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UX リサーチについて詳しくみる|Learn more about UX research

ユーザー第一

全てのUXデザインプロジェクトには、2つの重要な部分があります。デザイン対象のユーザーについて知るためのリサーチをすることと、ユーザー視点についてのフィードバックを収集することです。UXデザインではユーザーを第一に考えることが重要で、リサーチはデザイナーがユーザーを理解するのに役立ちます。

リサーチと事実に基づいてデザインする

UXリサーチは、観察とフィードバックを通じてユーザーの行動、ニーズ、動機を理解することに重点を置いています。プロダクトデザインは、仮定ではなく、リサーチと事実に基づいてデザインされる必要があります。UXリサーチでは、デザイナーとしてユーザーが必要と考えているものと、ユーザーが実際に必要としているものを一致させます。

製品開発ライフサイクル(product development life cycle)には、ブレインストーミング(brainstorm)、定義(define)、デザイン(design)、テスト(test)、発売(launch)の5つの段階があります。リサーチが製品開発ライフサイクルにどのように関連するか確認してみましょう。

基礎リサーチ|Foundational research

基礎リサーチは、デザインを開始する前に必ず行われます。製品開発ライフサイクでは、ユーザーに共感し、ユーザーのニーズを理解し、新しいデザインの方向性をひらめくために、ブレインストーミング段階(第一段階)で基礎リサーチをします。この段階では、ペルソナ(persona)とユーザーストーリーも作成します。

基礎リサーチの目標は、ユーザーが何を必要としているか、そしてプロダクトでそれらのニーズにどのように対応するのかを把握することです。基礎リサーチは、良い解決策とは何かについての個人的な考えと矛盾することもあります。

基礎リサーチでは、以下のことにつて考えると良いでしょう。

  • 何を作るべきか(What should we build?)

  • ユーザーの問題は何か(What are the user's problems?)

  • どのようにしてその問題を解決するか(How can we solve those problems?)

  • 自分のバイアスについて気づいているか、そしてリサーチの時にそれを排除できるか(Am I aware of my own biases, and am I able to filter them as I do research?)

基礎リサーチを行うためのリサーチ手法はたくさんありますが、その多くは観察に基づいています。一般的な基礎リサーチ方法には以下のようなものがあります。

  • インタビュー(Interviews)
    人の意見、考え、経験、感情に関する詳細な情報を収集するために使われるリサーチ方法。ターゲットユーザー自身にインタビューを行うこともよくあります。

  • アンケート(Surveys)
    多くの人がプロダクトについてどう考えているかを理解するために、大勢に質問するアクティビティ。

  • フォーカスグループ(Focus groups)
    反応をリサーチされる対象となる少人数のグループ。例えば、フォーカスグループに8人のユーザーを集めて、デザインの新しい機能についての視点を話し合います。通常フォーカスグループは、会話の特定のトピックをガイドするモデレーターが仕切ります。

  •  競合監査(Competitive audit)
    競合他社の長所と短所の概要。

  • 実地調査(Field studies)
    オフィスや研究室ではなく、ユーザーのコンテキストやパーソナルな環境で行われるリサーチ。

  • ダイアリー・スタディ(Diary studies)
    ユーザーの行動、アクティビティ、体験に関する定性的(qualitative)なデータを長期にわたって収集するために使われるリサーチ方法。多くの場合、ユーザーは日々の活動についての記録または日記をつけ、自分の行動やニーズに関する情報を提供します。これは、デザインに情報を提供するのに役立ちます。

デザインリサーチ|Design research

デザインリサーチは、デザイン中に行われます。製品開発ライフサイクル(product development lifecycle)では、デザイン段階(第三段階)でデザインリサーチが行われ、ユーザーのニーズに合うようにデザインに情報を提供し、リスクを軽減します。デザインの新しいバージョンが作成されるたびに、何が機能していて、何が変更される必要があるのかを評価するために新しいリサーチをする必要があります。

デザインリサーチの目標は、どのようにデザインすべきか(How should we buold it?)を理解することです。

実施するデザインリサーチの量は、どこで働いているか、何をデザインしているかによって異なります。デザインリサーチを行うために使用される最も一般的な方法は、ユーザビリティ調査(usability study)です。これは、ユーザーに対してプロダクトをテストすることによってプロダクトを評価する手法です。ユーザビリティ調査の目的は、プロトタイプでユーザーが体験する問題点を特定し、プロダクトの発売前に問題を修正できるようにすることです。

デザインリサーチをするための他のリサーチ方法には以下のものがあります。

  • A/Bテスト|A/B testing
    プロダクト2つの異なる側面を評価および比較し、どちらが最も効果的か発見するリサーチ方法。例えば、アプリのホームページの2つのレイアウトをユーザーに評価してもらい、どちらのレイアウトがより効果的か判断してもらうことができます。

  • カフェまたはゲリラ・スタディ|Cafe or guerrilla studies
    デザインやプロトタイプをパブリックドメインに公開し、通行人に意見を求めることで、ユーザーのフィードバックを収集するリサーチ方法。例えば地元のコーヒーショップに座って、アプリのデザインを数分間テストしてフィードバックをしてくれるかを顧客に尋ねるなど。

  • カートソーティング|Card sorting
    カードに書かれたれたラベルを、自分にとって意味のあるカテゴリーに分類するように参加者に指示するリサーチ方法。このリサーチは主に、プロジェクトの情報アーキテクチャを把握するために使われます。

  • インターセプト|Intercepts
    ユーザーがリサーチ対象のアクティビティに参加する際に、ユーザーから現場で、フィードバックを収集するリサーチ方法。インターセプトは現場で行われることが多いため、フィールド調査の一部とみなされることがあります。インターセプトリサーチでは、迅速でハイレベルのフィードバックが得られます。

発売後リサーチ|Post-launch research

発売後リサーチは、デザインが完成し、プロダクトが発売された後に行われます。製品開発ライフサイクルでは、確立された指標を通じてプロダクトがユーザーのニーズを満たしていることを検証するために、発売後リサーチが発売段階(段階5)の後に行われます。

発売後リサーチの目標は、成功したかを確認することです。このリサーチでは、導入、使用状況、ユーザー満足度などの確立された指標に基づいて、最終プロダクトのパフォーマンスがどのようになっているのかがわかります。

ユーザーがプロダクトについてどう思っているか、またプロダクトの使用体験が意図した機能と一致しているかどうかについての洞察を与えるリサーチ方法を使う必要があります。リリース後の調査を行うために使用できる調査方法は、以下のようなものがあります。

  • A/B テスト|A/B testing

  • ユーザビリティーテスト|Usability studies

  • アンケート|Surveys

  • ログ分析|Logs analysis
    ユーザーがデザインやツールを操作する際の記録を評価するために使用されるリサーチ方法。

ユーザーに満足してもらえるプロダクトを作るには、リサーチが大事です。ユーザーが第一です。常に自分の意見がリサーチ裏付けられている必要があります。デザイン前、デザイン中、デザイン後にユーザーからフィードバックを得ることが重要です。


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