見出し画像

宇宙論(19)

 中学二年生から高校一年生の3年間、僕は中学生日記というNHK制作のテレビドラマに出演していた。約20年前のこと。楽しい日々だった。思えば、僕は小学生の頃に抱いていた役者になるという夢を叶えたということになる。それだけで幸運な出来事だ。

 中学生日記での出会いは大きい。いまだに連絡を取る友人やディレクターさんもいる。ファンになってくれた子もいる。このご縁は生涯、大切にしたい。

 中学生日記は(聞くところによると)視聴率の関係で打ち切りになってしまったようだけれど、本当にもったいないことだと思う。素人の中学生を集めて青春ドラマを制作する。今考えても夢のような企画だ。ドラマとしても本当に面白いと僕は思っていたし、今も思っている。

 学ぶことも多かった。特殊な友人関係や、世界の舞台裏、仕事ということ、ものづくりに真剣な大人たちとのやりとり。少年期の僕の人格形成は中学生日記での活動の中でも盛んに行われていったように思う。いや、たしかに行われていた。

 これも僕にとっての青春。いや、今も青春。生涯、青春。

 死ぬまで青春でいたい。生きているなら。

 永遠の学び。

(2024.4.26)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?