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日本の魅力と地域振興について

 今まで沢山のビジネスを立ち上げてきたが、日本にはまだまだ魅力的なコンテンツや場所、自然が豊富にあると常々感じている。

 しかし世界に向けて発信すれば大きな資本を生み出す魅力なコンテンツや商品を持っていても、実際には社員の高齢化や経営者のなり手不足。後継者問題が深刻だ。

 業績は好調で黒字決済なのに後継者がいないので廃業を考えている。もう高齢なので誰かに事業を引き継いでほしい。そう言った話をここ数年で何度も相談されている。

 日本は海産物も豊富で陸には自然豊かな土地が広がり、水も豊富で山も海もある。料理も各地方で様々な文化や味があり、日本を縦断しているだけでも歴史を感じることができ、飽きることがない。

 そんな日本の魅力に気付いているのは日本人よりも外国人で、足繫く日本に来ている外国人、つまり日本のファンは世界中にいる。

 日本の魅力に気付いて、日本の土地や水源などが中国人の富裕層に買われているというのはニュースなどでよく目にする。日本が中国に乗っ取られるといった声もよく聞く。

 しかし実際にはそれは自分からは何もしない、文句だけ言う人々の声だと私は思っている。そう思うのであれば法律や規制を適切に整備すればいいだけの話だ。

 選挙権のある私たちの問題であるのに、それを国や政治家のせいにしているだけだ。その土地を何故中国人に売ってしまうのか。それは使う予定もなければ放置しているだけで税金を取られてしまう。誰かが使ってくれるなら使ってほしいという思いかもしれない。
 危機感があるのであれば何故法律を整備しないのか。それは実際にはそれほど問題でないからだと私は思っている。

 法律が変われば明日からでも大麻が合法的にコンビニで買えるようになるのと同じことだ。いくら中国人が不当だと叫んだとしても、日本国籍を持たないものが日本の国土を保有することはできない、といった法案が可決されれば、今まで持っていた土地は簡単に改修できる。

 逆に言えば現在は法律でも中国人に土地を売っても何の問題もないということだ。法律に違反していないのだから、問題はない。文句がある人は一致団結して法改正に動けばいい。
 私は日本が大好きだし、日本の自然をもっと外国に売り込んで行けばいいと思っている。地方が過疎化し、高齢化していくのをただ見ているよりも、ニセコのようにブランド化して海外の資本を取り込み日本の魅力を海外基準で展開していけばいいと思っている。

 日本のアイデンティティを大切にしながらも国際的なビジネスを地方で展開する。その両立は何も難しいことではない。

 そもそも日本の土地を購入しているのが中国人であれ韓国人であれ、なぜその土地を買うのかを考えていない。その土地が魅力的で価値があると思うから買っているのである。


 彼らが日本を乗っ取ろう、侵略しようとして買っていると陰謀論的にそう思っている人はもう少し考えてみてほしい。

 そんなことが本当に可能だと思うのか。日本の国土の0.1%しかないグアム島の土地を日本の富裕層が買っていたとする。

 私たちはグアムを乗っ取ってそこを日本にできるだろうか。もっと狭い島でもいい。そんなことができないことは高校生でもわかる。

 大事なのは土地の所有権ではなく選挙権だからだ。規制や法律を変える権利がなければ土地を持っていても支配はできない。
 売ってほしいのであれば売ればいいし、海外資本でビジネスが行われ、地方が潤うのであれば受け入れていけばいい。受け入れていけばいいというよりも、もっと海外にアピールして誘致をすべきだ。それが中国であったとして何の問題があるのだろうか。

上海の夜景

 中国人がみな反日教育を受けていて、中国の富裕層がみな日本を侵略しようとしているなどと本気で考えているのだろうか。

 私は長く上海に住んでいたが、中国人の中にも日本が好きな人は多い。日本のアニメを見て育ち、SMAPに憧れて日本語を勉強したといった中国人の若者が私の会社には沢山いた。

 彼らの多くは上海の富裕層の子供で、高度な教育を受けていた。中国の中枢を担う若者の中にもスラムダンクが大好きという若者が数多くいることは映画の興行収入を見ればわかるだろう。

 日本に住んでいて中国人は~だ、という簡単なイメージで片付けている人は、日本を出たことのない、外国人と仕事をしたことのない人だと思う。

 私は14億人以上もいる中国人を一言で表すことなんてできない。いろんな人がいる。日本が大好きで日本でビジネスをしたいので土地を買ってお店を開きたいといった若者もいるだろう。

 中国のみならず日本のファンは世界各地にいる。日本でビジネスをしたいといった海外のベンチャー企業は数多くあるはずだ。
 日本の土地や文化を守りたいと伝統文化の作り手に外国人が弟子入りすることも珍しくない。

 日本の地方自治体の未来はグローバルに考えるべきだ。地方の商品を中国に輸出して、それが大ヒットすればどうだろうか。

 日本の地方の無名の池が、中国のインスタグラマーに紹介されて観光客が大勢くるようになった。こういうことは今でもあるし、こういったことを積極的におこるように海外にアピールしていけばいい。

 外から入ってくる人間を村八分にするのは外国人だけではない。地方に移住した都会の人間は多かれ少なかれそういった経験をする。

 日本の地方はこういった外部から来た人間に対して冷たい。外国人だというだけで怖いといった価値観が高齢者を中心に根深い。

 ニセコも開発計画が外部の資本で持ち上がった際は、地域住民の反対にあったという。しかし高齢化や過疎化によって、地域住民の力が弱まっており、結果的に海外の資本を受け入れて、いまや世界的な観光地になっている。

夏の北海道 ニセコ町の風景

 この閉鎖的な意識をなくし、海外へもっと開けた地方として活動していけば、日本の地域の未来は明るいと思う。
 地方でビジネスをするために現地の人の話を伺うが、みな過疎化を憂いているし、自分の愛した故郷や土地が廃れていくのを危惧していた。
 
 先祖代々続く事業を自分の代で終わらせたくないと思っているし、引き継いでくれるなら喜んで教えると言っている。

 それが海外資本でもいいと思うし、外国人が引き継いでも問題ないと私は思っている。海外資本で地方が生まれ変わり活気を取り戻し、日本の文化を保ちつつ、世界的に人気になる。

 それは夢ではない。

何故なら日本の土地や文化が魅力的だから資本を投入するのだ。
 日本の文化を壊して再開発しようなどとは思わない。そこに森や川があり大自然が残っているから別荘を建てるのである。

 こういった世界に開けた新しい価値観が地方に広まるように、地方から発信し世界に広がる事業を成功させていきたいと思っている。

 一つの地方が世界的に成功をするのを見て、私たちの地域もできるかもしれない。そう思って貰えるように、世界への扉を開いていきたいと思っている。

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