文学フリマに出よう!文フリ東京で本を出すまでの準備レポ③|テーマどうしよう?前編
前回までは2回に分けてメンバーを好き勝手に紹介するコーナーをしてみました。
(まだ奇跡的に10人中2人にしかバレてない!)
今回はテーマについてちょっと書いてみます。
まぁ10人もいるんでね、共通のテーマはあったほうがいいなということで、決めることにしました!
そもそも、テーマいるのか問題
さて、テーマですが、そもそもテーマなんているんですかね?
記事タイトルに自分で喧嘩売ってる段落タイトルになってますが、まぁ創作なんて自由に書いたって成り立っちゃいます。テーマなんかなくたっていいんじゃないの?という考えもありだと思います。
そもそもメンバーは十人十色。作風も趣向も生きてきた道も全然違う人々です。10人で、テーマなしの何でもありストリートファイト方式でもおもしろいんじゃないかな?とも思ったんですが、2つの理由で、テーマを作ることを推しました。
テーマがあったほうがいい理由、その1
1つ目の理由は単純に、読み手やお客さんにわかりやすい本にしたかったからです。前回の文学フリマ東京に足を運びましたが、率直な感想として…
「その場で買う本決めるの難しすぎる、てゆうか無理」
という感想を抱きました。……ホントに難しかったんですよ。
私たちが作るものは、短めのお話10本の本になる予定なので、短編・ショートショートとかのカテゴリになる気がしてたんですが、その辺を意識してちょっと見まわってみました。が……
「いや、ブースありすぎ。わからん。みんなどういう方向の本なのかわからん!」ってすごい思ってしまっていました。
(まぁこれは事前リサーチをほぼしないで行った背景にもよるのですがね…もちろんめっちゃわかりやすい本もたくさんありましたよ!)
いや、立ち読みとかさせてもらったらいいのでしょうが、ブースの前に立ちはだかって読み続けるのとか、無理でした…。出展者の人に気を遣いながら読むのハードル高すぎません?初対面の方を目の前にしてその人の本を目の前で読むなんて……ある意味そんな異空間を楽しむ勇気を持ちきれなかったのが、はい、私です。
あとは見本誌コーナーがあるので割とそこに入り浸ってリサーチというかちょっと読んでみてたりしたのですが、やっぱりどんな内容か掴みきれない本は個人的には短時間で購入するか決めるのって難しかったんですよね。読者レベルがそんなに高くない自分にとっては、雰囲気が合うかどうかって、ちょっと読んだだけだとなかなか判断しずらかったり。
そんな経験から、「タイトルである程度中身の想像がつく本」そういうものを作りたいなぁと漠然と思っていました。(オチが掴めるとかじゃなく、テイストや何が書いてありそうかイメージできるって意味でね)
そのためには各作品に共通テーマを持たせるのは必須かなぁと思ったりしています!
テーマがあったほうがいい理由、その2
あと、書き手側の問題としても、あらかじめテーマが決まっている方が思考を集中できて楽だったりします。(主に自分の場合)
物語を作るのはただでさえ手間がかかりますから、その中で「何について書こうかな?」と本題に入る前に考える時間て、ハマると結構長くなっちゃいますし。時にはスパッと決まることもあるけど、思いつかない時は、もういつまでたっても決まらないんですよね。
10人いたら、何人かそのパターンに陥る可能性もあるんじゃないかな…(むしろ自分が一番陥りそうだな…)そんな懸念が頭をよぎりました。それであれば、作品自体にみんなが十分にコミットできるように、テーマ決めちゃった方がいいよね、という風な結論になりました。
実際にテーマを決めていこう!リサーチ編
ということで、至極当たり前のことをそれっぽく書いてみましたが、肝心のテーマを決めていきたいと思います。
ある程度書き手が自由にイメージできる幅があって
読み手にも興味を持ってもらえそうで
なにより…書いてみたい!と思えてくる
そんなテーマがいいな!!
………あれ?…そんな都合のいいテーマ、あるんですかね??
とりあえずリサーチしてみる…
仕事のクセで困ったときはまず基本的にリサーチします。
(あるいはリサーチと言う名の散歩をします。あるいは猫をなで…)
なんか面白い本ないかなぁ?と本屋さんを探検です。てくてく。本屋さん大好き。…と、むむ!めっちゃ気になるタイトルを発見しましたよ!
「余命3000文字」!?何それ!?3000文字の物語ってこと?ちょうおもしろそうじゃん!
ということで…とりあえず買って読みました。ジャケ買いならぬタイトル買いですね。しかもこのタイトルのいいところは、3000文字で読み終わります!というのがわかるところ。手軽に読めるよっていうのをタイトルで示しています。うん、手に取りやすい、試しやすい。
しかも「余命」ってついてるのもエモさトッピングされてて良いです。
いやぁ、おもしろい短編集ですね!ぶっ飛んだ発想の話がいっぱい載ってて楽しかったです。(調べたら投稿サイトとかでめっちゃ有名な作者だった…)うん、これはもう、企画からして優勝してます。すごい!
ただ…合同誌で応用するのはどうだろうかと考えてみました。文字数ぴったり制限縛りにしてみても二番煎じすぎますし…何より企画(規格)であって、今回合同誌に求めるテーマとはちょっと違うかもしれない。
でも、こんな書き方もあるんだなぁとめちゃ参考になりました。いつかぴったり文字数真似してみたい。あと3000文字の物語がどれくらいのボリューム感になるのかわかりやすい。なんせ3000文字ぴったりなので。
他になんか流行ってんのないかな?
さらにフラフラーと歩いていたら、発見しました!
おお、そうだ、5分後シリーズがあるじゃないですか!
5分後に意外な結末とか、5分後に涙するとか、各社が出してるそんな感じのシリーズですね。ちなみに5分後シリーズの先駆けはGakkenらしいのですが、藤本タツキ先生好き心をくすぐられて集英社のをまず手に取ってしまいました。ジャケ絵めっちゃかっこいい…。
なんかこういう5分後シリーズを参考にしたらいいんじゃないかな?わかりやすいし、どんな話が読めそうかイメージしやすい!安直な私は瞬時そう思ったのです。
5分後に驚くとか、5分後に泣けるとか、5分後にキュンとするとか。分量もわかりやすいし、何よりどんな物語が載っているのかイメージしやすい!
何といってもこれだけ各社が出しているということは、その分需要があるということ!どうせならそこにあやかってTTPしてもいいんじゃないのかな。
そんな安易な案を携えて、合同誌のテーマ決め(ほかも含む)のミーティングの地へ向かうことにしたのです。
しかし私は、この時まだ気づいていなかったのです。
この安直な考えが、創作者心をかなりイラついかせてしまうことになるとは…!
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