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「伝統工芸に触れる #1 “ 奈良一刀彫り”で一輪挿しを作るワークショップ」@コトモノミチ大阪店

こんにちは。
伝統工芸・奈良一刀彫ブランド「NARADOLL HIGASHIDA」の職人見習い、阪本小雪です。
作家 東田茂一先生のもとで、日々勉強させていただいています。

今回は、3月20日(土)にコトモノミチ大阪店で初開催させていただいた奈良一刀彫ワークショップの様子をお伝えします。

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「コトモノミチ」は、セメントプロデュースデザインさんが、日本各地のモノづくりを支える人たちと共に考えて作ったコト や モノ を伝えていく場所 として展開されているお店です。

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ワークショップを開催させていただくにあたり、「どんなモチーフにすれば参加者の皆さまにわかりやすく、楽しんで奈良一刀彫の魅力に触れていただけるだろう」とNARADOLL HIGASHIDA一同で会議を重ね、いろいろなアイディアを出し合い…
決定したのは、「奈良一刀彫の一輪挿し」です。

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しかし、ただの一輪挿しでは物足りないかも…と更に知恵を絞り、アロマのリードディフーザーやお香立てとしても使えて、押しピンとマグネットで気軽に壁掛けにもできるデザインになりました。

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まずはスタッフ一同で試作を重ね、細かな修正を経て出来上がったのがこちらです。

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素材は、2種類から参加者様にお選びいただきました。

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1つは、NARADOLL HIGASHIDAでおもに節句人形に用いているヒバ。神社仏閣でも使用される、ヒバのなかでもグレードの高い木材です。木目が整っていてすべすべとした肌、明るく美しい色合いが特徴です。ヒノキに近い香りも◎。
もう1つは、奈良一刀彫で干支人形などによく用いられるクスです。落ち着いた色合いで、小物にすると良い風合いに仕上がる木材です。木の香りも強いので、扱っていて楽しい素材です。

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奈良一刀彫で人形を彫る際には、叩きノミを使っての大胆な荒彫りや、突き彫り、仕上げの繊細なノミ使いの彫りなどいろいろな技術を用いて彫っていきます。
そのなかから今回は、初めての方にも取り組んでいただきやすい基本の突き彫りで仕上げられるデザインをベースにしました。

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彩色は、いくつか見本をご覧いただきつつ、自由な図柄で色付けしていただくことに。一刀彫で使う日本画の絵の具を砕いてニカワと合わせるところから体験していただきました。金箔の粉もお好みで施していただきました。

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午前・午後の2回に分けて5~6名ずつ、約3時間ほどで体験していただきました。
初めての場所(しかも都会のおしゃれなコトモノミチさんのお店で!)、初めてのモチーフということでNARADOLLスタッフ一同緊張していましたが、コトモノミチスタッフの方々の行き届いたサポートのおかげで和やかな雰囲気でWSを進めることができました。本当に感謝しています。

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まずは東田先生による解説・実演、途中に奈良一刀彫の歴史についてのご紹介も交えつつ、彫り→彩色と進めていきました。

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初めてノミを扱うという参加者様も多いなか、みなさま思い思いのイメージに向かって楽しそうに、真剣に取り組んでおられた様子が印象的でした。

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彫りの造形でアーティスティックなデザインを追求する方、普段私たちはなかなか描く機会のない、現代的でポップなかわいい絵柄を描かれる方など、お一人お一人の作品が個性豊かで、私たち見習い職人もとても刺激を受けました。

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作品を入れるNARADOLL HIGASHIDAの化粧箱には、ヒバを製材する過程で出る木片を緩衝材として詰めて。箱を開けるたびに香る木の香りと共に、今回のワークショップの体験や雰囲気を思い出していただければうれしいなと思います。

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3時間という長丁場のものづくりを終え、できあがった作品を手に和気あいあいとしておられる参加者様の笑顔を見て、「ものづくりって、いいなぁ」と改めて感じました。

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奈良一刀彫に興味をもって足をお運びくださった参加者の皆様、本当にありがとうございました。これをきっかけに、ぜひ奈良にも遊びに来ていただければうれしいです。

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↑大変ありがたいことに、見習い職人が作る雪ん子だるまと奈良の鹿も、店頭に並べていただきました。うれしくて、震えました…!

WSの運営や作品展示販売、感染症対策等も含め、コトモノミチスタッフの皆様に大変お世話になりました。“伝統工芸に触れる”ワークショップ企画の初回としてお声がけいただき、本当にありがとうございました。
これからも伝統工芸企画が2回3回と盛況に続いていくことを願っています。

コトモノミチさんでは随時さまざまなワークショップが開催されているので、次は参加者としてお邪魔してみたいな、とも思ってワクワクしています。

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これからNARADOLL HIGASHIDAのスタッフとしてどんなかたちでワークショップに関わっていくかは未知数ですが、今回の貴重な経験を次に活かしていけるよう、またがんばっていきます。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


NARADOLL HIGASHIDA HP
http://naradoll.com/

NARADOLL HIGASHIDA Instagram
https://www.instagram.com/naradollhigashida/




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