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『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』

やふぅー٩( 'ω' )و
今回は、読んだ本の感想を書きます。


針貝有佳著 『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』 (PHP研究所 、2023)

Aでは成功するが、Bでは上手くいかない。
なぜ?
誰もが疑問を抱くことを、深く追求することが個人的にとても好き。

とはいえ、ここは日本だ。

本書でも、「日本とはデンマークは違う」ということが最初に書かれている。
しかし、デンマークは別の惑星なわけではない。
同じ人間なのだから、どこかで日本の社会で生きやすいヒントがあるはず。
そいうわけで、読んでみたら学ぶことが多くて良かった。


参考にしようと思ったこと

古いシステムを切り捨てる大胆さ

日本でも、キャッシュレスが進む現代社会。
デンマークでは、行政からの手紙もオンラインでのみ届くのだとか。
実際デンマーク人は、ほとんどポストを確認しない。

「デジタル化先進国」

どこに、デジタル技術を使うかが、国によって差異が大きいな。
思い切っちゃうところが良いね。

ワークライフバランス

デンマーク人は、「ライフ」を大切にし、そこでエネルギーチャージして、「ワーク」にエネルギーを費やす。
なんて素晴らしいエネルギー源。

ここで本書に書かれている「優先順位をつける」ことは、私の中で最近、最重要事項となっている。


真の「タイパ」

終了時刻の明記、時間厳守の大切さ、本当にそうだと思う。

終了時間までに終える厳しさもあるが、良い緊張感と、周りへの配慮にもなり得る。
終了時間が曖昧な方がつらい!!

日常にウォーキングを取り入れる

デンマーク人は、日常的にウォーキングやサイクリングなどをする。
個人差はあるが、一般的に健康意識が高い。
少し行き詰まりや疲労を感じると、デスクから離れて会社の周りを歩く。

これは、非常に分かりやすい。
煮詰まった時にこそ、もう疲れているので、動きたくない思考になる。
しかし、いざ外に出てみると気分転換になるし、頭が働いてくれるようになる。
会社でこれを実行するのは難しいかもしれないが、代わりになるものがあれば、それが理想。
例えば、お昼休憩時間の際に、早めに食べ終わって外を歩いてみたり。
それだけでも、ストレス軽減になるのではないだろうか(持論)


承認や確認そのものは、仕事の本質ではない

本当の意味での「信頼」があれば、細かい確認や承認をし合うコミュニケーションそのもが不要であることに気づかないだろうか。

針貝有佳『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』(PHP研究所 、2023)、163頁。

承認や確認とは、相手への不信から生じる。
また、これらはコミュニケーション手段の1つに過ぎない。

上司と部下、互いに信頼関係がきちんと築かれているのであれば、そもそもこれは不必要であるという話。
同意でしかない。

自己肯定感が低いと言われる日本では、間違えれば「承認」や「確認」が仕事だと思う人も存在しそうだ。
それは仕事じゃない!!
縦社会の日本では、先んじて上司が行動してくれないと動きづらい。


デンマーク人の上司はホントに怒らないのか?

デンマーク人上司は、部下を信頼して、問題行為も放置している、というわけではない。
伝え方に気をつけつつ注意もするし、何度も注意して聞かない者には面談も行う。
また、部下の言動に情動的に怒る上司もいなくはない。

ここで重要なのは、部下の問題点は相手にストレートに伝えること。
また、感情的に怒鳴って怒った場合には、上司も部下に謝罪することだ。

上司が部下に謝るのを、ほとんど聞かない…
ものすごく心身ともに疲れる大きな挑戦だが、そうでもしないと「そして誰もいなくなった」となりそうだから、私も色々対話してみましょうかね。


「ムリしない、させない」コミュニケーション

仕事の生産性を高めるカギは、上司や部下、顧客先を問わず「人間関係」である。
よい「人間関係」がベースにあり、それぞれの得意を活かした適材適所で働くことが重要となる。

関心のある仕事であっても、それがその人に適した仕事であるのかは別の話である。
そこで、提示されているのが仕事への記憶力である。
時間が経過しても、ほとんど覚えていないのでれば、どれだけ仕事に関心があっても、その仕事に適していない可能性がある。


デンマークの職場で求められる「社会性」とは?

生産性の高い職場で求められる社会性が、本書では4つ示されている。

第一に、解決志向。
率直なコミュニケーションをする力である。

第二に、個人的に受け止めないチカラ
それはそれ、これはこれ。

第三に、批判を個人的に受け止めない
重要部分以外は、どちらでもよい。
「妥協するチカラ」

最後に、デモクラシーのマナー
みんなの意見を平等に聞く。

これらに関して以外についても、きちんと説明がされています。


感想

デンマーク人の仕事への考え方は、参考になることばかりだ。

しかし、国の違いだけでなく、職業の差の方も大きいと思う。
ライフワークなどと言われても、「退勤=個人の時間」とならない職業もあるからだ。
例えば医者は、出勤していなくても医者であり、教師は退社後も教師だ。

ライフワークにプラスして、勤務地から物理的な距離も、ある程度ある方が好ましい。

本書を読んでみて、新しい考え方や、これは取り入れよう!!と思うものは多々あった。
どう考えても不可能に近い理想は、その改善を考えるヒントになる。


おすすめ。


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