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AIイラスト×400文字の物語| 心のダイアモンド

AIイラスト×400文字の物語| 心のダイアモンド

心にカタチは無い。しかし、それは肉体に備わるという点では、筋肉となんら変わらない。
つまり、その鍛え方も同じ。ひたすらに使い続けること。

心を込めた言葉、歌声、絵などに触れて刺激を与える。電気信号により筋肉が躍動するように、感情の刺激が心を動かす。
使う程に筋繊維が太く強くなるように、激しい動かされ跳ねさせられた心は、次第に強くなっていく。

激しい運動は、痛みとともに筋肉を破り破壊する。それは

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AIイラスト×700字の物語|月面の夢

AIイラスト×700字の物語|月面の夢

探査機が月面に降り立った夜。懐かしい夢を見た。

「月が白い理由、知ってる?」
夢の中で、彼女は月面に立っている。

長い黒髪も、大きな瞳もあの頃の姿のまま。儚げで、そのくせ芯の強さを感じさせる表情も。

「答えは、斜長石という鉱物で覆われているから。隕石の衝突で溶けた月の地面が固まってできた鉱物なんだ」

小さな唇が、ほんの少しだけほころぶ。

「隕石は地球にも降り注いだのになんで月と違うのかと

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AIイラスト×500字の物語|天体観測

AIイラスト×500字の物語|天体観測

『天体観測』/ BUMP OF CHICKEN より

僕は今も覚えている。

見えないモノを見ようとして望遠鏡を覗きこんだ夜。

暗闇で交わした言葉、星々よりも煌めいて見えた紺色の瞳。すぐに降り出した予報外れの雨に、俯いて震える君の凍えた手。
その手を握ることができなかった、あの日を。

あれから背も伸びて、書いては出せずにいた手紙たちが山になってしまった。
『僕は元気にやってるよ。そっちは?』

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AIイラスト×700文字の物語|正しい値は常に求まらない

AIイラスト×700文字の物語|正しい値は常に求まらない

「真に正しい値、つまり真値を求めるのは、常に不可能なことだ」

彼女の瞳が輝いているのは、眼鏡の反射だけではないだろう。

「例えば体温計。1回測って熱があった。機器の故障、誤差、測り方の誤り。疑う余地はいくらでもある。10回測って同じなら、それなりに確からしい値と言えるだろう」

「そんなことしませんよ。熱があったら病気、寝て治すか医者に行けばいいでしょう」

「体温ならそれでいい。必要なのは健

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AIイラスト×500文字の物語|言の葉

AIイラスト×500文字の物語|言の葉

「なに?」
月音衣毬 (いまり) は読んでいた本から顔をあげた。

青く透き通った大きな瞳に、窓から降る木洩れ日が輝きを与えている。

――寂しそうで……綺麗だった。

「いや、別に」

あやうく零しかけた言葉を飲み込み、ごまかす。
別に愛の告白でもないのに。なんで想ったことをそのままに言えないのだろう。

「そう。何か用かとおもった」

月の音色のような声。そんな言葉を吐くわけにいかず、意味もな

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AIイラスト×700字の物語|迷路と迷宮、アリアドネの糸

AIイラスト×700字の物語|迷路と迷宮、アリアドネの糸

迷路と迷宮は、全く異なる概念である。

迷路は、枝分かれした通路により入った者を惑わせ、入口と出口は別になっている。

一方、迷宮とは、一本道が渦を巻くように続き最深部へと至る。出口はなく、出るには引き返すしかない。

ギリシャ神話に登場する、ミノタウロスを打ち倒した英雄テセウスは、糸を使い迷宮から脱出したと云う。しかし迷宮の性質から、道しるべとして糸を用いたのではない。
迷宮は、迷うことがない一

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AIイラスト×500文字の物語|常世石

AIイラスト×500文字の物語|常世石

皆様は『常世石』をご存知でしょうか。

虹色に輝くその鉱石は、地球がまだ火の玉のように熱く燃えていた38億年以上前、冥王代と呼ばれる時代から数十億年の歳月をかけゆっくりと冷え固まりできました。

一説には、常世石の素は地球誕生よりもはるか昔、宇宙が誕生した時の高エネルギーの渦中で出来たとも言われています。そのことから"常世"の名を与えられているのです。

この鉱石を加えて鍛造された剣は、切れぬ物は

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AIイラスト×700文字の物語|5つの魂~①赤の魂~

AIイラスト×700文字の物語|5つの魂~①赤の魂~

『魂を5つだよ。持ってくれば、お主の望みを叶えよう』

魔女はそう言った。魂はどこにあるのかと問うと、紫色をした大きな口をにんまりと開いた。

『魂は墓に眠ってるもんだろうよ』

ここから西へ行くと墓所があるという。そこに居る墓守に頼めと。
魂なんて何か分からないけれど、それで大切なものが取り戻せるなら――やらない理由がなかった。

「生きた人間が来る理由。2つ」

墓所に着くと、黒い少女が満月を

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AIイラスト×700文字の物語|魂売りの少女

AIイラスト×700文字の物語|魂売りの少女

【魂売り】:〔名〕己の欲望のために仁義に背き悪事を働く者。転じて、内なる欲を具現させる異能たちの蔑称として使われている。

「相対性理論でさ。時間と空間は相対的って示されたよね〜」

街を見下ろす廃ビルの屋上。その縁に腰掛け〘魂売り〙の少女はまるで幼馴染を相手にするように嬉々と話し始めた。

猫のような瞳の奥で瞳孔は開き、軽い口ぶりとは裏腹にいつ襲い来るか分からない獰猛な気配を放っている。

「絶

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AIイラスト×500字の物語|cross maiden

AIイラスト×500字の物語|cross maiden

ここでない何処か。今でないいつか。
十字架が剣であり神そのものであった日。
剣の泉には精霊の乙女がいました。

「僕に剣を授けてください」「私に刃を」「俺に力をくれ」
老若男女が訪れては剣を抜いていきます。
そのたびに、泉の乙女は彼らに問いかけます。
「何のために剣を持つのですか」

家族、仲間、国、正義、愛。口々に理由を告げ去っていく背中を、乙女は目を伏せてつまらなそうに見届けるのでした。

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AIイラスト×500文字の物語|蓮の華

AIイラスト×500文字の物語|蓮の華

蓮の花は、地の底から伸び上がり水面に花開きます。それは穢れた不浄から清らかな浄土へと解脱する様に例えられ、神聖なものとされております。

季節が巡り、再び花開く姿はまさに輪廻転生。
蓮は太古からその姿で現存し続けている種であり、生きた化石と呼ばれております。そう、はるか一億四千万年もの昔から、彼らは輪廻を繰り返しているのです。

彼らは輪廻の輪を巡りながら、考えています。
『幾度巡れば天へと至るの

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AIイラスト×500文字の物語|赤い蝶

AIイラスト×500文字の物語|赤い蝶

朱く染まる夢は虚ろ。
焦げた風に吹かれる大地。
掌は焼けつき、剥がれて痕を残す。千切れた痛みが身体を、心を、黒く染めあげていく。

繭の中で生まれ変わる私を、その成れの果てを貴方は知らないから。叫んでも聞こえぬなら。

「この手で壊してしまいたい」

そう願うと、繭は解けた。
外へ出た私を、貴方の眼差しが射貫く。

変わってしまった私は声も出せず、抱きとめてと伸ばす手もなく。
戻りたいと想う心もな

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