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サクセスストーリーの裏側はあざとくなかった

成功よりも失敗から学ぶことは多いというけど成功に至るまではいくつもの失敗や困難があり、はじめから成功があったことは少ない。

サクセスストーリーは、そこに至るまでの過程だから興味深い。テレビの画面で輝いている人も、華やかな業界で活躍している人も辛いことや困難なことを経験している。

成功を手にした13人の女たちのインタビュー集です。

闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由  ジェーン・スー

「週刊文春WOMAN」連載を加筆・編集したインタビューエッセイ。
齋藤薫/柴田理恵/君島十和子/大草直子/吉田羊/野木亜紀子/浜内千波/辻希美/田中みな実/山瀬まみ/神崎恵/北斗晶/一条ゆかり

華やかな名前がずらりと並びそのネームバリューだけで、この人はサラブレッドで恵まれた家庭環境だし。きれいだし。持っているし。才能あるし。おもしろいし。あ、なんかスキャンダルあったような。なんか巻き込まれていたような。

著名人って実像は知らないのにイメージや偏見が先にきちゃう。すみません。読むとそれが変わるのがおもしろい。

「嫌いな女子アナ」で嫌われることから花開いた田中みな実さん。
「傷ついてはいたんだと思う」と語るけど

この経験はしないほうがよかった、近道があった、と思うことはひとつもありません。

あざとくない。腹が据わっていて覚悟がある。しなやかな肢体には裏付けるものがあります。

ぽんぽんと機関銃のような喋りで明るくお料理する浜内千波さん。中学ではいじめに遭っていたし、料理家アシスタント時代はストレスで30キロ体重は増え、1年で元に戻しています。料理教室費用、会社倒産、知人にだまされ、莫大な借金も背負っていました。

スーパーに行っているときの顔は本当の顔です。真剣に選んで、一生懸命持って帰ってお料理している姿がなによりも素敵。輝くって、そういうことだと思うんです。女性が輝いているところで、私も一緒に輝きたい。

輝く場所、花咲かせる場所、13名それぞれ違うけど自分でその場所を見つけてつくってきた魅力的な人たちです。

成功とか花を咲かせるとか、闘うとか一般人には仰々しいかもしれませんが
ひっそりとした自分の居場所は、それが成功でなくっても花が咲かなくってもどこであろうと必要です。

私はずっと、私のためだけに存在する私の椅子が欲しかった。

一条ゆかり

私は小さい椅子だけど座りごごちがよいものを持ってます。
成功という名前ではないけど。

だけどそれを持っている、あるからとそこで終わってしまう
のはおもしろくない。

もしかしたら、まだまだ私のためだけのいい椅子あるかも
と満足しないで、貪欲に探していきたい、前にすすみたい
と思いました。

まだこれから。ここから。

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