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『メタバース進化論』感想文

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バーチャル美少女ねむ『メタバース進化論(技術評論社)』の感想noteを全てまとめていきます! 沢山の感想ありがとうございます!
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『メタバース進化論』"原住民"が贈るメタバース解説書の決定版!

"原住民"が贈るメタバース解説書の決定版『メタバース進化論――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界(技術評論社)』全国の書店・amazonで大好評発売中です! 電子版も発売中です。 本書は、メタバースに興味を持った幅広い読者の方を対象に、現在のメタバースの真の姿、そしてその革命性をわかりやすく伝える「メタバース解説書の決定版」です。自身も黎明期のメタバースで暮らす"メタバース原住民"の一人である著者・VTuber「バーチャル美少女ねむ」が、自分自身の体験、数多く

わたしの本棚 卒業式:24歳の誕生日に本棚にある本300冊ぜんぶ売る話

卒業シーズン から少し遅れ僕(大学院生)も24歳の誕生日と同時に,少し変わった卒業式を迎えました. 少し変わった卒業式,そう,本棚との卒業式 思い返すと私の大学(院)生活は,いつも本と共にありました. 本との出会いで自分を知り,本との対話で悩み・苦しみ,本を通して人と出会い・喜びを共有してきました.18歳から23歳まで.5年間の青春をなぜ本に注いだのか?本を大好きになったきっかけ,本から得たこと,なぜ卒業をしようと思ったのかなどを綴っていこうと思います. 書き終わってみ

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書籍【メタバース進化論~仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界】読了

https://booklog.jp/users/ogawakoichi/archives/1/B09V4Y8WJG ◎タイトル:メタバース進化論~仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界 ◎著者:バーチャル美少女ねむ ◎出版社:技術評論社 現時点のメタバースというバーチャル世界の話を、紙の書籍で説明する。ここに著者の強い思いを感じたのだ。 相当に大変な作業だっただろうと思う。 わざわざメタバースという世界を文字で説明するよりも、実際に体験させた方が早いのは当然だ

自己はVR空間において「デザイン」可能か?(後編)

※この記事は後編です。まだ前編をお読みでない方は、先にそちらを閲覧してから本文を読むとさらに理解度が深まるかと思います。後編単体で読むつもりで閲覧している方はこのままお進み下さい。 第三章.揺れ動く自分、そしてアバター1.概要 私は第二章一節において、アイデンティティは他者によって、もしくは他者を経由して形作られると述べました。また、その上で自分がアバターを通してVRChatという空間においてアイデンティティを得て(つまり、空間内において有意味な存在として)存在できるのは

自己はVR空間において「デザイン」可能か?(前編)

※本文に入る前に この記事は、前後編になっています。 前編は主に自己と自分以外の他者全般である周囲におけるアバターについての考察を展開し、後編ではそれらを踏まえた実践的な考察やアバター自体に的を絞った考察を展開する予定です。 著者である私としては最初から読むのをオススメしたいですが、前半は引用や理論チックな言い回しが多く、読み物などから疎遠になっている方だと読み通すのが難しい可能性があります。その場合は無理せずに後編から読み進めて頂いてかまいません。実際、お砂糖の話やV

戸谷洋志「連載 メタバース現象考 ここではないどこかへ 9」/加藤直人『メタバース』/バーチャル美少女ねむ『メタバース進化論』/平野啓一郎『私とは何か――「個人」から「分人」へ』

☆mediopos3391  2024.2.29 戸谷洋志「メタバース現象考 ここではないどこかへ」 第9回は「分人」という視点をもとに その批判的考察も含め 物理世界の現実からの解放をうたう メタバースの問題が検討されている 「私たちはメタバースで別の人生を歩むことができる」と メタバースは物理的な現実から解放された 「私」の可能性をひらくことができるとうたう あえて問うまでもないが たとえメタバースを魅力的に感じたとしても 「メタバースにおけるアバターを操作してい

百合とバーチャル美少女の共通項

バーチャル美少女ねむ『メタバース進化論』に、メタバースでは70%以上が実際の性別に関わらず女性アバターを使っていると書かれていて、その理由として「可愛くなりたい」「感情表現をしたい」「相手と距離を縮めたい」という3つを挙げていた。 女の子になりたいと男性がよく言うのを聞く。この言い方だと少し“ないものねだり”な感じがして、女性からは、私は男性で生まれたかったわと返されることもあるが、そういう話ではない。「女の子になりたい=美少女になりたい」であり、その理由として上の3つの理

【読書】私とは何か:唯一の本当の自分は存在しない

「多様性」が声高に主張される世の中で、自分のアイデンティティって何だっけ…?と漠然とした不安感に包まれる。自分探しの旅とか言ってインドに旅立つ… そんな悩みを持つ人へ「分人」という視点を提案するのが『私とは何かー「個人」から「分人」へ 』。 小説家 平野啓一郎さん(京都大学在学中に芥川賞受賞)の著書。 10年前の本なんですが、直近1年間でも公式サイトやYouTubeの解説動画が更新されています(本記事末尾にリンクあり)。「分人」は現代人の悩みにとてもマッチした概念。

リクール・ブレードランナー

状況の整理。現在読んでいる本がこちら、『メタバース進化論』(バーチャル美少女ねむ著)。メタバースが人間や世界の可能性をどのように開いていくのか、について解説されている。まだ前半の、現在のメタバース界の現状についての解説を読み終わったところ。ここから、本格的に面白くなっていく予感がする。 次に読もうと思っているのがこちら、ハンナ・アレントの『人間の条件』。以前、途中まで読み込んだことがある。公共空間において言説を駆使し政治的にふるまうことが人間の人間たるゆえんなのだとしたら、

『メタバース進化論』を読みました。

バーチャル美少女ねむの『メタバース進化論』読了。メタバースと、その中で行動するアバターの登場によって、「分人」(元々は作家の平野啓一郎が生み出した言葉。「個人=individual=それ以上分けられないもの」に対して、「分人=dividual=ひとりのなかに存在するいくつもの独立した人格」を提唱した)の社会実装が可能になった。それはアイデンティティーの面でも、経済的な面においても革命的な事件である、というあたりが興味深かった。 特に経済面については、ブロックチェーンをうまく

読書メモ「メタバース進化論――仮想現実の荒野に芽吹く「解放」と「創造」の新世界」

表記本を読んだので感想を記載します。  VTuberとして活躍している「バーチャル美少女ねむ氏」によるメタバースの解説でした。VRゴーグルを日常的に使っているメタバース原住民1200名へのアンケート内容等、メタバースを愛していないと書けない内容で、著者のメタバースへの愛を非常に感じることが出来る内容でした。 本書では上記7点をメタバースの定義として解説しています。実際のサービスでの使い勝手やメタバースに関する希望と懸念等、終始上記7点を意識して記載してくれていて、非常に読

メタバースの芽に関する雑記

導入私は高専から大学に編入した一般理系大学生の岡澤 智だ。 高専時代に書いた記事を乗り越え再び筆を持つことにした。今回はバーチャル美少女ねむ著の『メタバース進化論 仮想現実に芽吹く「解放」と「創造」の新世界』という書籍に関する感想や雑記をつづりたいと思う。 金欠のため書籍などは基本的にアフリエイトリンクを貼らせていただく。もし気になったら購入してほしい。 結論 メタバース本の中で最も興味深い稚拙な文章をたらたらと書いても仕方がないので結論を先に述べる。私はこの本について

書籍『メタバース進化論』感想:美少女になるということ

前日譚 私は表現の自由(特に性表現の自由)を尊重する者であり、美少女という概念はそれと切っても切り離せない。個人的に好きでもある。また、アイデンティティを自ら操作する営みにはオカルティズムや異性装を通して馴染みがあり、前時代においては鑑賞するだけのものだった美少女に「なれる」時代の到来は歓迎していた。  もっとも、Vtuberの流行は追っていなかった。ノーベル賞解説記事騒動・アバター人身売買騒動・交通安全啓発動画騒動など、Vtuberに表現への抑圧が絡む場面では意見を表明し

ゼロから始める、ワタシたちのメタバース!ライフスタイルが凄い!

やっほー!医療メタバースエバンジェリストのうぇあだよ! 今回は、メタバースについて語っちゃうよ! 最近、めっちゃ注目されてるよね? コロナ禍でオンラインビデオ会議が当たり前になった頃に、突如バズワードとなった 「メタバース」 どんな世界が広がっているのかと自分も半信半疑で調べて居たら… メタバース文化エバンジェリストであるバーチャル美少女ねむさんが「メタバース進化論」と言う書籍を出しているらしい! と知り、実際読んでみて衝撃!!! どうやら知らないだけで、メタバ