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読書記録②

コレクター的な側面もあり本は買って読むことが多いのですが、久しぶりに図書館で本を借りました。近くの図書館には「最近返却された本コーナー」があり、自分では立ち寄らないジャンルの本にも出会うことができて嬉しいです。

世にも奇妙な君物語 朝井リョウ(講談社)

「世にも奇妙な物語」ファンの朝井さんが”勝手に”原作を書き下ろした作品のようです。存じていなかったのですが映像化もされているようですね。
その名の通り、普通の日常に見えてだんだん違和感を感じ、ゾワッとして終わる5つの短編。私が特に好きだったのは第4話の「13.5文字しか集中して読めな」でした。
ネットニュースのライターをしている香織は、誤解を招くかもしれない13.5文字制限のタイトルをつけアクセス数を稼ぎ、「伝えるべき出来事」を世間に差し出していることに自信を感じている一方、家庭では夫の浮気を疑いながら子育て中。「ママみたいになりたいって発表するから授業参観に来てほしい」という息子が「13.5文字」のタイトルで発表した内容とは…?

自衛隊の闇組織 石井暁(講談社現代新書)

日曜劇場「VIVANT」で出てきた「別班」が気になり借りた一冊。石井さんの取材を続ける根気と勇気をひしひしと感じました。。有川ひろさんの作品で、物語の中ではありつつも陸海空それぞれの自衛官に出会ってきましたが、「別班」はそれとはまたガラリと違う組織でした。ドラマで別班を取り上げることができた経緯についても知りたいです。

居心地の悪い部屋 岸本佐知子(編訳)(角川書店)

どこか不思議で不気味で、分かるようで分からない、「居心地の悪い」作品ばかりの短編集。
海外の作品ということも相まって、スパイスが効いた作品が非常に興味深かったです。
特に印象に残っているのはジュディ・バドニッツの『来訪者』。娘の家へ向かう両親。娘の視点から、母との電話をメインに話が進んでいくのですが、どうしても到着しない。最初は道間違えだったのが、”何か”を轢いた、父が”何か”に噛まれて具合が悪そう、”誰か”が代わりに運転してくれることになった、と伝えられだんだん不穏になる状況。どこか話の通じない母からしか得られない情報ははっきりとしないし、娘と一緒にいる彼氏も何だか変だし、結末もわからない。とにかく不安にさせられる作品でした。

だからここにいる 自分を生きる女たち 島﨑今日子(幻冬舎文庫)

12人の女性についてインタビューを基にした人物評伝。
安藤サクラさん、夏木マリさん、村田沙耶香さん、上野千鶴子さんの4名しか存じていなかったのですが、どの方もとにかく魅力的。女性だから、とか性別関係なしに真っ直ぐで強い。村田さんの作品を今まで読んだことがなかったのですが、「村田沙耶香」という人物を知った上で作品に触れてみたいと感じました。
単純そうでいて一番難しいことかもしれませんが、自分の心を大切にして豪快に生きていきたいです。

世界を変えた100のシンボル 上・下 コリン・ソルター(原書房)

絶対本屋さんの普段寄るコーナーにはない本。図書館の醍醐味ですね。気になるシンボルだけになってしまいましたがパラパラと興味深く読みました。
上巻は卍や古代文字など古典的なシンボルが多く、世界史をもっと知ってたら楽しめるのに!というものが多かったのですが、下巻はTwitterの「青い鳥」やサッカーチームのエンブレム、国連のシンボルなど身近なものが多くより面白かったです。


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