見出し画像

アメリカでバレーボール部だった時(部活の思い出:高校生編②)

こんにちは。
今日は私がアメリカの高校時代、バレーボール部で過ごした日々を振り返ってみたいと思います。

今まで書いてきた通り、私は中学からアメリカのケンタッキー州という片田舎に引っ越し、友達を作るべく、部活動への門を叩きます。(2000年代)

なお、度々言及していますが、アメリカの部活はシーズン制なので、年間を通して複数の部活に所属することができます。

中学校では、バスケ部に入ろうとして入れず、 陸上部では中距離走で存在感を示し、少し居場所を確保しました。

高校進学の際は、何となくマーチングバンド部に入部し、州大会優勝を果たすなど、なかなか濃い経験をしました。ただ、部の規模が大きく、いまいち私個人が活躍できる感じではなく(※)、次の年は違うことがしたいと考えていました。

(※過去の投稿で説明していますが、当時の私の英語力では喋りのみで友達を作ることは難しく、部活で苦楽を共にする、且つ、チームに貢献することで、仲間として認めてもらう作戦だったので、私個人が活躍・貢献できるか否かも部活選びの基準の一つでした。
その点、マーチングバンド部は常に大勢で行動し、個人が飛び抜けて活躍する場面はほぼなく、結局私は大勢の中に紛れて何となく一緒にお弁当食べてるみたいな感じの存在感でした。)

考えを巡らす中、バレーボール部が候補に挙がります。

実は小学生の頃、中学ではバレーボール部に入りたい!と思っていたのです。(小学校にはバスケ部とサッカー部しか無かった。)
きっかけは忘れたのですが、楽しそうな競技だと、漫然と思っていました。

初心者で、活躍できるかも分からない競技への挑戦は、「友達作りの部活」選定基準からすれば微妙だったのですが、競技への純粋な興味に加えて、規模が程よいこと(20-30人程度)、また日本人の友達が1人、既に入部していたことが後押しとなって、チャレンジしてみることにしました。

新しいスポーツを始める場合、アメリカの部活というのはある意味楽しく、ある意味厳しいかもしれません。

と言うのも、初心者で入部したとしても、徹底的に基礎練を繰り返すというよりは、割とすぐ実践的な練習に入っていくからです。

書いていて思ったのですが、これは企業でもよく言われることですね。

日系企業は研修制度や先輩のサポートが手厚く、面倒を見て育ててくれる風土があり、年功序列が重んじられるのに対して、外資(欧米)系は先輩が仕事の進め方を教えてくれる文化はなく、初めから自分で考え自己責任で仕事をし、成果が評価される。

高校の部活においても同様のことが言えます。

私は初心者で入部しましたが、「この基礎メニューやってろ!」みたいな事はなく、最初からみんなと一緒に練習していました。(レシーブの手の組み方、トスの仕方など、超基礎的なことは日本人の友達に教えて貰いました。)

練習が上手くこなせなければ、それは自己責任です。もし、あまりに練習の妨げになるようだと肩身が狭くなります。私の場合、何とか邪魔にならない程度に練習についていっていたかと思います。(多分)

ただ、チームは一軍(Varsity)と二軍(Junior Varsity)に分かれていたので、勿論Junior Varsityのチームではありました。

さて。
バレーボール部での経験で印象に残っていることを考えていたのですが、なかなか書き起こすに足ることが思い出せなかったので、当時の友人にも連絡して、色々補足して貰いました。笑

それも踏まえて、、

印象に残っていること①「ホームゲームとアウェーゲームのドレスコード」

日本の高校の地区リーグがどのように開催されるかは知らないのですが、私が通っていた高校の地区リーグは高校の体育館で行われていました。

地区リーグで上位になれば、別の地区の高校も含めた上位リーグに参加でき、それは大きなスポーツ施設で行われましたが、その前段階のリーグでは参加各校がホストとなり、各校の体育館で試合を行っていました。

その為、ホームゲーム(自分の学校の体育館で行う試合)とアウェーゲーム(対戦相手の学校の体育館で行う試合)があったのですが、うちのチームはそれぞれ別のドレスコードがありました。

ドレスコードと言うと大袈裟ですが、ホームゲームの際は「正装」で、アウェーゲームの時はチームのスエットやジャージを着るというしきたりでした。
「正装」と言っても、流石にドレスやスーツではないですが、いつもよりもカチッとしたキレイめな服装をすることになっていました。

うちの高校は公立で制服は無く(※)、普段は各々思い思いの服装をしているのですが、ホームゲームの日は、バレーボール部員は襟付きのシャツや、きれいめワンピースにジャケットを着たり、髪型もいつもよりドレスアップした感じにしたりしていました。

逆に、アウェーゲームで他校に行く時は、朝からチームのスエットやジャージを着て授業を受け、授業後にみんなで試合会場(他校の体育館)に向かうことになっていました。

当時は、部活にドレスコードがあるということが新鮮で印象に残っています。

(※アメリカも地域によって違うと思いますが、私の住んでいたところ近辺で制服があったのは、私立のお金持ち学校だけでした。)

では次!
印象に残っていること②「水着でcar wash」

アメリカの部活では、Fund raisingという活動があります。部活の活動費用を部員から部費として徴収するのではなく、資金調達の活動をするのです。

Fund raisingの方法は色々あります。
前回のマーチングバンドの投稿では割愛していますが、実はマーチングバンド部でも、部活の資金に使うので買って下さいと、クッキーのカタログを持って近所を回ってお金を集めました。(今考えるとなかなか頑張っている英語の拙い当時の私。。)
また、野球場で団体バイトもしました。部員と任意参加の親も含めて100人以上でシフトを組んで野球場のスタンドで汗だくで働いた記憶があります。

Fund raisingの起源というか、その文化が何故あるのかは分かりませんが、経済的に余裕がない家庭の生徒も気兼ねなく部活動に参加できるようにする為かな?と予想しています。

バレー部でもFund raisingの活動があったのですが、そのうちの一つが「水着でcar wash」でした。

その言葉通りなのですが、大きな道路沿いの敷地(ガソリンスタンドの端っこ?)を貸してもらって、「Car wash 何ドル!」の手書きの看板を作って、大通りを通る車を呼び込み、部員みんなで洗車をします。

その際、濡れるからという事でみんな水着で洗車していたのです。まあ、流石に水着オンリーではなく、水着の上に短パンとかTシャツとか、何かしらは着ていましたが。
(女子高生が水着で洗車して部活動費を稼ぐ。なんかもう、、日本だと変質者がめっちゃ来そう、、そんなことが真っ先に浮かぶのは悲しいですが。)

洗車に来てくれる人はFund raisingだと分かっているので、料金に加えてチップを多めにくれたりしました。洗車は勿論ちゃんとしますが、部活のみんなで水遊びしているような感覚なので、バレー部で楽しかった/面白かった思い出の一つです。

日本ではあまりないことだと思うので、Fund raisingについて追記すると、友人は企業に広告掲載のお願いをしに行ったこともあると言っていました。(私が所属していなかったシーズンだと思います。)

また、先述したリーグ戦のホームゲームではゲーム観戦のチケットを販売しており(親や友達が観に来てくれる、値段は確か5ドルくらい)、それも部活動費の糧にしていたと思います。

学生のうちから自分で資金を獲得する経験をするのは、何だかアメリカらしいなと感じます。

では最後。
印象に残っていること③「友達たくさん!」

これまで部活は友達作りの手段、と繰り返し書いてきました。その観点でバレーボール部はどうだったのかと言うと。

大成功でした!

、、、私の日本人の友達にとって。笑

今回の投稿を作成するにあたって彼女とメッセージのやり取りをしたのですが、過去の私の投稿を読んで、「友達作りの為の部活」のくだりに共感したと話してくれました。

彼女は中学の途中でアメリカに来たのですが、それまで日本の中学でもバレーをしていました。
以下、彼女からのコメントです。

(入部の際は)バレーやるのに英語とりあえずそんなには使わないだろうって思いと、バレー大好きだからなんとかなるだろうって思いが半分ずつだったかな!
チームメイトと仲良くなったのは言うまでもないんだけど、高校の試合ってホームでやると、友達がめっちゃ応援に来てくれるでしょ?

チームメイトの友達がたくさんきてて、その人たちと仲良くなったから急に友達が増えた!

hallway(学校の廊下)でよく知らない人に、huhu〜(彼女のニックネーム)、試合すごかったね〜的なことをたくさん言ってもらえた

私から見ても、彼女は本当に友達がたくさん出来ていました。

チームメイトから愛されているのは勿論、彼女もコメントしているように、その他の色んな人とも仲良くなっていました。
それがバレーのチームメイトの繋がりだったとは、当時の私は気付いていませんでした。15年以上経った今になって納得です。なるほど!笑

では、私は?と言うと、チームメイトとは普通に仲良くなっていましたが、彼女ほど爆発的に友達たくさん!という感じではありませんでした。

その差は何なのか?
勿論、友人の明るくてファニーなキャラクターが魅力的だというのも大いにありますが、彼女が一軍で活躍していたというのも大きいかなと思います。

彼女はリベロだったのですが、質の高い練習に貢献したり、試合の大事な場面でピンチを救ったり、技術を教えてくれたり、とチームメイトから信頼を勝ち得る場面が多く有ります。

また、ホームゲームでその活躍をチームメイト以外に見てもらえる機会もあります。観戦者も、活躍してる選手に興味を抱いたり、仲良くなりたいと考えるのは自然なことかなと思います。

その点、私は二軍チームで、確かホームゲームでも相手の二軍チームと練習試合をさせてもらっていたと思いますが、流石に二軍のゲームまで観に来る人はほとんどいません。しかも大して活躍もしないので、試合を見たところで私が印象に残ることもないでしょう。笑

やっぱり結果を出すことって大事だよなーと、振り返って改めて認識しました。

残念ながら、私はバレーボール部に入ったことで「友達たくさん!」にはなりませんでしたが、それなりに仲の良い子は出来たし、何より前からやってみたかったバレーボールを経験することができて、楽しかった思い出です。

当時は、次のシーズンもバレーボールをやろう!と思っていました。

しかし、この後またしても別の部活に足を踏み入れることになります。(定まらないねー!)

今後また書いていきたいと思います。

なお、初心者で入部した私ですが、シーズン終わりのバンケット(納会)で、「Most Improved(最も上達した)」賞を貰っていました!(完全に忘れてたけど、Huhuが記録を持っていました。)

当時、コーチも頑張りを認めてくれていたみたいで、大変良かったなーと思います。

ではまた!

この記事が参加している募集

部活の思い出