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死神に負けない!

子供の頃はすぐに泣けたのに、

大人になると、世間の目が気になってなかなか素直に泣けませんね。

たとえ、他人の目がなくても、

いい大人になった自分が泣くのは、恥ずかしいという理性のブレーキがかかります。

一昔前は、『泣く』事は、精神の弱い人、感情を抑えきれない子供のまま大人になった人という悪いイメージでしたが、今は『涙』の研究が進み、悲しい時の涙と、嬉しい時の涙では、成分が違う事まで分かっています。

「嬉しい」にせよ、「悲しい」にせよ、とにかく感情が極限まで高まった時に涙は溢れ出てくる。

悲しい時、体内で作られるストレス物質が増えすぎて危険なレベルまで達すると、涙となって排出される。嬉しい時も同じです。

人の「ストレス」度チェックでは、「嬉しい」出来事もかなり高いストレスを示すそうです。一番の「ノーストレス」は、何もない平凡な状態。

「悲しい」も「嬉しい」も多すぎると、体に悪い。

体の生理も、感情の起伏も、『中和』してバランスを取るようにできている。

「『泣く』事は体に良い」とよく聞くようになり、涙もろい人には生きやすい世の中になりました(^^)

私も歳をとって(49歳)、かなり涙もろくなりました。

飼い猫が日向ぼっこしてる姿を見ただけで、目頭が熱くなります。

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そのくせ、夫が疲れて帰ってきて、ソファで寝転んでたら「先にお風呂入ってよね!」と冷たく言ってしまうんだから、勝手なもんです。

話が逸れましたが、『泣く』事はカタルシスをもたらし、気持ちをリセットしてくれる。

手っ取り早く(?)泣きたい時は、感動するような映画やドラマを観るのが一つの方法ですが、気をつけないといけないのは、

主人公が最後に死んでしまったり、不幸になってしまうストーリーだと、悲しくなって泣くかもしれないけど、人は「死」を意識すると、無意識的に、「守り」に入るそうです。

実験を行ったところ、「死」にまつわる質問に答えた後に、人が下す判断は、自己保身拠りで排他的になり、自分の存在を脅かすモノに対して攻撃的になりやすいそうです。

何気なくしている様々な判断も、実はその前に見た悲惨なニュースや、ネットで流れてきた扇情的な映像に影響を受けている可能性がある。

「死」を意識するような情報を聞きとった後でとる行動は、己の命を守るために心の奥深く、本能レベルで超利己的な取捨選択の末に行われている可能性が高い。私たちの無意識は、いつかくる死神が、今そこに立っていると勘違いしてしまいがち。

そして無意識だからこそ、わかりにくい形でより強力に表層の行動に作用しているんでしょう。

コロナ禍は、全人類の無意識を保守化に向けて、大きく舵をきらせる災害になってしまったことが、本当に残念です。

人種、民族、職業の差別。マスク警察、監視社会・・・

攻撃的になり、些細なことで揚げ足を取る風潮が、経験した事はないけれど、戦争に向かおうとしていた時代に似ているんじゃないかと思って、戦慄します。わかりやすい『善』を盾にして、エゴを押し通す。


実験では、病院の医師が、自身の「死」を思い起こされると、患者が延命を望んでいないにもかかわらず、できる限り生かそうとするそうです。怖いですね。

こうした「死」に対する恐れにより、世界への認知を歪められる私たち人間ですが、これを避ける方法があります。

人は自分が生きているこの世界を尊びたい生き物です。

無限の宇宙、美しい地球、素晴らしい世界、そこに生きる奇跡の存在「自分」という感覚を、持っていたい。持つべきだ。持って悪いかよ!という感じですね(^^)

いつか必ず死ぬからこそ、世界と仲良くしてたい。調和の中に生きたい。涙くんさようなら、上を向いて歩こう!ってやつですね。ね!

自尊心が大切なのは、心の奥に巣食う「死への恐れ」を薄めてくれ、さらに周囲へも良い影響を及ぼすから。

自尊心が高い人は、調和を愛しています。

昇っては沈む太陽、寄せては返す波、移りゆく季節の中に調和の美しさを見つける人。

「生」と「死」も二つセットで調和が取れていると肌で感じている。

自尊心が高く、安定した精神の人と触れ合うと心が落ち着きます。ストレスのない状態では、「死」のバイアスがかからずにニュートラルに思考できる。マスの思考で物事を捉えることこそ、実は「死」を遠ざける一番の要素になると思います。

物事は常に、相対的であり、流動的であると捉えると、対立も無くなるでしょう。

「死」と「死の恐怖」は生きている限り、ずっと付き纏う。

「死」を忌避し、遠ざけようとすることで生き延びてきた私たちの祖先がいる。その強い執念は、今も無意識のうちに私たちの行動を、保守的、排他的になるよう制限してくる。

自分の中に流れる彼ら祖先の熱い想いには感謝しつつ、死神の罠にかからないようにするために、自尊心を高めてくれるような美しい物を見て聴いて、感じていたいと思う今日この頃です。

とりあえず、海の見える実家の窓辺で、

温かいコーヒーでも飲みながら『マッチ売りの少女』と『フランダースの犬』でも読んでみよっかな〜・・・って、どっちも主人公死ぬやん!

泣くけど、攻撃的にもなるというね・・・σ(^_^;)

ネロとパトラッシュを殺したのは誰だ〜! 


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