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置いてけぼりのフリーランス

フリーランスの庭師です。

物価の高騰で賃金アップの話題が多いですね。国も力を入れ、多くの大手企業は賃上げをするようですね。これはこれで良い傾向だと思います。

しかし、中小企業の台所事情は厳しく、多くの中小企業は賃上げをできないようです。
そこで、「中小企業を何とかしなくては!」みたいな話も上がってきています。これも良い流れだと思います。

ところでフリーランス(個人事業主)は?

国もマスコミもフリーランスに関してはダンマリですね。数年前までは、「今は大企業でも倒産する時代。フリーランスを奨励します。」的な感じで、国もマスコミも後押しをしていたはずでは…。

私のような職人フリーランスは、自分のお客さんを持っていますが、物価が上がったからといって簡単には料金を上げることはできません。お客さんも台所事情が苦しいのは同じでしょうから。

また、下請けとして他の会社に仕事に呼んでもらう場合も、日当を上げてくれとは言いづらいものです。元請会社も中小企業のため、やはり台所事情は厳しいですから。

更に今年の10月から施行される『インボイス制度』は厳しい制度です。「年商の少ないフリーランスを潰したいのか!?」と思ってしまいます。

元々年商が低いフリーランスのために、消費税の免税が認められています。(年商1000万円以下)
ところがこのインボイス制度が施行されると、免税業者でいることができなくなるフリーランスが多数発生します。

ほぼ一般客が相手の商売(例えば一人でやっている美容師さん)ならば、変わらず免税業者でいても影響はありません。ですが、主に企業の下請けをやっているフリーランス(造園や建設業、Webデザイナーや声優さん等々)は、納税業者へ転身しなければ元請会社から切られる可能性が高いです。良くて日当が下げられます。(詳しくはインボイス制度をご自分でお調べ下さい。)

政府が賃金支援を取り組む順番として、大手企業→中小企業→フリーランスの順番はやむを得ないとは思いますが、年商の低いフリーランスを支援どころか窮地に追い込むとは...。

私はもう還暦間近なのでまだましですが、若いフリーランスには冬の時代が到来しそうです。

フリーランスを希望する若者に伝えたいですね。
「フリーランスになるなら、良く考えてからにしてね。」と。

夢と希望と情熱に満ち溢れた若者には余計なお世話かもしれませんが、安易にフリーランスの道に入ると痛い目を見るかもしれませんよ。

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