあたり、摘出現場に立ち会った緋山と名取。
いつも書類仕事を後回しにし、摘出現場でも自身の経験を積むことにしか頭がいかない名取に対して、書類を見せながら緋山が言った言葉です。
緋山も、1stシーズンの頃は、フェローは書類仕事が多いと文句を言っている場面がありました。
緋山も多くの経験を積んで、今、こんな風に仕事に取り組む医者になった。
緋山が静かに、でも強く名取に伝えたメッセージは、心に残りました。
遠回りすることで見える景色もある
ひとつ前のやりとりの後、亡くなった匠くんのシャンプーをして身体を整えていた緋山が、名取との会話の中でかけた言葉です。
「遠回りすることで見える景色もある」は、緋山がフェロー研修を修了出来なかった時に田所からもらった言葉です。
名取にとって緋山は、立派な医者。
でも緋山も、さまざまな経験をして、遠回りして、迷って、もがいて、今も自分が正しいのか、医者とはなんなのか、考え続けている。
誰かになろうとしなくていい。自分なりの医者になれ。
緋山のメッセージで、名取も変わり始めます。
落胆が成長に繋がる時期はとっくに過ぎてしまった
第6話最後の白石のモノローグです。
もう新人ではなくなり、若くもない。
この言葉が刺さった人は多いのではないでしょうか。
なぜ生き残ったのか
おばあさんを救おうとして踏切事故に巻き込まれ、当日挙式予定だった夫・将を失くした美央。
美央も病院に運ばれたが、なぜ自分だけが生き残ってしまったのか、夫と一緒に死にたかったと呟いた。
その様子を見ていた緋山が、将の検死結果を美央に伝えた時の言葉です。
緋山らしい、患者と残された家族に寄り添った言葉でした。
灰谷先生だけなんだよ
現場に向かう際、処置を焦るあまり機長を急かしてしまった灰谷。
その後ヘリは着陸に失敗し、また灰谷が現場で処置にあたった患者は、手の施しようがなく救うことが出来なかった。
客観視出来ず、すべてが自分のせいだと思い込み、一人で蹲っていた灰谷。
それを見つけた横峯がかけた言葉です。
このフェローたちにも、絆が芽生え始めています。
1回の事故で世間は騒ぎ立てる
着陸失敗し修理から戻って来たヘリを診ながら、白石が藍沢に言った言葉です。
いろいろなことに当てはまることですよね。
たった1回。その1回で、責められ、絶望に追いやられることがある。
でも、それまでの1万回を、5000時間を、ちゃんと知っている人がいる。
自分の患者を救えずトロント行きを辞退しようとする藍沢への、白石からのメッセージでした。
白石以外にいないじゃないですか
灰谷やフェローたちの育成のことで悩み、緋山と言い合いにもなり、自分はリーダーに向いていないのではないかとこぼした白石に、橘が伝えたことです。
3rdシーズン第8話は、白石と緋山の絆が強く感じられる、とても好きな回です。
緋山先生に聞いてもらいたい
感染症疑いの患者の治療中に指に針が刺さった緋山、エボラ感染の疑いで検査中隔離され、不安なが募り眠れなかった夜明け、白石が病室に来た時の2人の会話です。
白石と緋山の2人のこの関係性が大好きです。
救命はチームだ
灰谷、横峯、名取の3人が連携し、ひとりの患者の命を救った。
その後に彼らに対して藍沢がかけた言葉です。
救命はチームだ。
この点こそが、彼らがもう一歩成長するために必要な気付きでした。
藍沢も、かつて自分が上司や仲間から学んできたこと。
それを今度は、後輩たちに伝える。
こうしてまたフェローたちは、成長していきます。
あんたは駆け出しの医者。そしてこれは、治る怪我。
感染症の検査結果が陰性となり、隔離室から復帰出来た緋山。
緋山の元へ一番にやってきた名取との会話の中で、緋山がかけた言葉です。
このシーン、名取先生が泣き出す時のお芝居と、それを受けての緋山先生の絶妙な表情が、とても素晴らしく、何度観ても泣いてしまうシーンです。
何かあれば俺がどうにかしてやるからって?
灰谷の育て方についての藍沢と白石の会話です。
藍沢も、白石も、緋山も、藤川も、冴島も、それぞれのやり方や考え方はったく違って、でもそれぞれが、人を育てようと、チームを良くしようと、日々向き合っている。
誰かのやり方が正しいとか間違いとかではなく、いろいろな角度からそれぞれの役割で人を育成していくことも、チームワークが必要な作業です。
こんな風な会話をするようになった彼らの成長から、時の流れを感じます。
仲間はいる
第8話ラストの緋山のモノローグです。
今回はチームワークがキーワードの回でした。
このモノローグのもと、隔離生活から解放されて白石の家に戻ってきた緋山が、白石と何気ないひとときを過ごすシーン、ハグするシーンが流れたのもあり、よけいにぐっとくる台詞でした。
いいチームになってきた
救命のチームワークがよくなってきている様子を見て、橘が白石にかけた言葉です。
フェローがやってきた当初は、同様の患者が3名運ばれてきた際に、1名しか助けられなかった。
それが今回は、3人とも命を救うことが出来た。
みんなのおかげですと答える白石らしさと、その嬉しそうな表情に、ほっとし、嬉しい気持ちになりました。
1秒で出来ることなんかたかが知れてる
第9話冒頭の白石のモノローグです。
第9話はこの後、やっと機能するようになってきた救命チームが、それぞれの進路を選択したり、事故現場で二次災害に巻き込まれたりと、たった1時間でバラバラになってしまうというストーリー。
"ほんの1時間で想像もしていない悪いことが起こることがある"という流れでした。
でもこの"1秒を3600個積み重ねると1時間になる"の台詞は、物事はコツコツとした積み重ねでしか成し得ず、その積み重ねこそが結果を生むのだと、ポジティブな意味でも印象に残るものでした。
私以上に私の事を信じてくれました
息子の優輔にやっと移植のチャンスが訪れたが、優輔が手術を受けることを拒み、承諾を躊躇っていた橘。
その話を聞いた緋山が、橘を真っ直ぐに見つめて言った言葉です。
人は、いざ自分のこととなると、どうしても弱気になってしまう。
いつか自分が誰かの背中を押したように、今度は誰かが自分の背中を押してくれる。
それが今回、橘が育ててきた緋山であったことに、とても胸が熱くなるシーンでした。
とにかく向こうへ真っ直ぐ歩くんだ
地下鉄の事故現場で二次災害に巻き込まれ、翔という少年をかばったが、自身が崩落した天井の下敷きになり身動きが取れなくなってしまった藤川。
怯えるが軽症の翔に対して、優しく語りかけてなんとか出口へと向かわせようとする藤川のこのシーンには、藤川のキャラクターがとてもよく表れていました。
また、少年に命を、希望を託すような藤川の台詞には、込み上げるものがありました。
指示を出すというかたちで俺たちを守ってくれ
藤川が二次災害に遭い、指示をした自分の責任だと現場へ向かおうとした白石。
その白石を止めて、藍沢が伝えた言葉です。
以前にも同様のことがあり、白石は藍沢の言葉により、指揮者というポジションで現場を救いました。
白石にも多くのトラウマがあり、こうした状況になると、責任感から駆け出そうとしてしまう。
そんな白石のことをよく理解し、信頼している藍沢だからこそ、かけられる言葉でした。
私達にはその生き延びた命を救う方法があります
事故現場で救命対応にあたっていた緋山と名取。
診ていた女性はもう処置の施しようがないが、胎児は助けられる状況で、妻もおらず子どもに障害が残る可能性もある状況で自分には育てられないからと、胎児も諦めようとする夫に対して、緋山と名取がかけた言葉です。
名取の成長も感じられるシーンでした。
じっと待ってあげてくれませんか
救命に残りたいと父親に伝えた名取だが、病院に戻ってくるように言われてしまった。
その会話を聞いていた緋山が、名取の父親に直接言った言葉です。
人を育てるということはとても難しくて、手を差し伸べてあげることよりも、じっと待つことは、もっと難しい。
それが出来る指導者は、とても偉大だと思います。
名取の性格や変化をよく見ている緋山だからこそ言うことの出来た、指導者として愛のある台詞でした。
迷いながら9年ここでやってきたら
トロント行きを決めた藍沢と白石の会話です。
フェロー達にとって、藍沢も白石も緋山も、出来る医者。
でも彼らがそう思われるようになるに至るまでのこの9年の道のりは、もがき続けて、苦しみ続けて、迷い続けて、掴んでも掴んでも消えていく光を必死に追い求めるような日々だった。
その道のりを知らない人から、「出来る」とか、「完璧だ」とか、「強い」といった言葉をかけられることって、時にとても苦しいものだけれど、でもそんな風に見える自分になれたことも、役に立てているのかもしれないと受け入れたこの白石の言葉は、とても心に響きました。
人は誰も、自分の道を歩くしかない。
どんなに誰かに憧れたって、どんなに自分が嫌いだって、自分を生きていくしかない。
仲間がいる今、決して孤独じゃなくなった白石たちは、また強くそれぞれの道を歩み始めます。
求めるのは光そのものじゃない
3rdシーズン最終話、第10話最後のモノローグです。
9年かけて、この答えに行き着いた藍沢たち。
その時間を共にしてきたような感覚の視聴者にとって、とても胸が熱くなるような台詞でした。
以上、ドラマ「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命」の3rdシーズンの名台詞集でした。