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140字小説【苦い人生に適度な甘みを】

「コーヒーに砂糖入れすぎじゃない?」
「いいだろ別に。苦いのは人生だけで勘弁してほしいんだよ」
「だとしても体に悪いでしょ。さすがに心配だよ」
「じゃあ代わりに君が甘えさせてくれるの?」
「……別に構わないけど?」

 私がそう言った瞬間、新たなシュガースティックに伸ばした彼の手が止まった。

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