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メンタルの極意


出来るだけ毎日note更新8日目。

僕は今、明日の舞台に備え精神統一をしている。

なかなかいい感じでメンタルが整ってきている気がする。

世の中こんな状態だし大変な事ばかりだけど、こうなったらもう舞台だけに集中してやるしかない。

成せば成る。

やはり大事な何かの前にメンタルを整える事は非常に大事である。

僕はその事を高校ラグビー部時代に学んだ。

うちのラグビー部はたまにメンタル専門の先生を呼んでメンタルトレーニングを取り入れていたのだ。

今から約20年前なので当時としては中々最先端だったのではないだろうか。

来てくれていたメンタルの先生はおじいちゃんで何とあのイチローを知っているという人だった。

ちなみにイチローのトレーニングの関係者だったかどうかは定かではない。

とりあえず「知っている」らしい。

僕達はその先生から大きく分けて3つの試合前・試合中のメンタルの極意を教わった。

僕達はそれを駆使して試合に臨んでいたのだ。

今日はその3つを紹介していきたいと思う。

みなさんも良ければ大事な何かの前に使っていただきたい。


メンタルの極意 その1

「水の念」


試合前日、寝る前にコップに水をいっぱいになるまで入れ、その水に向かって試合のいいイメージ(圧勝してる等)をひたすら念じ続ける。

水に向かって自分の意識をひたすら飛ばし続ける感じである。

そしてその水は飲まずに置いておき、翌朝目覚めた瞬間、一気に飲み干すのである。

これをする事によりいいイメージが自分の中に入り、自分が望んだ通りの試合が出来るという。

これがメンタルの極意その1「水の念」だ。

ちなみにこの方法をやってから臨んだ試合。

一度も勝った事がない


水に念じた試合展開には全くならず、毎回こっぴどくやられる結果となった。

僕は何回かお笑いの舞台前日にもこれをやってみた事がある。

結果はいつもツルスベ(ツルツルにスベる)

水にはあんなに大爆笑を念じたのに。

あと僕は好きな子への告白前日にもこれをやった事がある。

告白が成功し、喜ぶ僕。

「これからよろしくね」と言うあの子。

丹念に丹念に水に念じさせてもらった。

結果は


待ち合わせの20分前に相手の子に彼氏が出来た事を知るという大惨事。


僕が相談していた女友達は数日前からこの事を知っていたがその事実を僕に伝える事が中々出来ず、よりによって告白する20分前にメールで伝えてくるという暴挙。

しかも告白する感じで呼んでしまってるから告白しないわけにもいかず。

結局僕は直近で彼氏が出来た女子にフラれると分かりながらも告白するというラストサムライ状態となった。

以上の事から僕はこの「水の念」を

悪魔のメンタルトレーニングと呼んでいる。


メンタルの極意 その2

「胴上げ」


これは試合前日の練習終わり、試合に勝った事を想定してみんなで胴上げするというものである。

チームの1人を胴上げしてみんなで「やったー!やったー!」と叫ぶ。

みんな満面の笑みである。

俺たちはやったんだ!という達成感で満ち溢れている。

ガッツポーズをしている人もいれば、涙ぐんでる人もいる。

念のためもう一度書くが

これは試合前日である。

もちろん僕達は勝ってもいなければそもそも試合自体まだしていない。

側から見れば摩訶不思議な光景である。

確か試合に勝つイメージを植え付けるための方法だった気がするが、だとしても意味が分からない。

そして胴上げした翌日。

試合結果は


136対0で負け。


負けも負け。

記録的大敗。

ていうか実際、当時の高校ラグビーの春季大会のワースト記録である。

本当に記録に残る負けだったのだ。

ラグビーを知らない人はあまり分からないかもしれないが、136対0というのは尋常じゃないスコアである。

ラグビーのトライはキックと合わせて7点である。

単純に考えて20本近くトライを取られている。

試合は確か40分だったから

およそ2分に1回トライを取られている。

よっぽど効率よくトライを取られないと実現不可能なスコアなのである。

おそらく相手校も試合というより走り込みをしているイメージだったのではないだろうか。

逆にしんどかったかもしれない。

あまりの負けに呆然とする中

僕達は前日の胴上げを思い出し、ぽっと頬を赤らめた。


メンタルの極意 その3

「いつだって0対0」


これは試合中どんなスコアになろうといつだって気持ちは0対0でいる、またそれを実際大きな声で言う方法である。

これをする事で勝っている時は「油断」負けている時は「諦め」を消す事が出来る。

何となく上の2つよりも言わんとする事は分かる方法である。

僕達はこれを前述した136対0の試合で実践してみた。

すでに10本ほどトライを取られスコアは70対0を記録している。

完全にボロ負けムードが漂う中

キャプテンが叫んだ。

「まだ0対0やぞ!!!」


相手チーム全員に巨大な?マークが浮かんだ。

こんだけトライを取っているのに相手は「まだ0対0」と叫んでいるのである。

訳がわからない。

おそらく相手チームはこう思っただろう。

「え?え?0対0?何で?俺らのトライ、全部ノーカウント?え、俺ら何か反則した?え、何で?」

そこから僕達はキャプテンを筆頭に

「まだ0対0やぞ!!!」と口々に叫んだ。

恐怖のノーカウント集団の誕生である。


相手チームがトライを取る。

「まだ0対0やぞ!!!」

さらに相手チームがトライを取る。

「まだ0対0やぞ!!!」

さらにさらに相手チームがトライを取る。

「まだ0対0やぞ!!!」

僕達は相手チームのトライを全て無効化していった。


僕達が「まだ0対0やぞ!!!」を叫ぶたび、相手チームは不思議そうな表情を浮かべた。

試合展開は超ド級のボロ負けだったが、精神面では押していたのである。

こうして試合は136対0で終了した。


いかがだっただろうか?

僕は明日大事な舞台を控えている。

僕は今日の夜

この3つの極意を

もちろんやるわけはない。



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