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懇願

四季により変わる様相の中、時に大きく手を広げ歓迎してくれる大自然。

その美しく雄大な姿に、多くの人が魅了される。

日常で“地球”を深く考える事なんてそうそう無い。
しかし、神代や太古などという言葉じゃ言い表せないほどの遙か昔から
地核は脈々と波打ち生き続けている事実。
考えると、身震いさえする。

その大自然に牙を剥かれると、人は泣き狼狽え跪き命を乞うことしかできない。
その時に改めて、抱かれ生かされている事を再認識するのだ。
そして人間は弱い…
所詮は小さく脆い生き物なのだ。

以前にも記したが
子供の指1本で潰せるような蟻だが、生きるために大きな群をなし巨大な動物をも倒す。
時には肩を組み合い、壁となり守りの塔を造る。
自分のためではなく、行き倒れた仲間のための“栄養袋”を必ず持ち歩いている。

長けずとも弱くとも
盤上の駒は、擬態し
進化し、時には他者の威を借りてその一局を耐え終える。

生きとし生けるもの、上手いこと創られていると改めて思うのだ。
弱く小さいからこそ、無力の塊の中から生み出せるものが必ずある。

その実体もなく、大きさも測れない其れ。
唯一あらわせるならば“温度”や“熱”だろうか。
ある意味『人肌』と近しいものがあるような。

私は大切なものを奪われる究極の痛みも悲しみも解らない。
だが限界まで想像力を働かせ、気持ちを寄せる事は出来る。

想い、願い、表現することはできるのだ。
そんな吹けば飛ぶような想いが四方から集まり固まって
風となり計り知れない強靱な力となることを信じてる。

1人でも多く
1つでも何か
1秒でも早く

心身ともに休まる日が来ることを心から願っている。

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