りるら

高校音楽科〜音楽学部卒→某国立大学院D生/Music/Art/Performing A…

りるら

高校音楽科〜音楽学部卒→某国立大学院D生/Music/Art/Performing Arts 大学非常勤講師 気まぐれに更新します

最近の記事

夢を押し付けない

以前、有料記事にしたレッスンが終わりました。今日はもちろん、結果だけの報告。もちろん無料で書きます。 1番好きな仕事なのに、最後に何も残せなかった無念を抱えたまま終わると思っていました。しかし彼女が悪いのではない。ただ、終わることはもう決まっている。仕方ない、これも運命なのだと思いました。 最後のレッスンは、都合によりいつもより時間を長くしなくてはならなくて、彼女の集中力が持つかが心配でした。なので、合間を使って彼女の本音を聞いておきたかった。何かの時に彼女がヘルプを出せ

    • 伯父が旅立った

      明日から新年度がはじまる、と自宅で仕事をしているところに訃報がきた。 それは母方の従兄弟が我が家に来訪してくれるという形で知った。なぜそうなってしまったかは、イタズラが多いため音は消音にしていた自宅の電話番号しか伝えていなかった。その結果、ご面倒をかけることになってしまった。 しかもタイミング悪く、母はおばさんとお花見に行っていたので、私と父が対応することになった。 私は母方の親戚とはあまり会う機会がないまま育った。そこに特に大きな理由があるわけではないとけれど、私は母が

      • 学習に特別な配慮が必要な子が音楽科を目指す、という現実を見て−2−

        2回になってしまいました。例の如く、こちらも有料記事にさせていただきます。あまり参考になるわけでも、似たような例も少ないと思うので、今回でおしまいにしたいと思います。結果として、学習障害(LD)でも、発達障害でもない、という診断が下りました。しかし、これまでのようにレッスンは進みませんでした。 これ以下を有料の範囲にするので、結論だけここに書くとすれば、「もうこれ以上レッスンをする意味がない」というのが、私と私の先生との帰着点となりました。

        有料
        1,000
        • 学習に特別な配慮が必要な子が音楽科を目指す、という現実を見て−1−

          この投稿は有料にすることにします。その理由は私が文章力で勝負したいとか、この投稿に価値があるとかではなく、個人情報が漏れてしまうかも知れないといった危惧のために有料することにしました。対象とした生徒はひとりであり、そこで私個人がその子をみてきた経緯と、感じたことをまとめるだけなので参考になるかどうかは保証できません。また、1回分の文章量ではお伝えできないので何回かはわかりませんが、本投稿だけで終わらないこともご了承ください。ただ、この投稿するには少しばかりの意義があるのではと

          有料
          300

        夢を押し付けない

          🍵大学の公募が送られてきたので、みたら「英語で授業ができるもの」 音楽学を謳うなら、せめて和声ぐらい勉強しておいてくれ✋(非和声音で、もうめちゃくちゃ…)まぁそもそも「音楽学」ではなく、音楽に関する英語の文献を読む団体だからな…

          🍵大学の公募が送られてきたので、みたら「英語で授業ができるもの」 音楽学を謳うなら、せめて和声ぐらい勉強しておいてくれ✋(非和声音で、もうめちゃくちゃ…)まぁそもそも「音楽学」ではなく、音楽に関する英語の文献を読む団体だからな…

          だから私は合唱コンクールが嫌いなんだ

          突然ですが「合唱コンクール」は好きでしたか?私は嫌いです。「合唱」が嫌いなのではありません。「合唱コンクール」が嫌いなのです。なぜ嫌いなのか?「お前は音楽教員のくせに」と思われるかもしれません。でも本当です。嫌いです。その理由をちゃんと整理してお知らせしたいと思います。ちなみに「合唱コンクール」という行事は世界のなかでも、日本の学校でしか行っていないそうです。 嫌いになった理由は2点。①「自分が生徒だった時、寒々しい気持ちになった」②「審査する側には嫌なことしか起きない」

          だから私は合唱コンクールが嫌いなんだ

          楽典が課される大学を受験する方へ

          前回書いた通り、近年、音楽学部志願者は減っているのに加えて、楽典を課さない大学も増えてきた。そのため、この投稿内容はあまり需要がないだろう。しかし、希少な「大学入試に楽典が必要だ!」という人に、一応、都内の高校で受験のためのソルフェージュクラスを担当した経験がある者として書けるだけのことは書いてみたいと思う。「すでに私は素晴らしい先生に師事しているので結構です✋」という方は、これ以上読まなくても全然構わないですが、全く実にならないことは書かないつもりです。 楽典には「これ、

          楽典が課される大学を受験する方へ

          音大受験に音楽基礎科目はいらないのか?

          この3月で2つ、仕事を離れることになった。一つは指導教員から頼まれていたものだったので、学位論文執筆のため辞める許可を得た。もう一つはピアノの先生から頼まれたものだ。こちらは音楽教室で、音楽学部または教育学部の音楽専攻を進学とする人には必要な科目であるソルフェージュと楽典の指導である。 実は博士課程に入ると同時に、一度その音楽教室を辞めていた。というのは、まず、音楽学部入学志願者が激減した、という背景があった。たまたま博士入学とソルフェージュの生徒0人になるタイミングが重なっ

          音大受験に音楽基礎科目はいらないのか?

          舞台芸術に携わってみての感想

          初めて舞台監督的(あくまでも「的」)なお仕事を任せていただきました。演者の皆さま、本当にその道でずっと極めていらして素晴らしかったです。ご一緒させていただき、大変感謝しています。 私の研究テーマからのつながりでお声がけいただきました。もちろん学位論文の内容につながることも多く、机上の空論者にならずに済みそうです。いや、ならないようにしないといけないですね。 今回は完全なる「裏方」で、もちろん練習からリハも自分が舞台芸術が好きなのだというのは変わらなかったので、興味深く関わ

          舞台芸術に携わってみての感想

          あえて今書く!「ブリリアントホワイト研究室」を探すことが大事

          「コロナが蔓延する」と騒ぎ始めたのは、2020年1月の終わり。そして試験はそのすぐあとの2月上旬だった。まだ「得体の知れないもの」だったけど、移動時はマスクをして試験の時は外した。その後、前日に大学のHPに「マスク受験可」と出ていたことを試験が終わってから知らされた。 そんななか、私は博士課程に進学した。入学式は行われず、同期も知らない中、zoomでゼミが行われてきた。それは五類になった今も変わらない。 そんな不安な入学時から、博論を書こうとしている現在まで、私は指導教員に

          あえて今書く!「ブリリアントホワイト研究室」を探すことが大事

          博士論文を書こうと思う

          学位審査に必要な論文本数に達した。したがって私はこれから博士論文の執筆に着手する。今回は、生まれて初めての「修正の上~」という言葉なしに「掲載可」となったことは嬉しい。査読者の一人から指摘されたことは大きな課題として捉え、博論にはそのことも明確に論じられるように精査しておきたい。もうひとり気になる査読者がいるが、おそらく意地悪な人だと思うのであまり気にしないことにしたいと思う。 さて、いざ博士論文を書こうと思っても、まだこの論文の最終校正だの、もう一度ファイル名を直してから

          博士論文を書こうと思う

          TOEICを受験してみた

          受験のきっかけは友人の「英検やTOEFLのが勉強としては大事だけど、まずは英語に慣れるためにTOEICがおすすめ!」というアドバイスから始まった。さらには、初めて購入したTOEIC対策の問題集の冒頭に「準備してから受けます、という人は大概、英語を勉強しなくなる」という記述をみたことから、今回の受験となった。 せっかくの「束の間の休息(=論文査読結果待ち)」なので、ゴリゴリ勉強して頑張ってみよー!と思ったが、家族の体調不良や、自分でピアノを弾いたりする予定も入れてしまい、受験

          TOEICを受験してみた

          かわいい仕事ってなんだ

          久々の連投。なんでかという理由は明確だけど、書きたくないから書かない。 このツイート(ポストか…)に腹を立てるのなんて私ぐらいだろうからそこでは反論しなかった。大人気ないこともわかっている。しかし腹が立って仕方ないのでここで反論したい。勝手だけど許してほしい。なぜなら腑煮えくりかえっているからだ。 ここで考えてみたいのは、そもそも「ピアノの先生はかわいいのか?」ということだ。私はかわいくないし、別にかわいくなりたくてピアノの先生になりたいと幼稚園の卒園アルバムに書いたわけ

          かわいい仕事ってなんだ

          必ず、絶対、勝つ。

          いつか、バナナマンの設楽さんが言っていた。「本当にすごい人は、素人が見てもプロが見てもすごいものを作れるんだよ」と。これはお笑い論を語っていた時の言葉—― KANさんが亡くなった。 あの曲がリリースされて多くの人に親しまれていた時、私はまだ幼くてちゃんと曲が理解できていなかったから、「ピアノの弾き方が雑だな」とか思っていた。かわいくないな、私。ごめんなさい。しかし最近は、「あの曲、いい曲だな」と思うようになっていた。 当時は今とは少し違った音楽市場で、TVの主題歌・挿入歌、

          必ず、絶対、勝つ。

          音楽学部はどこへ向かうのか

          最近、ずっと考えさせられていることだけど、今後日本で音楽学部はどうなっていくのだろうか?今回はこのことについて考えてみたい。誰にも頼まれていないが。 私は普通科の高校に勤務していたのに、(これだけは)ありがたいことに「音大受験コース」というクラスを担当していた。楽典やソルフェージュを教えるのは、どの仕事よりも好きだから1番やりがいを感じた科目だった。 そのクラスでは年々、外部で先生につかずに私だけ(つまり学校の授業だけ=1年間しかやらない)で受験する子が増えた。でも楽典は

          音楽学部はどこへ向かうのか

          鑑賞する、とは【2章】

          私の全く悪いクセでもう飽きてしまいました。しかし書きかけなのは良くないので、ブラッシュアップライフを見て、感じたことを書きます。 伏線回収や懐かしアイテムが出てくることが、ドラマを魅力的にさせたカギだったのですね。うまいな、バカリズム。 みんなが「知っている」「わかる」「懐かしい」30代ではなかったとしても、聴いたことがある音楽、知っているゲームやドラマの名前が出てくれば、お!っと思うわけです。これはドラマだけでなく、漫才やコント、そして映画などを見るときにも「自分が知っ

          鑑賞する、とは【2章】