米国の中央銀行であるＦＲＢは、米国債を5.5兆ドル、住宅ローン担保証券を2.7兆ドル、合計では、8.2兆ドルの債券を保有しています。

ＦＲＢは、インフレ対策として、22年11月には金利を4％に上げたので、時価で計算すると。

8.2兆ドル÷1.3＝6.3兆ドルくらいです。

1.9兆ドル（266兆円）の含み損が生じています。

ＦＲＢの連結自己資本は、415億ドル（5.8兆円）しかない。

ＦＲＢは時価会計では、すでに1.86兆ドル（260兆円）の債務超過で
す。

ところが、ＦＲＢは、国債とＭＢＳの時価評価をしません。

中央銀行の上にあるバーゼルのBIS（国際決済銀行）のルールだという。

BISとは：国際決済銀行（こくさいけっさいぎんこう、英語: Bank for International Settlements、略称: BIS）は、1930年に設立された、中央銀行相互の決済を行う組織である。通貨価値と金融システムの安定を目的として中央銀行の政策と国際協力を支援している。通常業務として各国中銀の外貨準備を運用する機関投資家でもある。　（ウイッキペディアより）

住宅証券のＭＢＳ（Ｂ/Ｓの簿価2.7兆ドル：378兆円）は、金利が上がって住宅価格が下がると、暴落します。

国債も、1%金利が上がると、価格が8%下がります。

時価評価をしない会計の目的は、基軸通貨（ドル）の信用を維持するためです。

では、日銀はどうか。

2022年10月インフレ率が3.6％に高まっても、557兆円もある保有国債の価格を下げる利上げをしません。

現在から0.25％の利上げでも、価格は2％下がって11兆円の含み損が生じます。

そうすると、11兆円の自己資本が消えて債務超過になります。

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