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大岡弥四郎事件と八柱神社とーー岡崎町奉行・松平新右衛門とは(1)


はじめに

私の先祖の縁者に「大賀弥四郎事件」に加担した町奉行・松平新右衛門がいる(という記載が家系図にある)。
しかし残念ながら、松平家や新右衛門についての明確な記述のある文書は一切残っていない。
明治時代初期に当時)欠村で大きな火災があったからだろうか。岡崎市史にも明治時代以前の欠村に関する記述は極めて少ない。そのことから、明治時代の火災の影響が少なからずあるのかもしれない。

新右衛門に対しては、家康公に対する「謀反人」「裏切り」と思う方もいるかもしれない。
しかし、松平新右衛門との縁がなければ私たちの先祖は欠村に来ていない。さらに言及すると欠村・松平家や新右衛門なくして「欠町・八柱神社」もないだろう。

そのため、分かることは極少しではあるが、今回は松平新右衛門について触れたいと思う。
また、私が調べ、分かっている範囲の欠町・八柱神社の歴史もここで全てまとめておきたいと思う。

※「大賀弥四郎事件」については元禄年間に僧侶・東泉坊が記した『三河東泉記』*1を基にする
*1 但し、岡崎市立中央図書館古文書翻刻ボランティア会有志の方々が原本から書き起こした文章を出典元にしている。お示ししている出典に書き起こし違い等が生じている可能性は加味いただけると幸いだ

個人的な感想だが、
新右衛門は武よりも政事に長けた人物だったのではないかと思う
@写真AC

岡崎信康公が治めた岡崎の町奉行・松平新右衛門

家康公が浜松城に拠点を移り、岡崎信康公が岡崎を治めた元亀・天正年間。

信康公の傳役(もりやく)・家老には石川数正殿、平岩親吉殿、鳥居伊賀守忠吉殿(※諸説有)の名が見つかる。
上記の傳役・家老の下に岡崎には3人の町奉行がいた。
江戸直定殿、大岡弥四郎殿、そして松平新右衛門だと言われている。

7/127p
出典:『三河東泉記』 岡崎市立中央図書館古文書翻刻ボランティア会 編https://www.library.okazaki.aichi.jp/uploads/a66c9e44de010782216ccc51a3898bd9.pdf


江戸直定殿、大岡弥四郎殿に関してはwikipediaも存在するが、松平新右衛門のページはない。これは前述の火災が影響しているのかもしれない。
もしくは私たちの直接の先祖ではないため、口外禁止になったやもしれない。

さて、ここに繋げる為にも一族の家系図も書いてきた。
松平新右衛門が欠村にいた記録は下記リンク先を参照いただけると幸いだ。

これから記していくが、新右衛門家族(一族)が大岡弥四郎事件の後にどこに拠点を移したのかは判らない。

先祖の書き物を信用するとして、確実に言えることは私たちの先祖・鈴木重辰の妻・松平新右衛門姉よりも年下ということだけだろう。

松平新右衛門姉の生まれ年が永正一七(1520)年。※誤差1~2年ある可能性も有
「大岡弥四郎事件」が起きたのは天正3(1575)年。
この時、新右衛門姉は数え年で56歳。

このことから、新右衛門は56歳未満で「大岡弥四郎事件」を迎えたのではないかと思われる。

残念ながら、これ以上の情報はない。
しかし、松平家・松平新右衛門が欠村に居住していたからこそ、新右衛門姉が重辰に嫁いだからこそ、更に時代のうねりの結果として、重辰と新右衛門姉は姫小川(現・愛知県安城市)から新右衛門を頼って欠村に移住したことは概ね事実であろう。

戦国時代。
各々に国を想うそれぞれの正義があったと個人的には思う
@写真AC

まとめ

予定では本記事をいれて3記事……もしくは4記事。
松平新右衛門にスポットライトを浴びせた記事を書く予定だ。

歴史が好きな方には色々な思いが交錯するであろう「大賀弥四郎事件」。加担した町奉行・松平新右衛門。

しかしながら、乱世を生き、欠町・八柱神社が建立された礎の源流は重辰の妻・松平新右衛門姉やその松平家にある。個人的にはそう思う。
また、元々の欠村の有力な住人のひとつは松平家だ。
その歴史や思いをどうして無視できようか。



最終改定: 令和 年 月 日( 回目)
※後に読み返した際に変更があれば、改定日を修正いたします

【注意事項】
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引用・転載の際は必ずお声がけください

【参考文献】
岡崎市史 近世2

【出典元】
『三河東泉記』東泉坊著
       岡崎市立中央図書館古文書翻刻ボランティア会 編
https://www.library.okazaki.aichi.jp/uploads/a66c9e44de010782216ccc51a3898bd9.pdf

Thanks,
写真AC
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