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手を出すな

この冬から薪ストーブ生活が始まり、
毎日毎日薪を焚べる事で、考えたり、
気付かされたりする事がある。

着火する際は心を落ち着けて
丁寧に薪を組んでいかないと、
スムーズに着火出来ない。

バタバタしている朝や、
とにかく寒くて早く火つけしたい時は、
雑に組んでしまって、着火が上手くいかない時がある。


無事に着火できたら次は
火をどんどん大きくしていく(なっていく)のだが、


早く大きく、
安定した炎にさせたいが為に、
着火出来たと思ってすぐ大きな太い薪を焚べると、


太い薪を燻す為に中の熱エネルギーが使われ、
勢いのあった炎が小さくなる。


また、イメージした炎が不安定になり、
心配になって
今焚べた薪をあれやこれやと
動かしたりすると、
結果的に上手く燃えない。


大袈裟かもしれないが、
薪ストーブと対峙し始めると、
自分自身のキャラクターや性格が如実に現れ、
どうもこの世界の理のような物に気付かされる瞬間がある。



落ち着いて丁寧に誠心誠意を尽くせば、
相手はそれに応えてくれたり、
自分の想像を超えた結果をもたらしてくれたりする。

そしてそこまで誠心誠意出し尽くした後は、
余計な手出しをする必要はない。

過保護の親のように
全てを管理しようとしたり、
心配をタネに自分都合でこねくり回し始めると、
全部うまくいかず、台無しになる。



要は相手に自分を委ねられているかという話だ。


相手を信頼し、自分を曝け出すのは難しい。
なぜか難しい。


結果自分にも余計な力やエネルギーが加わり、
双方うまくいかなかったり、
モヤモヤする結果になったりする。


野菜も真心込めて育てた野菜は美味しいと言われるのはそこだと思う。


相手に必要なものを、
自分の思う姿勢で、やる。

あとは
過剰な、余計な手出しはしない。

任せるのである。



僕たちはこの先、
どれだけこの”手放し"が出来るだろうか。



安心感を土台とした行動は更なる安心を生む。
不安感を土台とした行動は更なる不安を生む。
ゆえに我々は行動の根本動機が何かを深く知る必要がある。

「勝ち」又は「負け」
この勝敗を決定する最大要因は「結び(産霊)」がそこに生じているかどうかなのである、
「不安感」と「安心感」も同様の原理と言っていい。

西山猛郎


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